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『映画「マクナマラ元米国防長官の告白」Lesson4より-虐殺の効率を上昇させるには…』
のつづき…
1945年3月10日は東京大空襲と言われる、10万人の無差別大虐殺が行われた日である。3.11は私たちにとって重要な日だが、この3.10も永遠に記憶にとどめておかなくてはならない。
映画のLesson5:のタイトルは、
Proportionality should be a gaideline in war.
「戦争にもバランスが必要である」
バランスって何のだよ? よくもまあぬけぬけと…
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インタビュアーが「なぜ“焼夷弾”を落とすという選択をしたのか」とマクナマラに問う。
https://www.youtube.com/watch?v=hOCYcgOnWUM
マクナマラはこう答える。(以下M)
M:「問題は焼夷弾ではない。」
M:「一晩で10万人の市民を殺戮していいかどうかだ」
M:「ルメイの答えは、イエスだ」
M:「彼は言うだろう。“君は10万人ではなくもっと少なければいいと言うのか? 日本上陸ともなれば何万もの米兵が死ぬかもしれん。それが賢い選択か?”と」
M:「だが、焦土にした上で、原爆まで落とす必要があるのか?」
M:「ルメイは、東京以外も焼夷弾で焼いた」
クリーブランドと同規模の横浜は58%が破壊された。
当時のN.Y.に匹敵していた東京は、51%が破壊。
ここから、日本の次の都市が、焼夷弾による無差別空爆でいかに徹底して破壊しつくされたかが次々と画面に表示される。(記録として残しておきたい。)
富山は 99%が破壊された。
名古屋は 40%が破壊された。
大阪は 35.1%が破壊された。
西宮は 11.9%が破壊された。
下関は 37.6%が破壊された。
M:「全て、原爆投下の前にやったことだ」
呉は 41.9%が破壊された。
米軍の呉市に対する焼夷弾の使用
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%C6%B0%D0%C3%C6?kid=144421 より
B29が、曇り空の呉上空に達し第一弾を投下したのは7月2日の午前0時2分でした。燃え上がった炎を目印にしてB29は次々と呉市街地上空に侵入し、すりばち状の呉市街地の周辺から中心部へと焼夷弾を投下していきました。
周辺部を焼かれて、市民は逃げ道を封じられ、防空壕に逃げ込んだ人たちも、猛烈な火炎や吹き込む煙にまかれて蒸し焼き状態になり、無残な死をとげました。
呉を襲ったB29は合計152機、全部で16万454発(1081・7トン)もの焼夷弾が投下された空襲は、午前2時5分まで続けられました。 この空襲で呉市街地は焼け野原となり、犠牲者は2000人以上ともいわれます。約337ヘクタールが焼失し、12万5千もの人が家を失いました。
M:「原爆投下もルメイが指揮した」
神戸は 55.7%が破壊された。
大牟田は35.9%が破壊された。
和歌山は 50%が破壊された。
川崎は 35.2%が破壊された。
岡山 68.9%
八幡 21.2%
鹿児島 63.4%
尼崎 18.3%
佐世保 41.4%
門司 23.3%
都城 26.5%
延岡 25.2%
宮崎 26.1%
福岡 24.1%
高知 55.2%
佐賀 44.2%
今治 63.9%
松山 64.0%
大分 28.2%
平塚 48.4%
徳山 48.3%
四日市 33.6%
宇治山田41.3%
大垣 39.5%
岐阜 69.6%
福井 86.0%
徳島 85.2%
堺 48.2%
八王子 65.0%
熊本 31.2%
伊勢崎 56.7%
高松 67.5%
次々と、焼け野原と焼死体が映し出される…
明石 50.2%
福山 80.9%
青森 30.0%
岡崎 32.2%
静岡 66.1%
姫路 49.4%
千葉 41.0%
一宮 56.3%
清水 42.1%
大村 33.1%
奈良 69.3%
津 69.3%
桑名 75%
豊橋 67.9%
沼津 42.3%
銚子 44.2%
甲府 78.6%
宇都宮 43.7%
水戸 68.9%
仙台 21.9%
鶴賀 65.1%
名古屋 64.9%
日立 72.0%
熊谷 55.1%
浜松 60.3%
前橋 64.2%が破壊された。
…これら、当時は焼け野原だった都市の上に、今は多くの人々が普通に住んでいるだろう。
今日は終戦記念日だが、生きながら焼かれ苦しんで死んでいった人々の事を、
少しでもしのびたい。
マクナマラは続ける。
M:「67都市の50~90%の日本人を殺し、さらに原爆まで投下するのは、達成すべき目的に比べてバランスが取れているとは言えないだろう」
補足しておきたい。(wikipediaより)
日本本土空襲
>空襲は1945年(昭和20年)8月15日の終戦当日まで続き、全国(内地)で200以上の都市が被災し、死者は33万人、負傷者は43万人、被災人口は970万人に及んだ。
>被災面積は約1億9,100万坪(約6万4,000ヘクタール)で、内地全戸数の約2割にあたる約223万戸が被災した。
そして原爆の投下 http://www.bunkei.co.jp/kokokara/dokusyo/database_bk08.html
1945年8月6日、世界初の原子力爆弾が広島に落とされました。すさまじい熱や爆風、大量の放射線が放たれ、広島は一瞬のうちに荒れ果ててしまいました。約35万人が被爆、その年の内に当時の市民の半分に当たる約14万人が亡くなり、60年以上が経った現在でもその後遺症に悩まされている大勢の人々がいます。
広島に原爆が落とされてから3日後の8月9日、長崎にも原子力爆弾が落とされました。この爆弾によっても、長崎の市街地の3分の1が焼け、全人口の60%以上、約15万人の死傷者が出るなど、大きな被害がありました。
“原爆投下は正しかった”が6割!米国世論調査。“Barefoot Gen”を読んでからもう一度答えろ
マクナマラはさらにこう続ける。
M:「我々が批判すべきは、かつて、そして今もなお“戦争のルール”を確立してこなかったことだ」
はあ?
M:「“一晩に10万人の市民を殺してはならない”とどこかに書いてあるか?」
じゃあ「殺してよし!」と書いてあったら殺すんでっか?(既に殺してるけど…)
M:「ルメイは、“もし負けたら我々は戦争犯罪人だ”と言った。その通りだ。」
彼らが戦争犯罪人にならないために…、我々は虐殺されまくってアメリカは勝利し、そして、敗れた日本は東京裁判で戦争犯罪を裁かれれる側となったわけですな。
M:「ルメイも私も犯罪行為を行ったんだ。彼は、自分の行為が糾弾の対象になる事を承知していた」
M:「“もし負ければ”、だ。」
M:「だが、勝てば許されるのか」
勝ったから、数十万人を虐殺しても、実際、許されてるわけですよね。アメリカはこのジェノサイドに関して一度たりとも謝罪をしたことが無いし、「米兵の犠牲を出さないために必要だった」と言っている。
…富山は99%が破壊された。
…名古屋は40%が破壊された。
…大阪は35.1%が…
日本全国の200もの都市を、民間人も含めて生きたまま焼き殺し、その上、原爆で十数万人を生きたまま一瞬で消滅させた。しかし、ルメイもマクナマラもおそらくそれを、「ちょっとやりすぎたかなぁ~」程度にしか感じていない。
ユダヤ人が虐殺された「ホロコースト」は後世まで戦争犯罪として繰り返し語り継がれているが、この日本で行われた大虐殺についてはほとんど語られない。
(映画は、サラっと次のヴェトナム戦争の話題へと移っていく。)
そしてその後マクナマラは、フォードの社長に就任して間もなく、ケネディ大統領に引き抜かれ、国防長官になる。そして、ヴェトナム戦争に突入するわけだ。
ちなみにヴェトナム戦争(米国の介入)1960-75年においては、国防長官の彼の指揮のもと、約240万人の命が奪われている。
でっち上げのトンキン湾事件でわざと騙されてそれを口実に北爆を開始し、ナパーム弾で大虐殺をやったのも彼の時代だし、枯葉剤(オレンジ剤)の使用を決定したのも彼が国防長官だった時代だ。
http://plaza.rakuten.co.jp/doimoi/diary/200705060000/ より
マクナマラに言わせると、「戦争中は霧の中にいるようなものだから判断は難しいのだ」ということになるのだろうか。
映画の最後に、テロップで、マクナマラがその後「1968年~1981年まで、世界銀行の総裁をつとめた」という文言が出てくる。
第二次大戦、ヴェトナム戦争と、こんなに虐殺を推進しまくったマクナマラも、世銀で世界に貢献して罪滅ぼししたのだ、とでも言いたいのだろうか?
とにかく世界は、大量虐殺を推進した理由を、「大量虐殺しちゃダメっていう国際的な法規は無いからね」と言ってしまえるような人間を、13年も世銀総裁に据えていたのである。
結果は推して知るべきだろう。
飢餓の根本原因は何か~“金貸し”(世銀・IMF)が世界の格差を拡大し貧困と飢餓を創り出している
彼が2代目の世銀総裁に就任してから強力に推進した『緑の革命』によって、世界中の途上国では餓死者が量産され、経済的にも破壊しつくされた。
もちろん、これらの大虐殺や、飢餓と貧困を世界に拡大させた責任を、マクナマラ個人に負わせようという気は毛頭無い。
しかし、こういう虐殺や非道を平気で行って謝罪さえしない国家の軍隊を、こともあろうに日本はカネまで払って駐留させている。
これだけ虐殺してもハナクソとしか思っていない連中が、我々を守ってくれると本気で信じている人がもしいらっしゃるのなら、その人に申し上げたい。
「あなたって、ほんっっっっとにイイ人ですよね」
http://yokodo999.blog104.fc2.com/blog-entry-698.html より引用
米軍が日本に基地を置いているのは米国の都合であり、日本人を守るためではありません。日本を守るためというのは建前に過ぎず、そんなことを信じている人は余程ナイーブな人です。日米安保の有効性を訴える人は殆どが確信犯で、既得権益を守ろうとしているに過ぎません。
この国の支配者たちは敗戦以来、米国と癒着して権力を維持してきました。その権力の源泉は米軍ですから、政治家も官僚も、莫大な駐留費を負担してまで基地の維持を図っているのです。こんな馬鹿な話はありません。
米軍は駐留していたフィリピンから撤退したが、何故撤退したのかと言えば、基地の使用料の支払いがかさんだから。米国の都合で基地を置かせてやっているのだから、使用料を払うのが当然。駐留費まで負担する日本が、如何に異常か、これで判る。
オスプレイの配備もホンネは日本人を威圧するため…って話。