金属中毒

心体お金の健康を中心に。
あなたはあなたの専門家、私は私の専門家。

小豆ちゃん ちいさなニュースをおっかける

2010-09-15 11:20:06 | Weblog
EUの香料工場が脱税疑惑。そんな小さなニュースが新聞2面にあった。
数日後のツイッターのつぶやき   家族が行方不明。
EU(フランス地区)の○○さん他5名が出張先で消息を絶った。彼らはEU連合税務課の職員。


翌日の夕刊
EUの税務署員の失踪は旧ブルタニアの委託軍人組織の犯行か?
さらに数日後。
赤い旅団、青の解放団、黒の団が犯行を否定。

勇希17歳

2010-09-14 10:39:07 | Weblog
ユウキが17の時扇は死んだ。暗殺されたとの噂が絶えないが公式には事故死である。扇の死後、中華との仲がこじれた。
後を継いだ総理はすぐさま修復に努めたが、問題は後から後から出てくる。
この時期に問題が多発したというより、扇が生きていた頃は中華との強力なパイプのおかげで問題が表に出ないうちに解決していたのだ。
後継総理は扇の地盤やパイプを引き継ぐ存在を自陣営に加えようとし、その一環としてまだ高校生だったユウキを訪中団の名誉団長に指名して中華入りさせた。
だからユウキは今朱禁城にいる。

天子様は30歳。今も独身だ。中華政府は「私は国家と結婚した」というブリテン女王の故事を引き、「女帝の代に大地は富む」と宣伝している。
親政を取り始めた天子様が「平和」「安定」「地母神」を宣伝文句にして、優しく微笑む中華の長であれるのは、ひとえに生前の星刻が潜在敵を滅殺尽くした為。その意味では星刻は今も天子様を守っている。
15億人から愛され尊敬され至高の座にある。忠臣達は彼女の足元にひざまずける事を無上の喜びとしている。国は強く安定している。
王家の者に生まれた者にとって理想であるはずだ。
それなのになぜだろう。ユウキの目には天子様は少しも幸せそうには見えない。
その理由をユウキは知っている。5年前に死んだ男、彼こそが天子の幸福だったのだから。

星刻は生き急いでしまったのだ。あまりに生き急ぐのは革命家や冒険家ならまぁいいが、夫としては最低だと思う。

ニュース

2010-09-13 04:10:48 | Weblog
EUの香料工場が脱税疑惑。そんな小さなニュースが新聞2面にあった。
その日の1面はマッチ工場で覚醒剤精製の大見出しであった。
 よく知られているように覚醒剤の精製には硫黄など多くの薬品が必要で、特有の臭いから多くの事件が近所からの通報で現場を押さえた。
それを逆手に取ってか、今回の犯人はマッチ工場を買い取って精製していた。
硫黄臭いのは当たり前。それなのにばれた。
なぜばれたのか。
日本人の勤勉さが裏目に出た。
買い取られたマッチ工場は倒産寸前だった。
この1年ほどは週に2日しか操業していなかった。考えてみればいまどきマッチがそう売れるはずは無い。
それが、買い取られてからは休日なしで、24時間操業。
捕らえた後警察が尋問すると「生産が間に合わないから、休日返上で24時間体制。社員全員覚醒剤を打ってがんばった」。
律義で勤勉な日本人の性格が出たわけである。

生き急ぎ

2010-09-13 02:07:07 | Weblog
中華の麒麟児と呼ばれた星刻だが、ゼロ革命後は早々に軍籍を抜けた。その後は政治家、そして世界の調整者として残り時間を過ごした。

生前の星刻は「1日で三日を生きている。」とよく言われた。これはもっとも有能な政治家とされたシュナイゼルと比較して、3倍ということである。ただ、ゼロ革命以降のシュナイゼルは以前に比べ、何かが欠けていると見られていた。星刻の3倍有能という説が、革命以前以後のどちらのシュナイゼルと比べてなのか。気になるところである。
 ところでこの「1日で三日を生きている」にはもう一つ説がある。
星刻には愛機「神虎」がいる。
この神虎には記録がある。飛行距離の最高記録である。今後100年は塗りかえられないのではと言われる突出した記録である。
神虎の記録の原因はもちろん星刻である。彼らは調整者として世界の空を飛んで回った。

ある日の記録である。
朝、4時起き(中華時間)で中華国内の仕事を片付けた後、8時に天子様に朝のご挨拶。この時、星刻は「今日は外に出ます」と言った。「外」と星刻が言うときは朱禁城の外全てをさす。それはつまり今日は天子のところにはもう来ないということである。
「しんくー、お夕食には帰って来てくれる?」
天子の言葉は疑問のかたちのおねだりであった。
星刻の当初の予定では、明日の朝のご挨拶の少し前に戻ってくるつもりであった。
それなのに星刻はなんのためらいも無く答えていた。
「はい、(夕食は)テラスに準備させましょう」
この答えに天子はうれしそうにほほ笑む。
24時間の予定を半分の12時間でこなすのは大変なハードスケジュールである。
秘書グループが大泣きし、医者が「またそんなむちゃをして死ぬ気ですか」と怒るのはわかっている。
しかしそんなものは星刻にとっては、天子が喜んでくれることに比べれば羽毛ほどの重さもない。
8時15分に愛機で飛び立ち、まずは日本へ。中華時間9時(日本時間10時に扇総理と会談し、日本時間11時には飛び立った。そのまま太平洋を越えてブリタニアまで飛ぶ。この時、日付変更線を越えている。中華時間12時にブリタニアへ。当然ブリタニアは夜中だが、政治や経済の世界はどこの国でも24時間体制である。ブリタニアを出たのは2時間後、神虎の特徴である高空性能を活かして北極上空を飛びロシアへ。この時中華時間15時30分。紛争地帯のど真ん中にいるゼロと打ち合わせをする。そんなことなら通信ですればと思われる方も多いだろう。しかし、政治には形式を整える面も必要だ、また紛争地帯でゼロと会うのは中華の威信を見せつける威嚇の意味もある。ついでに言うともうひとつの用事がある。思ったより長引く戦況のため、朝ごはんの納豆が切れてしまったゼロ・スザクに、納豆などの和食を差し入れる事。ずっこけそうな理由だが、これこそは世界を守る大切な機密なのだ。
ロシアから西へ飛び、次はブリテンへ。ブリテン王、オデッセウスに極秘に会うためである。
え、オデッセウス!生きてたの?そう思われる人の方が多いだろう。そのうちに書くがオデッセウスは奇跡の生還を成し遂げた。その後、政治的配慮やバランスからブリタニアの始祖の地。ブリテンの王に就いた。
この会談が中華時間で17時から18時30分。予定より少し早く終わったのはオデッセウスが「かわいい女の子をお待たせしては男の価値が下がるというものだよ」とさりげなく勧めてくれたおかげである。
高空飛行で飛び、アラスカの新エネルギー採掘所に降りる。ここは超合衆国の開発プロジェクトである。しかし、実質的に崩壊している超合衆国の所有する大型油田は今現在どの国の所有と言えるのか?
今のところはゼロの威光と、ロシアと中華の超法規的契約で配分比率を決めているが、ブリタニアの経済団体が所有権を主張している。今後、EUと並び戦乱の原因になりそうな油田である。
油田の現地管理者に檄を飛ばした後、中華に飛ぶ。この時中華時間で20時である。
急がなければ天子様が待っている。
星刻は安全速度を超えて高速で愛機を飛ばし、日付変更線を再び超え、21時に朱禁城に帰還。すぐさま約束のテラスに走った。
天子様は喜んで星刻に「おかえりなさい」と言う。
その一言だけで、星刻は神経をすり減らす国際政治も、高速飛行の疲れも忘れてしまう。

公館に戻ったのは10時30分。その後、中華国内の書類や訴訟をさばく。寝台に入ったのは1時である。
こうして彼は1日で三日をすごすのだ。

小豆ちゃんの宿題

2010-09-11 15:18:48 | Weblog
昨年、中華・日本が中心になって国際的な捜査が行われたリフレインは、一般的にはダウン系と分類されている。
しかし、リフレイン中毒者を治療した日本人の医師達はリフレインをアップ系に分類すべきではないかと意見が出ている。
というのも日本人や東南アジア人に限ってだが、リフレインをつかっている間の脳波がきわめて活動状態になる。
リフレインは一番幸福だった頃の記憶を再体験させる。その幸福の記憶が日本人・東南アジア人の場合、一番忙しい時になる。
ある日本女性患者は子供を育てている頃、ある東南アジア人患者は村の祭りで走り回った頃。
対してヨーロッパ人や中華人の場合、もっと私的な・・・ある意味で生産的だが、対外的には生産的でない事を再体験するらしい。
これが人種によって脳の受容体が異なるのではと推測しているのは、蓬莱研究所のラリー博士である。

リフレインについては販売ルート、扱っている組織、その開発者など、分からない事の方が多い。

ユウキはペンを置いた。せっかく調子よく書いているのに、母が買い物に行けと下から声を掛けた。確か今日はインタビューの記者が来ている。
仕方ない。いつも良い子の小マメちゃんとしては、にこにこおりこうでお使いをせねばなるまい。

小豆ちゃんの宿題

2010-09-10 16:01:51 | Weblog
ドラッグには大きく分けてダウン系とアップ系がある。
興奮させる物、沈静・抑制させる物。
アップ系の代表は覚醒剤。最近では商品名リライブが多い。
ダウン系の代表はアヘン、ヘロイン。最近中華で増加している「ホームズ」もこの系統である

昨年、中華・日本が中心になって国際的な捜査が行われたリフレインは、一般的にはダウン系と分類されている。
しかし、リフレイン中毒者を治療した日本人の医師達はリフレインをアップ系に分類すべきではないかと意見が出ている。

リフレイン中毒者を見た事がある。父に連れていかれた中毒治療センターで。
体はだらりとして、椅子に座っているというよりひっかかっている。そこに本人の意思を感じる事は出来ない。でも医師の話では中毒者の脳は通常の何倍も活動しているそうだ。
一番幸福だった時代。それを繰り返し体験しているという。
治療のためには中毒患者が体験している内容を知る必要がある。
その内容に合わせて暗示治療を行い、薬の量を減らしていく。
ある女性患者の記録では、彼女の息子に先天性の内臓錯位があった。それの治療費を稼ぐため、彼女は自分をあるブリタニア人に売った。平たく言えば愛人になった。その頃日本はまだ占領されていなかった。
彼女の夫は自然保護官で、富士の開発に反対していた。それが理由か否か、夫は事故死した。殺害疑惑もあったらしい。
この頃の日本は京都六家以外の産業は不況で、女の身で1000万近い治療費を稼ぐのに他の方法は無かったらしい。
ただ、息子が助かった後もそのブリタニア人と別れなかったのは・・・そこはそういうことなのだろう。


ここまで書いて、ゆうきはペンを転がした。教師の性格を考えると上の分は削除した方がいい。
それよりもリフレインについて、調べた方が受けがよさそうだ。

小豆ちゃんの宿題

2010-09-08 11:51:41 | Weblog
ゼロ革命後1年ほどは全ての日本人が仕事中毒状態だったと書かれている。当時のサラリーマンの残業時間は平均5時間!!寝てる時と食べてる時以外は働いていることになる。さらに帰宅後も住んでいる地区の再開発のために走り回った。ことにナイトメアに乗れる者は、再開発のために引っ張りだこだった。
昔のドリンク剤のコマーシャルコピーの、『24時間戦えますか』を実践した時代である。
エリア11時代、低生産性に手を焼いていたブリタニアから見れば、これが同じ人間達かと不思議に思うほどだった。

「人は誇りが無ければ動きません。自分の信念や想いのためならどんな犠牲もはらいます。」
皇帝ナナリーの言葉とされているが、公式発言には書かれていない。


ユウキはメモをバインダーに挟んだ。最初に書いた文とはうまくつながらないが、このメモはどこかで使えそうだ。

小豆ちゃんの宿題

2010-09-08 11:19:42 | Weblog
覚醒剤は戦争中に国家が主導して作った。戦後、それが商品名ヒロポンとして大流行。あわてて、覚醒剤取締法を作った。昭和26年6月30日。
元来が勤勉な日本人はドリンク剤が好きである。ゼロ革命後もまだ他の工業が再生しない時期にドリンク剤はすでに30社が売上を伸ばしている。
日本再生をになうあなたにこの1本!!
あまりできのいいコピーではないが、当時一番売れたブラックガッツのポスターのあおりである。

ここまで書いてユウキ・ヌウ・オウギはペンをくるくるまわした。ここで文字数を稼ぐべきだろうか。総理の娘ともなると夏休みの宿題にも気をつかう。あんまり子供っぽいテーマを選ぶと教師に嫌味を言われそうだし、逆にできが良いと手伝ってもらったと言われるし。

まぁ、まだ夏休みは始まったばかりだ。今日はここまでにしよう