水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

第83回響高槻句会

2011年03月18日 14時12分36秒 | 句会・吟行
                アトリエにてⅣ(会友推挙 京都水彩会賞)北川佳鶴

 東日本大震災の被災者の捜索や復旧作業が懸命に続けられていますが、18日、響高槻句会が開催されました。兼題は「春雷」「白酒」。最高点は裕毅さんの春雷の句は震災以前の政治のイライラを詠まれた秀句。選句された句はやはり震災句が多かったが、よう子さんの「一場の悪夢であれと祈る春」はみんなの気持ちを示した句のような気がしました。被災者の皆様を心からお見舞い申し上げます。

7点句 春雷や目覚めて欲しき政(まつりごと) 裕毅
6点句 上着脱ぎ埋める堆肥や春の土 ひろよし
    現世もノアの箱船春遠し 裕毅  
    春一番就活の絵馬裏返す 惟之
5点句 若き日の父の求めし雛飾る 照子
    娘を捜す瓦礫の街に冴え返る 惟之
    全盲の卒業生の目は澄みて 惟之
4点句 東北の春の大地は修羅となり 久子
母となりし娘等を想いて雛の宵 照子
    一場の悪夢であれと祈る春 よう子
3点句 啓蟄や少し賑はふ里住まい 照子
    白酒にほんのり酔いし割烹着 よう子
    白酒と高を括りて千鳥足 心太
2点句 列島の地軸揺るがす春の地震 よう子
    被災地に容赦なく降る春の雪 久子
    卒業の子等も声あげ救援を 久子
1点句 白酒の邪気を払うと杯重ね 洋子
    風花のその一片に裏表 心太
    袴着け元服したる土筆かな 捨弘
    被災地の子供の声や春近し 洋子
    震駭の地変政変春一番 ひろよし
    観梅の香りほのぼの茶席かな ひろよし
    初音聴く今年は五日早かりき 捨弘
    だんまりの人ちらほらと梅見かな 心太
    朝市の賑わい余所に蜆汁 惟之
    春の海悲しみ深く底も無し 洋子
    冬晴れの空キャンバスに何絵画こ 敬子
    春雷を聞く間もあらず大津波 久子
    

     
    
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2 コメント

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Unknown (よう子)
2011-03-23 19:39:33
拝見しました。五 七 五で平成23年3月11の惨状を心に留めることしか出来ないのは
チョット無力感に苛まれますね。又、寒さが戻ってきました。氷点下の被災地を思うと暖房をつけるのも憚られます。本当に本当に夢であってほしい。・・・でも現実です。
句会報告いつも有難うございます。 

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チョット無力感 (Unknown)
2011-03-25 20:34:12
地震から2週間が経ちました。しばらくは地震俳句をつくってみたいと思っています。
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