鍵のかかっていない部屋

2012-08-29 02:52:28 | Weblog
前回やっと涼しくなったと書いたが、まだまだ暑いのは暑い
やはりエアコンが使えないのが痛い
俺の部屋の温度はピーク時で大体36度なんだが最近はずっと36度である
窓を開ければ涼しい風が来るし仕事帰りの風も明らかに冷たくなってきてるんだが、
やはり昼間は真夏である
とにかくもう少しの辛抱だと言い聞かせている

さて、新しい隣人が越してきて3ヶ月が過ぎた
当初の不安とは裏腹に最高の隣人になりつつある
音楽は相変わらずだが時間が短いのと音量が小さくなったのでまったく気にならない
そして男がたまに来るようだが会話もうるさくない
とにかくドアを閉めるとき意識して静かにしてるので常識のある人間である
そして何より忙しいのかほとんど部屋にいないというのが最高である
結局住んでるのは20代前半ぐらいの女性である

3ヶ月を過ぎて完全に隣人の生活も軌道に乗り、
安心できる住人であることが判明してホッとしていた
ところが・・・である
恐ろしい事実が判明した

その女性は大体午前中に部屋を出る
俺はその瞬間起きてることが多いのでドアが開いて閉まる音が聞こえていた
そのとき何かが足りないような気がしていた

そして気づいた
ドアを閉めた後、鍵をかける音がまったく聞こえてこないのである
普通は外に出てドアを閉めた後、カチャっと鍵をかける音が聞こえてくる
もう片方の隣人もそうだし前にいた隣人もそうだ

だが、その女性がドアを閉めた後、鍵をかける音が聞こえたことがないのである
ドアを閉める音がして、そのまま階段を下りていく足音が聞こえる
俺はたまに外を見るが若い女性の後姿が駅の方向に消えていく
間違いなく住んでるのは若い女性である
その若い女性が毎日鍵をかけずに仕事に行くのである

俺はまさかと思った
何かの間違いだろうと思った
かけてるが音がしないタイプに変わったのかとも思った
これは確認するしかない

俺のマンションはドアとドア枠の間に小さい隙間がある
つまり鍵がかかってないと外から見れば分かるのである
だから前を通るとき見ればいいだけである
ところがこれが意外と厄介である
俺のマンションにはカメラ付きインターホンがある
誰かが来てインターホンを押すと自動的に外の様子がモニタに映るが、
中からもスイッチを入れることが出来る

つまり万が一、中に誰かいた場合、俺が鍵を見るのを中から見られる可能性があるのだ
俺も外で物音がするとインターホンのカメラのスイッチを入れることがある
それと同じように俺が外に出たとき、
隣がどんな奴なのか見るためカメラのスイッチを入れる危険性がある

もう俺の姿はとっくに確認してるか、そもそも興味がないかもしれない
だが万が一、俺が初めて見た日に丁度ちょっと見てみるかとスイッチを入れるかもしれない
そのとき俺がガッツリと見てたらさすがにまずいだろう

しかし、何としても確認はしたい
女性が出た後は間違いなく誰もいないはずである
いれば何らかの音はするはずだが1度も聞こえたことはない
俺は思い切って見ることにした

ただ万全を期して顔は向けず目だけを鍵の位置に向けることにした
これなら見てるかどうかは分からないはずだ
そして決行の日である
俺は外に出て通り過ぎる瞬間、顔は正面にして目だけを動かしチェックした

やはり、鍵はかかっていなかった
鍵をかけると鉄の棒が2本見えるはずだが1本だけだった
だが、こんなことがあるのだろうか
俺が気づかないだけで中に誰かいるのだろうか
いや、それは絶対ないはずである
それとも新しい鍵を受け取っていないのか?失くしたのか?

それとも田舎出身で鍵をかける習慣がないまま育ったのか?
誰がどこで見てるか分からないのだから無用心にもほどがある
かといって、もちろん俺が注意するなど不可能である

そして1番恐ろしいのは何かあったときである
真っ先に疑われるのは間違いなく隣の俺である
いわゆる性的な被害でなくとも何かがなくなっただけでも俺が疑われてしまう

深夜にゴミ出しに行くときにもチラっと見てみた
部屋にいるときは鍵はかけてるようだが、かかっていないときもある
かけたりかけなかったりである
ただ、外出するときは100%かけないで出ている

寝てるときにも鍵をかけていないとは信じられない
やはり男がいるのだろうか
いずれにしろ俺がその気になれば寝てるところに入れてしまうわけだ
もちろん俺はそんな気はないが運悪く悪い隣人だったら大変なことが起きかねない
そういう意味では隣が俺で彼女はラッキーだったわけだ

と言いつつ、外出中にドアを開けて部屋の中を見てみたい欲求は確かにある
全然興味ないと言えば嘘になる
だが、念のため繰り返すが俺は絶対何もしない

しかし、参った
今後何もないことを願うしかないだろう

しかし本当に隣が俺でラッキーだったよ、君(笑)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 立秋 | トップ | もう片方の隣人も・・・ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事