goo blog サービス終了のお知らせ 

水彩画と俳句の世界

自然を愛し、感性を大切にして「水彩画と俳句の世界」を楽しんでいます。

第86回高槻句会

2011年06月17日 18時56分42秒 | 句会・吟行

梅雨最中に久方ぶりの全員参加でした。兼題は「青梅」「田植」。本日の最高点は先月に続き、よう子さんの「武者返し」。島津家の武家屋敷だろうか、緑雨が利いている。特選2点入りました。次点は好調続きの久子さんの「時計草」。ああこんな季語があったのだ。一日の無事を思う心に何かすくわれた気がしました。また、捨弘さんは城北公園の菖蒲園での一句。紫に勝るものなしと言い切られた。兼題も生活句、写生句、心象句などいい句がうまれました。そして、節電、流浪の民、復興、避難所など今月も震災句が多く出ました。東日本大震災から3か月。俳句を通して彼の地に声援を送り続けたい。今月から句会名は「高槻句会」となりました。

 9点句 武者返し隼人の国の緑雨かな よう子
 7点句 時計草きょうの一日も無事に過ぎ 久子
 6点句 紫に勝るものなき菖蒲かな 捨弘
     卯の花の散りて岸辺に白き帯 洋子
 5点句 節電やさらなる工夫夏衣 ひろよし
     万緑や復興前進底力 ひろよし
 4点句 萍や流浪の民の涙載せ よう子
     みちこくの空を眺むる木下闇 久子
     成長の早き初茄子神棚へ 捨弘
 3点句 前線の西より追われ梅雨の空 敬子
     蔓をもて宙をまさぐるゴーヤかな 裕毅
     田植終え水田のつなぐ村と村 惟之
     一つずつ青梅拭いてへそとって 照子
 2点句 夫かえり来よ向日葵の種をまく 洋子
     はかなさは今も昔も沙羅の花 敬子
     山の田の角の二筋手植えかな 捨弘
     梅の実の落つる音して夜の明ける 敬子
     平然と薔薇師の素手で剪定す 裕毅
 1点句 被災地や終戦の日と重なりぬ 裕毅
     薫風や大劇場の屋根赤き 惟之
     「月光の夏」弾き逝きし特功隊 よう子
     地蔵さま見てる避難所額咲けり 惟之
     太竿に掛け玉葱や里の軒 照子
     朝日浴び産毛の光青き梅 洋子
     津波禍の浅蜊語れる斑かな 惟之
     枝払い終の棲家に風入るる 久子    
     
     
    
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第85回響高槻句会

2011年05月20日 14時05分04秒 | 句会・吟行
                       瀬田川河畔

今日はよう子さんが九州への旅行のため、心太さんが座長となりました。また、3月4月は娘さんが被災されていた照子さんお休みでしたが、今月より参加していただきみんな喜んでおられました。兼題は「余花」「麦秋」。最高点は「母の日」のよう子さんでした。むづかしい震災句で存在感を示されました。次点は「国訛」の心太さん。新茶汲む会話をほのぼの詠まれました。先月に続き、今回も久子さん快調でした。山背の風はずばり放射能だ。原発の安全神話は崩壊しました。余談ですが、出句5句のところ、ひとり6句まちがって出された人がいたというミステリなことがありました。こんなこと今後ないとおもいます。                

9点句 母の日の瓦礫の山にハーモニカ よう子
6点句 新茶汲み交す二人の国訛 心太
5点句 模擬店は筍飯と決めており 久子
    やませ吹く「安全神話」くずれけり 久子
    翻る洗濯物や子供の日 惟之
4点句 風まかせ路傍軽し罌粟の花 久子
    しゃりしゃりとはしりの鱧の切られける 捨弘
    ぶらんこ漕ぐ廃墟となりし故郷へ よう子
3点句 麦の秋線路の続くサビの色 敬子
    鳰の湖比良より薫風滑り来る 洋子
2点句 田水張る音歌ふごと聞く夕べ 照子
    鈴蘭を束ねておりし細き指 洋子
    薄ら日に余花の浮き立つ雑木林 心太
    復興へ願い満満鯉幟 ひろよし
    天地の色きわやかに麦の秋 心太
    等伯の一点に遭う麦の秋 裕毅
    麦熟れて近江の空の青さかな 捨弘
1点句 むぎあきの中に山あり三上山 惟之
    風纏い水辺の光追う五月 よう子
    道の駅新茶の香る土山町 ひろよし
    大津波負けじと咲きしカーネーション 洋子
    晴天の余花の余韻や帰路くだる 捨弘
    風薫る田舎暮らしは忙しい 照子
    ふるさとに似たる岸辺や余花の雨 よう子
    防護服着けてかえりぬ余花の里 惟之
    草もちの青艶やかや客を呼ぶ 捨弘
    都跡いま薫風の通うのみ 裕毅
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第84回響高槻句会(幻住庵吟行)

2011年04月23日 06時23分05秒 | 句会・吟行
  春陽いっぱいの幻住庵

春の吟行は4月21日に芭蕉を偲び幻住庵でおこなわれました。「石山の奥、岩間のうしろに山有り。国分山という。」ではじまる幻住庵記はこの庵住の生活の中から生まれました。「たまたま心まめなる時は、谷の清水を汲みて自らから炊ぐ」と記された泉は、今もなお湧き出ており芭蕉が住まいしていた往時が偲ばれる。よう子さんの「飯炊ぐ」の句は翁の生活を見事に謳われた素晴らしい一句で最高点でした。心太さんの「春障子」の一句も幻住庵での句会の様子を即吟された名句。久子さんの「蒲公英」の一句は太子堂周りに明るい日差しの中に咲く蒲公英を「明るさ抱む」と表現されたのに脱帽しました。心太さんの「菜の花の一縷にすがる被曝地区」は菜の花がセシウムを吸収する性質を詠まれた意味深い句でした。勉強の一句。
 庵の周りには椎の大木が多くみられ、また、落椿が沢山目につきました。「先づ頼む椎の木もあり夏木立」の句碑の傍の椎の古木は2代目で推定樹齢200年とか。兼題は「菜の花」「桜餅」。今日は季重なり句が多くみられ、今後の反省としたい。但し、いづれかに切れ字ありの場合は強弱が明確になっており、良となる。

13点句 飯炊ぐ俳聖偲ぶ遅桜 よう子
 9点句 春障子半ば開け置く今日の句座 心太
 7点句 蒲公英の明るさ抱む太子堂 久子
 5点句 国分山斜面に転ぶ落椿 捨弘
     翁汲む泉に落ちし紅椿 洋子
 4点句 依りて立つ大樹の陰や紅椿 よう子
 3点句 笠の門くぐりて春の句会かな 裕毅
 2点句 災害の地に咲く桜鎮魂歌 敬子
     幻住庵四百の春重ねけり 裕毅
     ちぎり絵の菜の花くれる友ありて 久子
     避難所へ差入れたきや桜餅 惟之
 1点句 春落葉さきほど看過いま熟思 心太
     落椿灯篭の下赤く燃ゆ 敬子
     春の夢幻住庵に翁を訪い 久子
     雲ながれ風吹きわたる野路すみれ 洋子
     椎の木の注連縄古りて椿落つ 惟之
     花冷えや余震の続く地を憂う 敬子
     せせらぎの静寂の中に春惜しむ 惟之
     春風に子等の短冊クルクルと 惟之
     幻住庵句碑の味わい桜餅 ひろよし
     春朧芭蕉と同じ比良を見る ひろよし
     母好む桜餅なる葉の香り 洋子 
     鳰の湖ほのかに白く春逝けり 心太
     たんぽぽの花見て琵琶湖見下ろして 敬子
     木漏れ日の幻住庵に緑立つ 久子
     晩春や谷の清水に耳にしむ 捨弘 
     菜の花や寂しき程に静かなり 裕毅
     菜の花の一縷にすがる被曝地区 心太
菜の花の道草の道黄に染まる 敬子
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第83回響高槻句会

2011年03月18日 14時12分36秒 | 句会・吟行
                アトリエにてⅣ(会友推挙 京都水彩会賞)北川佳鶴

 東日本大震災の被災者の捜索や復旧作業が懸命に続けられていますが、18日、響高槻句会が開催されました。兼題は「春雷」「白酒」。最高点は裕毅さんの春雷の句は震災以前の政治のイライラを詠まれた秀句。選句された句はやはり震災句が多かったが、よう子さんの「一場の悪夢であれと祈る春」はみんなの気持ちを示した句のような気がしました。被災者の皆様を心からお見舞い申し上げます。

7点句 春雷や目覚めて欲しき政(まつりごと) 裕毅
6点句 上着脱ぎ埋める堆肥や春の土 ひろよし
    現世もノアの箱船春遠し 裕毅  
    春一番就活の絵馬裏返す 惟之
5点句 若き日の父の求めし雛飾る 照子
    娘を捜す瓦礫の街に冴え返る 惟之
    全盲の卒業生の目は澄みて 惟之
4点句 東北の春の大地は修羅となり 久子
母となりし娘等を想いて雛の宵 照子
    一場の悪夢であれと祈る春 よう子
3点句 啓蟄や少し賑はふ里住まい 照子
    白酒にほんのり酔いし割烹着 よう子
    白酒と高を括りて千鳥足 心太
2点句 列島の地軸揺るがす春の地震 よう子
    被災地に容赦なく降る春の雪 久子
    卒業の子等も声あげ救援を 久子
1点句 白酒の邪気を払うと杯重ね 洋子
    風花のその一片に裏表 心太
    袴着け元服したる土筆かな 捨弘
    被災地の子供の声や春近し 洋子
    震駭の地変政変春一番 ひろよし
    観梅の香りほのぼの茶席かな ひろよし
    初音聴く今年は五日早かりき 捨弘
    だんまりの人ちらほらと梅見かな 心太
    朝市の賑わい余所に蜆汁 惟之
    春の海悲しみ深く底も無し 洋子
    冬晴れの空キャンバスに何絵画こ 敬子
    春雷を聞く間もあらず大津波 久子
    

     
    
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第82回響高槻句会

2011年02月18日 13時09分00秒 | 句会・吟行
 今月の句会より4句から、五句出句、五句選句となりました。兼題は「春浅し」「豆撒き」。参加は10名の全員。最高点は照子さんの「春の雪」。田舎くらしがすっかり身につかれた照子さんですが、ほのぼのとしたこの句に5人が魅せられました。次点はの捨弘さん。盆梅展を観ているご自身を謳われました。漢(おとこ)にまいりました。裕毅さんの「白梅」の一句も俳句らしい綺麗な句でした。また、八百長や限界(集落)という言葉の時事俳句も見られました。
 五句出句の初体験は季重なりが3つもある句が特選となるエピソードもありましたが、句会のレベルUPに繋がると思います。今月もいつもながらの賑やかで、緊張感のなか、楽しい句会でした。五句出句、なんとか上手くいきそうですね。                   
11点句 出迎えてくれる人あり春の雪 照子
 8点句 盆梅を前に漢の動かざる 捨弘
 5点句 白梅の今日咲き初し日差しかな 裕毅
     八百長の汚れし土俵浅き春 惟之
     春の炉の煙(けむ)の向こうに夫のいて 洋子
     夜更かしの熱き焙じ茶余寒かな 洋子
     春浅し面倒なこと先送り 捨弘
 4点句 まっすぐに伸ばす背筋や寒明ける よう子
     紅梅の木の温もりで雪も融け 裕毅
 3点句 限界を言われる村も梅二月 久子
 2点句 草履がけ雲水の雪の道 敬子
     畑大根迫り出す肩のつややかに ひろよし
     宇治橋の頬刺す風や春浅し ひろよし
     鬼めがけ豆打つ子等の泣きっ面 久子
 1点句 冬晴れやしずもり深きししおどし ひろよし
     大壷に光投げ込む猫柳 惟之
     寒明けて行動範囲ひろげけり 久子
     照り映える雪一面の千枚田 よう子
     マイホーム三角屋根と雪だるま よう子
     雪路きて釈迦の足跡見つけけり 惟之
     梅林へ駆けつけ見れば三分かな 敬子
     貴婦人の如く佇む冬の鷺 裕毅
     お多福の和菓子を食べて福は内 惟之
     春浅き出で湯の町の魚売り よう子
     鬼は外叫びし家の窓締める 敬子
     目に見えぬ鬼に向かひて豆を打ち 裕毅

 
             

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第81回響高槻句会

2011年01月21日 13時33分36秒 | 句会・吟行
平安神宮応天門

響高槻句会の初句会が1月20日(木)総合市民交流センターで開かれました。参加は全員の10名。兼題は女正月、藪柑子。最高点は久子さんの特選3票を含む5名が入った「女正月」でした。お正月は大忙しであったが、小正月はやっ正月気分。心にゆとりもでき、思わず笑顔のお母さまを謳われた名句である。次点句は知人の誘いで男性ばかりの茶席での惟之さんの句。みんなで楽しく濃茶をいただいたそうである。次はよう子さんの句。水仙花はあちこち向いてかわいい花を咲かせるが、それぞれが違う夢を見ているようだと謳われた心優しい句。その他、滝が凍った句、タイガーマスクの時事句や怖い体験をされた句などいつもどおりの楽しい句会でした。句会のあと新年会があり、いい気分で散会しました。次回をたのしみに。

14点句 福耳の母の笑顔や女正月 久子
 7点句 初釜の男ばかりの濃茶かな 惟之
 5点句 野水仙それぞれ違う夢を見て よう子
 4点句 滝氷り時の止まりし如きかな 裕毅
     木曽病院雪降る夜の血の匂い 敬子
     初美談堰切って出づ伊達直人 心太
     ふる里は寒九の雪に埋もれけり 照子
     寒の客首を竦めて来たりけり 捨弘
     裸木に鳥とまり来て色添える 洋子
 3点句 寒雀手まりの如く弾みおり 洋子
 2点句 子等の目のきらめき集め冬苺 久子
     おとなりと初挨拶や小正月 照子
 1点句 羽子の音我らが他に聞こへざり 裕毅        
     初参り重軽石の軽さかな 捨弘
     藁の笠被りて並ぶ冬牡丹 久子
     初日の出友の顔みな黄金色 惟之
     初場所や日本男子に声援す 裕毅
古き良き時代の音や羽子をつく よう子
     シグナルに火の粉となりて六花 よう子
     新暦パラパラめくる夢を追う 敬子
     加茂川の鴨の喧嘩で明け初むる 捨弘
     姪の訃に胸の塞ぐ日冬至粥 心太
     妻好きに過ごす一日よ女正月 心太
     子等去りて猫も鼾の女正月 惟之
     小正月女一人でカプチーノ 敬子 
 お気に入り 道端の小さき田圃に松飾 照子
      

   
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第80回響高槻句会

2010年12月15日 18時18分57秒 | 句会・吟行
柴漬けの樽が並んだ三千院参道(京都・大原)

冬至まじかな寒い午後、高槻市民交流会館の5階和室で定例の句会が開かれました。兼題は枯木、蒲団。今日の最高点「冬ぬくし」。季語がピタリの暖かみのある一句、同窓会を謳われ、3人の特選が入りました。お休みの捨弘さんおめでとうございました。次点は敬子さんの御嶽さん近くの開田高原で詠まれた「星の数」。ドラクロアの絵のような写生句には脱帽しました。九絵(クエ)、嫁入り蒲団、種苗社の句など秀句が沢山ありました。「獣の社交場」は童話の世界の句、こんな楽しい句を見逃したのはーーー。来年もどうぞよい句会が続きますことを祈ります。

12点句 冬ぬくし60年の友ありて 捨弘
 8点句 冬木立透して探す星の数 敬子
 5点句 年忘れ九絵喰らわんか喰らわんか よう子
     手袋をはめた孫の手つなぎ行ゆく 敬子
     打ち直す嫁入り蒲団ほどきをり 照子
     線描きのごとき枯木や通学路 心太
 3点句 種苗社のカタログ楽し冬ごもり 照子
 2点句 春日路のシャカシャカ話落葉かな ひろよし
     走り来て猫もぐりおり初炬燵 洋子
     木枯しに自転車ドミノ倒しかな 照子
     平成の何事もなき開戦日 ひろき
     顔見世や世を騒がせし役者いて 久子
     赤蕪を漬けて私も郷の人 照子
     枯木立孤高輪と描く鳶かな 惟之
 1点句 一枝の冬の紅葉を訪ねけり ひろき
     騒がしい鳥訪れて師走来る 久子
     熊除けの鈴響かせて明智越え 惟之
     深海や寄り添う鱶の息遣い 惟之
     十二月八日という日忘れまじ ひろよし
     荒海や岩より生れし波の花 洋子
     柴漬の味深まりて冬至くる 惟之
     ウイルスと闘い終えて蒲団干す 久子     
     枯木立日差し奥まで招き入れ 洋子
 お気に入り 枯木山夜は獣の社交場 よう子

     
      
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

円熟

2010年12月05日 18時19分44秒 | 句会・吟行
                      円熟 10F 長井房枝

青いアトリエ展作品25点の中の唯一の人物画である。実際の写生ではモデルはパイプを持っていなく構図を考慮して創作された。また、白ひげであったが、黒ひげで若くしたとのこと。また、風車村の写生会で風車を描きに行ったが、なんと見事なポプラに魅せられ「威風堂々」と画面の間中にポプラの大木を描く。こんな風に自由自在の作者である。

冬帽やパイプもつ手の独りごと  惟之





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第5回 青いアトリエ水彩画展

2010年11月23日 06時34分37秒 | 句会・吟行
 
 第5回青いアトリエ水彩画展が11月29日(月)~12月3日(金)10時~16時まで(30日は15時まで)、NHK大津放送局ふれあいギャラリーで開催されます。風景、静物、人物などの水彩画25点が出展されます。どうぞ、ふるってご参加いただきますようご案内申し上げます。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

吟行会(海遊館)

2010年11月21日 17時40分55秒 | 句会・吟行
                 悠々のジンベイサメ

 今日はみんな、童心に返り海遊館で吟行を楽しみました。魚の俳句はうまくできるか不安の様子でしたが、一歩、魚のトンネルに入ると感動に酔いしれて、あっと言う間に2時間が経ちました。得点の入った感動の俳句は傑作ばかりですが、ここに揚句していない俳句(この方が多い)も素晴らしい句です。関門句会の浦さんも参加いただき吟行は一気に盛り上がりました。本日の兼題は、冬ぬくしと蜜柑。心太さんいわく。折角の吟行だから兼題句は吟行句にしてほしいとは厳しい注文でした。ありがとうございます。
 最高得点はよう子さんの「吾も一尾」でした。自分自身、魚の一尾になって海遊館の
刻を魚と一緒に過ごした。そんな思いは全員同じでした。この感動の句が記録的な得点
(特選4人含む18点)になりました。また、浦さんの兼題句「事ひとつ」に魅せられました。甚平鮫、マンタ鱏、クラゲ、眠り鱶、マンボウ、ペンギン、いるか、サンタクロースetcありとうございました。

18点句 冬の燈や吾も一尾の海遊魚 よう子
11点句 蜜柑剥く言いそびれたる事ひとつ 純や
 7点句 ベニクラゲミクロの灯かり点しけり よう子
 6点句 全身をくまなく見せて冬クラゲ 洋子
 5点句 コバンザメ背負うマンタの子守歌 捨弘
     ジンベイの無敵艦隊率いけり 裕毅
 3点句 甚平鮫主顔して目はつぶら 心太
 2点句 海中を飛ぶペンギンや冬に入る 裕毅
     水槽に子等の額や冬館 ひろよし
 1点句 鴛鴦の水輪に落ちる薄日かな 純や
     眠りザメ我関せずに眠りこけ 捨弘
     深海の謎も引きずりマンタ鱏 よう子
     眠鱶寄りそうてをり槽の隅 惟之
     マント着て飛んでいるいるごとイトマキエイ 久子
     岩礁のギャングのごとき冬うつぼ 捨弘
     マンボウの尾鰭ひらひら冬ぬくし 惟之
     きょうの日も何事もなく蜜柑剥く 久子
     擦れ違う夜汽車の窓の蜜柑かな よう子
     伊予みかんマドンナも着た衿の色 敬子
     小波の船足ゆるり冬ぬくし ひろよし
     
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする