会津若松の殺人事件(母親を殺してその頭部を持って自首したという例の事件)の容疑者の少年は、その行動のあまりの異常性ゆえに精神鑑定を受けることになっているらしい。普通人には理解困難な少年犯罪の判決や報道の中で、「広汎性発達障害」という言葉をよく見かけるが、今回も一部報道では先走って、容疑者の少年に対してこの「広汎性発達障害」という言葉が使われているらしい。
これが絡む事件は、実はこんなにあったりするのだが…
愛知県豊川市で民家に侵入して64歳主婦を殺害、「人を殺してみたかった」―逮捕後にこう供述した少年=当時(17)は、アスペルガー症候群と診断されている。
http://yabusaka.moo.jp/toyokawa.htm
2003年の長崎市、中1男子による4歳児殺害事件
http://www.nishinippon.co.jp/news/2003/jiken/nagasaki/kiji/030920b.html
2005年4月の和歌山県高野町、写真館経営者が殺された事件
http://d.hatena.ne.jp/iDES/20070130/1170204966
生徒である小6女児を殺害した事件で、懲役18年の判決が出た24歳の元京進の講師。
http://happinessliving.blog19.fc2.com/blog-entry-457.html
そして、昨年10月にも2つの少年による殺人事件の判決が出た。
続きを読む前にクリックで応援おねがい!
↓ ↓ ↓
http://webnews.asahi.co.jp/you/special/2006/t20060214.html
寝屋川教師殺傷事件の判決も検察側は無期懲役を求刑少年送致主張をしていたが、裁判所は少年が広汎性発達障害(寝屋川の少年はアスペルガータイプの自閉症)であること理由として情状酌量され懲役12年と下した。
http://yabusaka.moo.jp/narabosi.htm
>奈良県田原本町で今年6月、母子3人が死亡した医師(47)宅放火殺人事件で、奈良家裁は26日、殺人や現住建造物等放火などの非行事実で送致された長男(16)を中等少年院送致の保護処分にすることを決定した。石田裕一裁判長は「保護処分によって矯正改善の見込みがある。結果の重大性などを考慮しても、なお保護処分で対処すべき特別の事情がある」と判断。
動機がよく分からない不可解な殺人事件、しかもそれを少年が起こした、となるといやがおうにも世間の注目が集まる。
しかも、そのいずれもが「広汎性発達障害」というキーワードで括れる…となると、この障害に対する世間の注目も高まるというものだ。
軽度の「発達障害」は、日本には100人に5~6人くらいの割合でいるそうだ。結構な確率である。
こうして上のようにいくつかを並べられると、「広汎性発達障害」についてよく知らない普通の人は、きっとこう思うだろう(配慮のない書き方をしているメディアに触れた人は特に)。
こう思うのも、無理はない気もする。
しかし、以下のサイトを読んでみてほしい。
「"生きる希望の光"が射すように。自閉症者ブログ」さんから引用。
http://blog.so-net.ne.jp/mottoHope/2006-10-13
実は、私自身も以前別の掲示板でこの問題を扱ったことがある。
「自閉症」って何? 「劣化収束」との関係は?①
http://www.rui.jp/message/10/11/13_f6e9.html
「自閉症」って何? 「劣化収束」との関係は?②
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=101114
この投稿に出てくる私の友人の精神科医はこんなことを言っていた。
この障害について理解する助けになるHPをいくつか紹介する。
発達障害かもしれない 見た目は普通の、ちょっと変わった子
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4334033016
こくっぱ家の人々
http://homepage1.nifty.com/kokuppa/
◆++広汎性発達障害の子++◆
http://www7.plala.or.jp/Pure/
軽度発達障害フォーラム
http://www.mdd-forum.net/
最後に紹介するのは、ADHDでありながら精神科医をして多くの人を救っている方のHP
「自分を変えたい人 自分で治したい人 のためのページ」from やんばる
http://www7.ocn.ne.jp/~k-goto/
少しでも世の中の人々の理解が深まればいいなと思う。その上で、普通に充足関係を築きながら社会規範を定着させ、プラスの能力が社会で活かされうまく共存できるようになればいいと思う。
最後に、これらの事件の被害者の方のご冥福、およびご遺族の方々へ心よりお悔やみ申し上げます。
これが絡む事件は、実はこんなにあったりするのだが…
愛知県豊川市で民家に侵入して64歳主婦を殺害、「人を殺してみたかった」―逮捕後にこう供述した少年=当時(17)は、アスペルガー症候群と診断されている。
http://yabusaka.moo.jp/toyokawa.htm
2003年の長崎市、中1男子による4歳児殺害事件
http://www.nishinippon.co.jp/news/2003/jiken/nagasaki/kiji/030920b.html
2005年4月の和歌山県高野町、写真館経営者が殺された事件
http://d.hatena.ne.jp/iDES/20070130/1170204966
生徒である小6女児を殺害した事件で、懲役18年の判決が出た24歳の元京進の講師。
http://happinessliving.blog19.fc2.com/blog-entry-457.html
そして、昨年10月にも2つの少年による殺人事件の判決が出た。
続きを読む前にクリックで応援おねがい!
↓ ↓ ↓
http://webnews.asahi.co.jp/you/special/2006/t20060214.html
寝屋川教師殺傷事件の判決も検察側は無期懲役を求刑少年送致主張をしていたが、裁判所は少年が広汎性発達障害(寝屋川の少年はアスペルガータイプの自閉症)であること理由として情状酌量され懲役12年と下した。
http://yabusaka.moo.jp/narabosi.htm
>奈良県田原本町で今年6月、母子3人が死亡した医師(47)宅放火殺人事件で、奈良家裁は26日、殺人や現住建造物等放火などの非行事実で送致された長男(16)を中等少年院送致の保護処分にすることを決定した。石田裕一裁判長は「保護処分によって矯正改善の見込みがある。結果の重大性などを考慮しても、なお保護処分で対処すべき特別の事情がある」と判断。
動機がよく分からない不可解な殺人事件、しかもそれを少年が起こした、となるといやがおうにも世間の注目が集まる。
しかも、そのいずれもが「広汎性発達障害」というキーワードで括れる…となると、この障害に対する世間の注目も高まるというものだ。
軽度の「発達障害」は、日本には100人に5~6人くらいの割合でいるそうだ。結構な確率である。
こうして上のようにいくつかを並べられると、「広汎性発達障害」についてよく知らない普通の人は、きっとこう思うだろう(配慮のない書き方をしているメディアに触れた人は特に)。
「障害を理由として刑を軽くするのはおかしいのでは?遺族は許せないと思う」
「障害があろうがなかろうが厳罰に処せ」
「発達障害の人ってなんか怖いな」
「こういう人が我々と一緒に社会に暮らしてていいのか?(野放しにしていいのか?)」
こう思うのも、無理はない気もする。
しかし、以下のサイトを読んでみてほしい。
「"生きる希望の光"が射すように。自閉症者ブログ」さんから引用。
http://blog.so-net.ne.jp/mottoHope/2006-10-13
>マスコミや発達障害をほとんど勉強していない精神科医もしくは法医学学者もしくは心理学者に申しますが広汎性発達障害者=犯罪者ではありません。
>私は当事者だから言えるのです。
>広汎性発達障害者=犯罪者と思っているマスコミや発達障害をあまり勉強していない精神科医もしくは法医学者、心理学者が多いような気がします。
>広汎性発達障害者が(凶悪)犯罪を犯す場合は発達障害に対する世間の不理解によって起きる人格障害などの2次症状を併発している場合です。
>毎回のようにこういう偏見報道されると心が痛みます。
実は、私自身も以前別の掲示板でこの問題を扱ったことがある。
「自閉症」って何? 「劣化収束」との関係は?①
http://www.rui.jp/message/10/11/13_f6e9.html
「自閉症」って何? 「劣化収束」との関係は?②
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=101114
この投稿に出てくる私の友人の精神科医はこんなことを言っていた。
>あの天才といわれる物理学者アインシュタインも学習障害(LD)だった。哲学者のヴイトゲンシュタインや発明家エジソン、画家レオナルド・ダ・ヴィンチもLDだったと言われている。他にも、脳に同様のハンディを背負いながら現在も才能を発揮している連中は山ほどいる(もちろんLDだから必ず特殊な才能があるというわけではないが)。人類史でパラダイムをひっくり返すような発見をした人にも、もし現在の精神鑑定を受けたら「発達障害」という診断を受ける人が山ほどいるだろう。
>この種のちょっと特異な脳の持ち主は、人の気持や思考を読む能力に障害があるかもしれないが、常識に囚われない発想ができる可能性がある。育っていく中で、それを「障害」と呼んでマイナス視すれば、社会に受け入れられず、度重なる否定視やいじめなどから2次障害を引き起こし、自己否定から不安障害や人格障害となる可能性があるかもしれない(これが、上で挙げたような事件を起こしてしまうパターンだ)。しかし、彼らがその才能を認められる環境で活動できれば、彼らは自由に発想し人類に貢献する可能性だってある。
>そもそも、発達障害(仮にそう呼ぶが)の人が犯罪を起こす確率は健常者より低い。周囲の人々の無理解によって2次障害を引き起こすのを避ける対策こそが必要だ。何人かに一人の割合でこのような脳の特徴を持った人が生まれて生き残ってきたのは、人類にとって何らかの意味があるからだ。それを「障害」と呼ぶことによって単にマイナスとして捉え矯正の対象にするだけ、というのはおかしいと思う。
この障害について理解する助けになるHPをいくつか紹介する。
発達障害かもしれない 見た目は普通の、ちょっと変わった子
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4334033016
こくっぱ家の人々
http://homepage1.nifty.com/kokuppa/
◆++広汎性発達障害の子++◆
http://www7.plala.or.jp/Pure/
軽度発達障害フォーラム
http://www.mdd-forum.net/
最後に紹介するのは、ADHDでありながら精神科医をして多くの人を救っている方のHP
「自分を変えたい人 自分で治したい人 のためのページ」from やんばる
http://www7.ocn.ne.jp/~k-goto/
少しでも世の中の人々の理解が深まればいいなと思う。その上で、普通に充足関係を築きながら社会規範を定着させ、プラスの能力が社会で活かされうまく共存できるようになればいいと思う。
最後に、これらの事件の被害者の方のご冥福、およびご遺族の方々へ心よりお悔やみ申し上げます。
アスペルガーについて興味深いエントリがあったのでご紹介します。
http://miepong.blog81.fc2.com/
>やっぱり人は誰もが障害者なんだ、ってことを強く思いますね。
>たまたまこの社会は「障害者の多数派」の利便に合わせてデザインされているだけで…
激しく同意^^)
僕の場合は、周りが「愛すべき大バカ野郎」として扱ってくれたおかげで、なんとか社会に半分適応できています(?)。
周りの皆さんには相当なご迷惑をおかけしています(おかけしてくました)が。
この場を借りまして…
ありがとうございます。
今回のエントリーは自分にも関わりのあるテーマだけに、特に考えさせられました。というのも、数年前からある私塾に勤めていて、そこは学習障害児を大勢受け入れている、塾といってもすごくゆる~い塾なのです。
特殊学級なんかに通ういわゆる「知恵遅れ」の子もいれば、普通学校に通っている多動の子、アスペルガーの子なんかもいます。アスペルガーの子では、普通の子の3倍くらいの速さで暗算できるのに、ごく普通に人の気持ちの読み取れない、なんてパターンはザラです。また、2~3年も顔を合わせてるのに、まだ一度もしゃべったのを聞いたことがない、なんていう自閉傾向の強い子も何人かいます。逆に、説明を受けなければ「この子のどこに障害が?」っていう感じの子もいます。
といっても、僕は決してその道の専門家じゃありません。日頃接しているという以外には、掘り下げて研究したりもしてませんが(した方がいいかもしれませんが)、そこでの経験と、雅無乱さんの書かれたことを合わせてみると、やっぱり人は誰もが障害者なんだ
、ってことを強く思いますね。たまたまこの社会は「障害者の多数派」の利便に合わせてデザインされているだけで、少数派からすると首をひねりたくなるような、不都合極まりないことがいっぱいある。そういう視点から社会をデザインし直せば、結果的に「健常者」にとっても、実は生きやすい社会に近づくはずなんで。
僕自身がそうだったから偉そうには言えませんが、やっぱりこういう「障害」についての認識自体がまだまだ一般に浸透してないことが問題ですね。