晩秋の石橋(大津市坂本) F8
日吉大社の大宮川に架かる大宮橋。晩秋の頃こはとくに写生するひとが多い。橋下は暗く、風がぬけてきて肌寒い。堰になっている石はこのように赤く、川底の石も赤い。叡山から流れる渓流の鉄分が染めた赤色。周りの紅葉とマッチしている。境内を流れる大宮川にはこの橋の手前に走井橋、そり橋の二宮橋があり、日吉三橋といわれている。いずれも花崗岩で、1669年設置された。
晩秋の石橋ながる水の音 惟之
晩秋の石橋(大津市坂本) F8
日吉大社の大宮川に架かる大宮橋。晩秋の頃こはとくに写生するひとが多い。橋下は暗く、風がぬけてきて肌寒い。堰になっている石はこのように赤く、川底の石も赤い。叡山から流れる渓流の鉄分が染めた赤色。周りの紅葉とマッチしている。境内を流れる大宮川にはこの橋の手前に走井橋、そり橋の二宮橋があり、日吉三橋といわれている。いずれも花崗岩で、1669年設置された。
晩秋の石橋ながる水の音 惟之
街道沿いのかやぶき(京都府南丹市美山町北) 6F 水彩
12年ぶりに美山町のかやぶきを描きました。美山町のシンボル、赤いポストをすぎた最初の辻を左折し、公民館の階段をのぼり、少し見下す構図。数人のメンバーが描いていたが、小生もこの場所ときめて座り込む。街道沿いに三軒のかやぶきが連なるこのポイントは、きわめて難しい構図であった。
かやぶきの千木かさなりて夏の雲 惟之
仰木の棚田 6F
湖水会のメンバーで昨年雨で中止となりました仰木の棚田を描きました(5月12日)。JRおごと温泉駅に9時30分に集合して、車に乗り合わせ棚田に向かう。棚田は水田のころが一番。写生場所は迷ったあげく、電柵の間からみた、やはり馬蹄形この場所に落ち着きました。
水田映ゆ比叡の山すそ椎若葉
飛び交ふて水田ついばむ群つばめ
白鷺の影を水田に五羽六羽
まだ水に風も慣れぬ早苗かな
タグボート 50号 水彩
今日から大津市歴史博物館で開催される第20回滋賀水彩展に出展の作品です。大津港のアリーナを背景に係留されているタグボートを描きました。スッケチは3月24日、寒く、強風で30分立っているのが限界でした。前後左右をロープで繋がれたタグボート。船の回りの古タイヤ、赤いドラム缶、遠くに係留されているヨット群とその帆柱。湖は荒れ、雲は低く垂れていましたが、こんな作品になりました。
ロッククライミング(大津市・千石岩) 水彩画 F50
今年の京都水彩会公募展の作品は大津市の千石岩を描いてみました。このようは作品は小生には、はじめての挑戦。事前の研究会の厳しいコメントを参考に何とか間に合わせました。
この千石岩は京滋地方のクライマーのホームグランドとして、京都の金毘羅山と並んで多くのクライマーに人気。岩壁をトップロープのクライマーが登っていく迫力のあるシーン。こんな願ってもないに光景に出合い、この千石岩を案内いただいたM氏に感謝。岩肌に影と光りの濃淡をつけて岩の質感をさらに出せれば思っています。
岩壁の窪みに咲きしすみれかな 惟之
二年坂(京都市東山区清水2丁目)
二年坂・三年坂はともに清水参拝道として作られたもので、坂と家並みが折り重なって続いてゆく美しい風景は重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。この絵の石碑辺りから三年坂。三年坂を産寧坂とも記すのは清水寺の子安塔の安産信仰からで、埋葬地の鳥辺野へ通じる道でもあるため石段で転ぶと3年で死ぬという俗信も生まれた。石段下の土産店で厄よけの瓢箪を売るのはそのため。三年坂を上るとそのまま清水坂につながっている。いつも人が溢れ、外国人が多い。
初髪の人と行交う二年坂
祇園祭 6F 水彩
祇園祭の山鉾巡行での新町・御池の辻回し。鶏鉾の音頭取りは扇を高く振り揚げ、山鉾はぎくりと回った瞬間。背後には東山を背に船鉾が帆を上げて迫っている。まさに京都の夏風景のクライマックスである。
辻回しまはして祇園囃子急 昭風
三扇を上げてぎくりと鉾廻す 惟之
松本酒造(京都市伏見区) 6F 水彩
新高瀬川堤防でスケッチした煉瓦の煙突と倉庫、酒蔵の構図。「この建物は絵になりますね」と出会いの老人に声掛けをされた。暑い日差しで集中できず、持ち帰ってゆっくり仕上げた。この酒造場(大正11年建)は、月桂冠大倉記念館や十国舟らと共に近代産業遺産に認定されている。時代劇「必殺仕事人」の撮影地となっていた場所でもある。近鉄京都線「桃山御領前」徒歩10分。
聳え立つ赤き煙突秋暑し 惟之
酒蔵は遺産なりけり冬ぬくし
日吉大社西本宮の楼門 6F 水彩スケッチ
この楼門の軒下の四隅の上部に木像の猿がいますが、楼門を守っているとか。本殿横の柿が赤く熟れてました。門の左の手水所の水を受けて彩色。建物の重厚さと複雑さに根負けして6Bの鉛筆を走らせました。参拝の人が入れ替わり絵を見て行かれました。もうこの絵は描けません。
門前の手水を汲みて秋描く 惟之
柿熟れて桧皮の屋根にかかりをり
楼門をくくり拝殿をスケッチ、10分。ダーマト使用。屋根が左右アンバランス。こんな絵が面白い。
東寺(京都市南区九条町) F8
この東寺の構図は九条とうりの歩道橋から見た風景。通りかかった人との会話「ここからの景色はまさに絶景ですね。」。室町後期より屏風絵として描かれた「洛中洛外図」にもこの構図の東寺がある。まさに京都の伝統的な絶景といえる。五重の塔は京都のシンボルになっており、高さ55mは木造としては日本一。2009年に南大門に集合して吟行会が開催されたころを懐かしく思い出しました。
掘割に塔の揺らぎや残り鴨 惟之
秋燕や塔の庇を掠めをり
葉桜の蔭に読経の僧三人