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ID.4ローンチエディション に試乗


※11月20日㈰の手記より


Good : 
・静かでスムーズな乗り心地
・ガソリン車からの乗り換えでも違和感ない操作性
・安心のフォルクスワーゲンクオリティ
・Bモードでチョイ乗りなら電費がいい

Bad : 
・大変重い車重(他の電動車も同じ)
・低身長には乗り難いリアシートの高さ
・未だ見え隠れするコストダウン

マニアポイント:
・ドイツ・ドレスデンの「ガラスの工場」製(元フェートン工場)
・ティグアン(ゴルフ)系よりパサート系に近いグレード
・兄弟車はアウディQ4 e-tron(こちらはツヴィッカウ工場製)
・8月生産なのに2022年式(通常なら2023年式)
・順次バッテリーの性能は確実に上がる
・次回販売から定価も確実に上がるだろう



フォルクスワーゲンがe-Golf以来、
久々に持って来たBEV(電気自動車)
ということもあり、
かなり関心を持って試乗して来ました。

今回初めて日本に入るのは、
高級で大型バッテリーを持つ「PRO」¥6,365,000
というモデルと、
小さめのバッテリーと廉価版的「Lite」¥4,999,000
の2種類。
しかしこの「Lite」というモデルは、
営業の方も豊橋本社で
見たことないとのことで、
実質的に5台程の輸入だそうです。

明らかではありませんが、
初回の輸入台数は約500台。
内ディーラー展示&試乗用は300台(販売規制あり)。
残りの200台を本社抽選で新車販売するようです。
これも来年からは通常販売になるでしょう。

ディーラーに置いてあったのは、
上級版の「PRO」が2台。
全部乗せの豪華なモデルです。











自分が乗る事も考えて
真剣に見に行ったので
先ずは営業の方に運転して頂き
リアシートに座って数キロ走行。

ちょっと閉塞感があるのに、広い内装は
ゴルフ2の新車試乗会を思い出しました。



ショックとサスペンションがかなりポンポンして居ましたが、
まだ100kmちょいしか走っていない新車ということや
20インチと255/45R20というホイールとタイア、
なにより車重が重いので、かなり固めてあるのでしょう。
しかし、総じて乗り心地に悪さを感じません。



天井はガラスルーフが付いており、
長いサンシェードを開けると、広い空間を感じましたが
慣れてしまえば、大丈夫でしょう。
ただ、妙に頭でっかちになってBEVを理解している方には
天地(上下)の空間が狭いと感じてしまうかもしれません。
床をフラットにすることを優先した結果が、
この鰻の寝床のような閉塞的な空間になってしまったのでしょう。
ただ、最近のSUVはこういった車が多いですね。



身長が163㎝の僕がリアを乗り降りするには
少し苦しい車高。
現時点ではBEVでは仕方ない所です。
ただ、高齢者が家族に居る人には
多少マイナスポイントでしょう。
この辺は、ID.3の方が良いのかも知れません。



次は、ドライバーズシートに乗ってみます。
ブレーキを踏み、小さなスピードメーター右横に
出ているノブを前に倒せば(軽く捻る感じ)
「D」モードになり、運転スタートです。
このノブをもう一度回すと
回生ブレーキが強く効くモードに変わります。
もう一度回せば「Dモード」ですので、
その日の走行状況(充電状況)によって変えれば良いでしょう。

僕は、Bモード中心で運転しましたが、
一般道で高速道路などでコーストしたい時には、
Dモードが良いでしょう。

過去にBEVやPHEVに乗られている方には
違和感ない発進加速。
ガソリン車乗りには驚きの新幹線加速。
ディーゼル乗りには、振動とオサラバの加速を
感じられるでしょう。

逆に、過去に電動車を経験した方や、
テスラ乗りにはツマラナイ加速感ですが、
国民車(フォルクス・ワーゲン)には、
必要以上のパフォーマンスは不要ですし、
そういった専用車は、
今後「GTX」「GTI」名称で出て来ると思われます。

リアで駆動するモーターは、自然な走りで
高級車に乗った感覚です。
軽くて切れ味のよいフロントのステアリングフィールは
大変自然で、かなりの研究をされたと感じます。



残念だったのは、
意外と煩いハンコックの純正タイア。
ハンコックのタイヤ自体は評価していますが、
このEVエコタイアは正直言ってイマイチです。



かなり狭い道(交互通行が大変な通り)
をワザと走りましたが、さすがフォルクスワーゲン。
前が少しすぼまってるデザインと、イザとなれば
各種センサーが音と視覚で対応してくれますので、
落ち着いて運転出来ました。



このPROというモデルは、
パサートで言えば、最上級のモデルと同じ。
電動シート等が付いています。
もちろん冬に備えてシートヒーターなどの装備も
完璧です。
ただ、ヒートポンプ式のエアコンは日本導入されていないようで
これはコストダウンなのか?事故時の整備性なのかは不明です。



無事試乗を終えて、
ブレーキを踏んだまま、メーター横のレバー先端にある
「Pボタン」を押せば操作終了、下車出来ます。
このメーター横シフトは、
大変スマートな場所に装備したと思います。





充電(給電)場所は、今までの内燃機関と同じく
右横に集積してあります。
確かe-Golfは、フロントエンブレムと
リアサイドに分かれていましたが、
自分の予定しているケーブルと
充電場所を間違えることを防ぐ為には
両方同じ所にある方が良いのかも知れません。
今後、充電場所については、各種メーカーが悩む所でしょうが、
近い将来、充電機が更に統一されれば、
この問題も解決されるでしょう。


左横から撮影


かなり驚いたのは、
フロント部分に、小さな鞄一つ入らない事より
アッパーストラットタワーバーが装着されていた事だろう。
MEBプラットフォームは、デザインの自由度がある一方
他のBEVのように、上方のフレーム強度は
決して強くない事を表している。
しかし、これも次世代モデルからは
消えるかもしれません。



さて、この初回モデルのID.4ローンチエディション。
前記のように、販売台数が約200台ですので、
11月23日までに注文した方のみに
フォルクスワーゲンジャパンが抽選で選び
納車されるそうです。
残念ながら、オーダーしても直ぐには
選ばれない可能性があります。

また、僕が興味を持った「Lite」という廉価版は
カタログにも何処にも写真が無く、
今回のみ「客寄せパンダ」的な車種なんでしょう。
そしてカラーリングも無難な色ばかり。

半導体問題で納車が遅れている今、
最新SUVに素早く乗り換えたい方
(早期納車希望の方)
新し物好きの方限定となったようです。

今期の支援金(約65万円)は終っていますが、
現実的には来年も継続ですので、
もし待てる方は、ゆっくり貯金しながら
検討すると良いでしょう。
その代わり、車両価格は上がる可能性があります。

また、バッテリーと走行距離については、
信じられない程、日進月歩が激しく、
僕の所にも2023年式は、
明らかにハード面もソフト面も向上する
ID.4が生産されるという情報が
入って来ていますので、
こちらも期待が持てます。

商業的に現在はSUVブームですので
フォルクスワーゲングループジャパンが
ID.4を最初に持って来たことは分かりますが、
(これが正解だと思う)
フォルクスワーゲンらしさは
ID.3の方で確実に分かるのではないかと思います。

あれだけ不評なのにメディアは一切語らない
ジャガー E-PACEより、
ID.4の方が遥かに上でしょう。

まだまだヨチヨチ歩きのBEV。
しかし近い将来、
大きな変化が出ると思います。






<試乗車詳細>
正式名称:ID.4 Pro
日本名:ID.4「PRO」ローンチエディション(試乗車)¥6,365,000
ボディーカラー:2Y(ホワイト)
ルーフカラー:A1(ブラック)
インテリアトリム:SD(ソール・フローレンス)
製造年月日:2022年8月17日
年式:2022年式

正式名称:ID.4 Pro
日本名:ID.4「PRO」ローンチエディション(展示車)¥6,365,000
ボディーカラー:5Y(ストーンウォッシュドブルー・メタリック)
ルーフカラー:A1(ブラック)
インテリアトリム:SD(ソール・フローレンス)
製造年月日:2022年8月25日
年式:2022年式
X8A:日本仕様

<詳細装備・PRコードより>
G1Z:1段モーター
G9E:ベースモーター(N06/N07/N10)トルク310mn
GM1:スタンダードエンジンサウンド仕様
KB3:バッテリーチャージャー(タイプ3)
KH7:3ゾーン・クリマトロニック
KS0:ヘッドアップディスプレイ無し
L1F:150㎾電気モーターベースモーター(N06/N07)
LH3:DC[バッテリーチャージング(タイプ3)
PZ1:コンフォートパッケージプラス(韓国・日本)
PZB:アシスタントパッケージプラス(韓国・日本・イスラエル)
PZJ:日本国向け
PZL:(日本・イスラエル)
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