プロポーズ小作戦２３

プロポーズ小作戦２３

通信を切りさらに映像を進める。
『証拠の資料は自分で確認しろ』
銀行の貸し金庫の番号が写される。

確認するまでもないと星刻は思う。あのゼロが不確かな証拠でそんなことを言うはずが無い。となると、確実にあのスザクは同母弟なのだろう。
ここで、星刻の思考には一定のかせがかかっていた。ゼロはおとうととしか言っていない。それなのに星刻は無意識に同母弟と決めている。
そう、星刻にとって自分に《中華以外の血》が流れているという事は考える事さえできなかったから。ましてや中華の血が一滴も流れていないなど、どのような証拠を積み上げられても認めることはできなかった。