金属中毒

心体お金の健康を中心に。
あなたはあなたの専門家、私は私の専門家。

チューリップの日

2021-02-04 16:02:46 | APH

農水省によると1月31日は、愛妻の日であるとともに、チューリップの日でもあります。 チューリップといえばトルコ。 aphの書き手さん、花束抱えた仮面を書いてないですか?


黄金の島

2020-01-01 11:43:35 | APH
すっかり、季節が変わり、少し出遅れ感のある話しです。



インスタ映えとやらで、受けているのか、今年(2019)の夏もタピオカは流行った。材料費40円が800円で販売されているとか?噂話を読むとまだまだ我が国は豊かなのだと思う。
 熱しやすく冷めやすいのがうちの国民性、この夏までは「みんながやるならやらなきゃ」で売れまくっていたけど、そろそろ飽きられそうな気がする。
 そういえばアサイーは今も売っているのかと本田菊は思う。たしか、アサイーの輸入で一時株価をあげまくった会社があった。あの会社は今も健在だろうか。 本田菊はとりとめもなく思う。

 国人は大きな行事が無いときは、気ままに暮らす者も多い。近隣にふらりと遊びに出る者もいる。
残暑厳しい季節に遊びに来たのは台湾の化身。手には大きなタピオカジュースを持っている。
彼女の腕に高そうな宝石のついた腕輪が光る。前に会ったときは見なかった品だ。
「菊さんのおかげで買えたよ」
はて、何のことと小首をかしげる菊に湾はにこにこしながら答える。
日本のタピオカブームで、台湾のタピオカは売れまくっている。畑全部タピオカにした農家もいる。
「うちのタピオカのほとんど菊さん家が買ってくれてるよ」
統計でも90パーセントを日本が輸入している。

幸せそうな湾に菊は「年寄りの昔話と思って聞いてください」とある島の話を始めた。
「瀬戸内にたくさんの島があります、その中の一つ、、名前は…黄金の島とでもしておきますね」
「宝島みたいね」
「輝く海に島を包み込むようにたくさんの桃の花が咲いて、その頃は『桃源郷のようだ』と唄われました」
菊の言葉は唄うようだ。
「最初は貧しい島でした。ある時たまたま島で熟れる小さな固い桃を売りに行ったら、びっくりするくらい高く売れました。その人は島の人みんなにそのことを教え、島の人は喜んで桃の木を島全部に植えました。」
「みんな幸せになれたよ」
「はい、少しの間は。少しして大きくて美味しい桃が輸入されて、島の桃は売れなくなりました。そして田畑を桃畑にしたためほかの食べ物を作るのが難しかったのです。島は前より貧しくなりました」
湾は返事をしない。
「だいぶたったころ、島の若者が美味しいみかんを植えました。それが高く売れて、それを教えてもらった島の人は島全部にみかんを植えました。船から見ると島全体が輝くようにミカンが生りました」
「菊さん家はみんなみかん好きだからこんどは大丈夫ね」
「はい、ミカンは今も好きですよ。でも戦争でミカンどころではなくなりました.
それからも島はいろんなことをしました。ミカンの缶詰を作り出してみたり、その頃は珍しかったレモンを植えたり」
「それで、」
湾の声が静かだ。話の行く先を読み取ったらしい。
「島は今も私の中にいます」
菊は今の島の様子には触れなかった。それが答えだった。


 

2015-10-22 04:33:07 | APH
日経新聞のトップにカナダの政権交代の記事が載った

楓のマークをバックに新上司は写真に収まっている。

隣や後ろにかなちゃんがいないのを、あ、かなちゃんだからね。先天性ステルス

で、さらりと流せた。私は完全中毒らしい。

王城

2014-11-16 11:11:33 | APH
愛読書を読んでいて気がついた。親分のとこのカスティリャは王の城の意味である。
それは、ギルのケーニヒと同じ。
日本語にするとどちらも王城。
偶然、というより、割と一般的でつけやすい名前だからだろう。


キリスト教国によるレコンキスタ(国土回復運動)において主導的役割を果たし、後のスペイン王国の中核となった。
ウィキ先生によるとそう書かれている。
理想の強い国を生み出し、自らは名を消す。
そんなとこまでギルと一緒。でも、本家ではカスティリアの化身は出てこない。
時代的に日本との縁が薄いせいだろう。日本に初来日して時にはもうスペインだったから。


ところで、歴史的にどちらが早いのだろう。
ギルがアッコンを出たのが1291年。
ウィキ先生によると
カスティーリャ伯フェルナン・ゴンサレスは、レオン王国内での地位を強め、伯領に対する王国の支配力を排斥し、961年には事実上独立した。
そう書いているので、どう考えても親分が早い。
「マリアちゃんは親分が大好きやから、名前まで真似してくれたんやなんー」
とご機嫌の親分が見えるようです。
で、ロマにあきれられてるといいです。
そういうの読みたいです。
どなたか書いてくださいませんか。

最高勲章

2013-08-28 06:48:39 | APH

最高勲章

ヨハネ十字をしらべてたら、ギルのブラコンをみつけてしまった。 大王様もギルには甘かったのかもしれない。 うちのギルはしんろの弟である前にヨハネの弟です。ギルの中では普通に両立してます。ドイツはそれを全然知りません。フランシスは知ってます。







勲章を創ろうという話が出たとき、ギルベルトは普段とあまり変わりない様子でかっこいい物をつくれよ、と言った。
それが今回造るのを最高勲章にするとフリッツが言った時、目線を泳がせた。
ちょつと下を向き、それから顔を上げる。
「なぁ、フリッツ。それのデザイン俺が決めていいか」

自国の珍しい様子に目を丸くした大王はしばらく返事をしなかった。
ギルベルトは普段はあまりファッションに興味を示さないがセンスはいい。
そもそもプロイセンの軍服はすべて、この子に似合うか否かで決められているのだ。もちろん公式にそんな選択基準を好評しているわけではない。

翌日ギルベルトは数枚の紙を持ってきた。見ると勲章のデザイン画である。

おや、と大王は思った。
十字を基本にしたすっきりしたデザイン、どの1枚もすぐ正式採用していいほど完成度が高い。

「どうだ。かっこいいだろう」

えっへんとでも擬音語をつけたくなるようなギルベルトの声はいつもと変わらない。昨日のうつむいた顔を見なければフリッツですら何の違和感も感じなかったほど。

「なぜ、黒十字ではないのかい、ギルベルト」

国王の質問に対する返答はちょうど入ってきた伝令の小姓の声に遮られた。
「これに決めたよ」と言い残して国王は部屋を離れた。

ひとり残されたギルベルトは軍国プロイセンらしくない行動にでた。両手を祈りの形に組み空を見上げる。
「いつか、いつかにいさまが見てくださいますように」



プール・ル・メリット勲章 は1740年にプロイセン王国で制定されたの勲章の一つであり、戦功章 (Militärklasse) と平和章 (Friedensklasse) がある。そのどちらも基本はヨハネ十字である。

戦功章は第一次世界大戦終結までのプロイセン軍における最高の名誉勲章であった。









イタリアちゃんのおにいさま たち

2013-08-28 06:41:57 | APH

イタリアちゃんは誰の弟ですか、あなたにとっては

ロマーノを呼ぶときの「イタリアちゃんのおにいさま」という呼び方。 この呼び方はしんろにいさまがらみか、マリア時代のつながりが理由と言うのがほぼ定説。 でも、こういう考えもあるとあえてつぶやいてみる。 イタリアちゃんはヨハネの弟ともいえる。そしてヨハネを兄とも親とも思うからギルにとってイタちゃんは片親の違う兄弟のようなも


会議から帰った弟が薄紅の絹袋を渡してきた。
細いリボンを解くところりと干果がころげた。
ころころとテーブルをころげて、端っこから真っすぐに落ちる。

それを危なげなくうけとめた兄は、あっと小さくつぶやいた。



ドイツは帰宅後一番に兄にただいまを言い、2番目におすそわけのお土産を渡し、3番目にビールを2本手にした。
1本は自分用。2本目を兄に渡そうとして、兄がいないのに気づいた。
兄は普段はとても騒がしい。静かにできないわけではなく、むしろ意図的に騒がしく自分を演出しているようだ。それが証拠に軍人としても極上のドイツに,気配をさとらせないままいなくなってしまった。
兄弟は同じ部屋にいて50センチほどしかはなれていなかったのに。





愛の国は今日も通常運転で、うるわしき女性たちに愛をふりまいていた。
パリっ子たちは彼がどういう存在か良く知っている。だからふりまかれる愛の言葉を、花が光を受けるように受け止めていた。パリっ子は自分達の国がたくさんの愛をふりまく国なのを知っている。ゆえに街中で自分達の国が突然抱きつかれても(まぁそんなもんだろう)と思うだけだった。

そんなパリっ子たちだが、この日は驚いた。
抱きついているのは銀の髪の男性。顔立ちはととのっている。ここまでととのった顔だと表情によってはとても冷たく見えるだろう。
美しければ男も女もいいと公言する自国だから、男性に抱きつかれていてもそれ自体は異常ではない。
パリっ子達が驚いたのは大粒の涙とともに落とされたことば。
「ママ ママ」

その日フランシスはギルベルトの母親にされてしまった




パリっ子たちは自国がフリーズするところを見た。
10回呼吸したから1分間は固まっていただろう。
ふだんにぎやかなパリの通りだが、その1分間じわじわと水が抜けるように音が消えていった。
だから「ママ」と繰り返す青年の声が遠くまで響く。

パリっ子の中にはフランシスの恋人だったことがある男女がたくさんいる。
今フランシスがお茶にしているカフェの主人達もその2人だ。
「めずらしい修羅場ね」「そうね」

店の主人達の機転でフランシスは奥の小部屋に誘導された。
愛をかわすのによく利用している小部屋で、ようやくフランシスは落ち着いてギルを観察した。

最初に「ママ」と呼ばれた時はたんなる冗談だと思った。
それが違うと気付いたのは息ができないほどの力で抱きつかれたから。
軍国とさえ呼ばれたギルである。現役時代程ではなくても彼の力は強い。
普段はたとえ酔っていても、他者に危険を感じさせるような力は振るわない。
しかし、今のギルはまるで制御ができない幼児が全力で抱きつくように抱き締める。
文字通りの意味で抱き、締めるのだ。
もし国の身で無ければ、相手の異常を感じる前に身の危険を感じ恐怖の叫びをあげただろう。



「さて、こまったな。お前から抱いてくれるのはうれしいんだけどどうせならもう少し優しく抱いてよ」
軽口をたたいて、髪をすいてやる。
正気を失くしていると言うほどではないが普段と違う事はわかる。
どうするべきか。自分をママと認識しているのだからとにかくの危険は無いだろう。
それならママはおいしいものを食べさせてやろうか。いっぱい食べさせれば子供と言うのはおとなしく眠るものだ。それで正気に戻ればそれでいいし、場合によっては誰かに相談してもいい。そう決めてフランシスはギルを連れて帰った。[newpage]
「楽園で赤い実を食べたんだ」
フランシスの考えはあたって、食べさせて眠らせて少しして目を覚ましたギルはどうやら正気に戻りつつある。
まだ少しぼんやりした表情で夢を話すようにギルは語る。
「部屋の外には蜜の流れる川とミルクの流れる川があって、ヨハはいつも蜜とミルクを汲んでくるんだ」
「でも、赤い実を食べたから、俺は部屋にいられなくなった」

ギルベルトのつぶやきは彼の生まれを考えるとなんの不思議もない、それは創世記の楽園の話だ。
だが、その言葉はフランシスには違った意味に聞こえた。
それはギルベルト個人のおいたちだ。



1分間固まりはしたが、フランシスは国民達が見て思ったほどにはあせっていなかった。 たぶん国民達はいきなり現れた子供に「認知しろ」と迫られたような事態を想像しているのだろう。男なら身に覚えが無くてもあせる状況である。もしも以前の経験がなければフランシスもそういう状況にはまった男並みにあせっただろう。
だが、フランシスは前にもギルに「ママ」と呼ばれたことがあった。
あれはどのくらい前か、ギルが国になる前なのは間違いない。まだエルサレムで聖戦をしていたころだ。

弟ともわが子とも呼べる存在であるソロモンからの手紙(ソロモンは文盲なので代筆であった)で、書かれていた。
聖地で天使を見つけた。だが、ヨハネが邪魔をしてなかなか会えない。
聖地からの手紙はしばしば遅延しまた途中で失われた。だから天使についてくわしい事をフランシスは知らなかった。
それでも天使の名がジルであるのはわかっていた。
ドイツ騎士団が訪問した時、上司はフランシスに同席するように言わなかった。
国でない化身など、対等に扱う必要は無いと思ったのだろう。
だが、フランシスはその化身を別荘の1つに招いた。
手紙で読んだ天使に興味があった。

「ママ」
天使は澄んだ高い声でフランシスを呼んだ。



イタリア海軍旗をみたことがあるでしょうか
4つのコムーネの紋章で構成されている。
左上の翼のある黄金のライオンはヴェネツィア共和国の。


では残った左下の菱形の十字架は誰のものか
この十字架もう一つの名では割と有名です。ヨハネ十字といいます。
巨大な王国であるフランクに飲み込まれ消えたコムーネ、アマルフィの紋章でした


ヨハネ・フランシス・アマルフィ

2013-07-05 10:26:22 | APH
ヘタにない国を妄想してみる。

国名をヨハネ騎士団。
日本との正式国交は無し。
騎士団と言う国名からもわかるように、普通の国では無い。

むしろ、3大騎士団の筆頭と言ったほうが通じやすい。
中世ロマンにあふれた存在、実体はイメージとはかなり異なる。

当サイトではジルベールの兄にして、母。

氷の花

2013-02-11 16:32:26 | APH
氷の花

美しく儚い氷の花。
手を触れたら、消えてしまう。
だから、ただ見守るだけの愛


ゴスペラーズという歌い手の新曲。氷の花を聞いて、おもわずガッツポーズしました。
これ、露普だよー。



で、妄想

ギルは露っ様に触られるだけで、まつ毛が抜けるぐらい嫌い。と言ってる。
でも、これが真実とは限らない。


プロイセンが亡国となり、東ドイツから国民がどんどん逃げて行って、それにつれてギルの姿が希薄になっていく。
露っ様がその空白に自分を注いでいたら。

ケーニヒつながりで、そういう事が出来たら。

ドイツ統一でギルは弟のところに帰ったけど、その結果ギルの表面にはドイツの影響が強く映るけど、実は中身は露っ様の注いだものがある。

それは本体である露っ様に戻ろうとする。だから、ギル意識の底では露っ様に惹かれてる。

でももしギルが露っ様に付いたら、ギルは崩壊してしまう。

だから、露っ様はただ、見ているだけ。

だれか、これを2525にあげてくださらないか。
また撒き餌してみる。






ギルがフリードリッヒ2世を認めた頃 撒き餌してみる

2013-02-11 16:28:20 | APH
ぴくしぶの撒き餌


ギルがフリードリッヒ2世を認めた頃

古い本を読みました。昭和41年の歴史の本です。黄ばみが3センチも浸透したページの真ん中に十字軍の項目がありました。 そこで見つけた話しです。 「少年十字軍は聖地まで行きつかず、悪い船主に騙されてアフリカに奴隷として売られた。この船主はあとで皇帝フリードリッヒ2世に絞首刑された。」 皇帝は拉致被害者・・・売り飛ばされた十字軍の少年たちを一部とはいえ解放し連れて帰った。」 東大教授の堀米氏と助教授の木村氏の対談なので、信頼できると思います。 この辺りの話を読みたいなぁと思うので、また撒き餌します。


フリードリッヒ2世といえば、小さなギルを北のバルト海地方に送りこんだ上司。
うちの設定ではギルは兄ヨハネと引き離され、泣きながら送られたことになってます。
史実での資料では色も好き、慾も好き。そして何よりも知的好奇心にあふれた皇帝でした。
たとえば人が生まれながらに何語をしゃべるのかを知りたくて、赤ん坊にまったく話しかけることなく育てろと命令したり、結果、赤ん坊は死にました。
この探求心にあふれた皇帝なら、御国様がいかなるいきものなのか大変な興味を持ったはず。自分の国の御国様にはうかつに手を出せないけど、ギルならかまうこたぁない。きっと悪意なくいじりたおして、ギルを大泣きさせたのではないでしょうか。
 悪意が無いならいいのではと思う人もいるかもしれませんが、むしろ悪意が無いほうが問題です。悪意が無い相手は憎みにくい。そういう相手は、相手の価値観や存在を認めるか否定するかしかない。

ギルとしては一応上司なので、皇帝を否定しにくい。でも認めるのはイヤ。いじくりたおされた不快感は残っているし、大好きなヨハネにいさまと引き離されたのも皇帝の命令。

 ひとりですんすんしているギルのところに、お手紙が着く。
それが大好きなヨハネにいさまのお手紙でそこには皇帝が奴隷にされていた同胞を助けたことが書いてある。

だいすきなヨハネにいさまのいうことならすなおに聞くギル。このお手紙をきっかけに皇帝を認めるようになり、まわりのゲルマン人の修道戦士達ともうちとけ出す。

こういう話が読みたいんです。

ぼくとけっこんしてくにになろうその12

2012-12-26 17:36:21 | APH
  古いことや、今のことをいろいろ考えているフランシスであるが、考えている量に対して具体的に行動したのはほんの少しのことである。個人用に利用している携帯でまずスペインに「アロー麗しいお兄さんだよ。久しぶりに飲み会どう」と誘った。残念ながら、スペインの返答は「あかんわー」であった。最近補佐官が代わり、私生活にうるさく監視・干渉してくるらしい。
 いくつか雑談した後ついでのように「最近ギルとも飲んでないし、」フランシスがはさむ。「ちょっとギルちゃんともおうてへんなぁ」ほぼ予測通りの返答がスペインから返る。
 スペインのちょっとは幅が広い。うっかりするとレコンキスタの後のことは全部「最近のこと」扱いされてしまう。だからスペインと話すときはいつだったかを具体的に指定しなければならない。ドイツはこのラテン的いいかげんさを苦手としているが、そこは話し手の腕しだいである。
 前回3人で飲みに行った店の女の子の話をし、その後の世界会議後の飲み会ににギルが来ていなかったことを続ける。
するとすぐに返答が返ってくる。「北のほうにおるんやろか」
これでスペインに約半年間ギルが足を運んでいないことは確認できた。

 スペインは国土をイスラムに長い間占領されていた。それをレコンキスタで取り返した。国民の血で大地をコーティングする方法で。そういう過去を持つあの熱いくには大地とのつながりが強い。スペイン自身ははっきりと気が付いていないようだが、他国が足を踏み入れると何となくわかるらしい。
 うまく質問すれば確実な返答が来る。
 


ぼくとけっこんしてくにになろうその10

2012-12-15 16:54:53 | APH


 あの2度目の世界大戦終了時にフランシスは言った。「この際、ドイツを5つに分けて管理しよう」
つまり戦勝国のフランス・イギリス・アメリカ・ロシアで分割管理しようと主張した。
あの時フランシスの提案が受け入れられていれば、フランシスの悪友は今も現役の国だったはずだ。

 勝者である連合国のうち4カ国で分割するのに5分割、お気づきの方も居るだろう。この時点でフランシスはギルベルトをベルリンを中心とした独立国とし、他にイギリス保護国のハノーバー連合、ロシア保護国の東部連合、アメリカ保護国の南部連合、フランス保護国の西部連合に分割しようとした。
 そこに『ドイツ』の生き残る余地は無い。なぜか?ごく簡単なことだ。
 フランシスは『ドイツ』を嫌いだったから。

 現在の両国を、EUの2枚看板と呼ばれる両国を知る読者から見れば、フランシスが『ドイツ』を消したいほど嫌いなのは理解できないだろう。2011年時点でフランスとドイツはヨーロッパをまとめる相棒として、お互いを深く信頼し敬愛している。だが考えてほしい。これは1945年頃の話である。

 ルートヴィッヒの公式デビューは1870年戦争、つまり普仏戦争。この時ルートは最初は国家体現者ではなく、将校の1人として参戦した。ギルベルトとしてはかわいい弟の最初の戦、絶対に勝たしてやりたい。その国としてのデビューを栄光で飾ってやりたいという気持ちが強かった。またフリッツ親父のあこがれだったフランスの文化に、弟や弟を支える若い世代を触れさせたい気持ちもあった。だから、一応の制圧がすんだ後、ギルベルトはパリの管理を弟と若い世代に任せた。
 
 さて、管理を任せてどうなったか。パリ・コミューンの蜂起。それは、フランス人同士の虐殺になった。
歴史をかじった人ならわかるだろうが、パリ・コミューンは階級闘争、資本家と労働者の対立でありもともとフランス人同士の戦いである。つまりフランス革命の続きのようなものだ。 資本家は占領軍のドイツ軍に共同作戦を求め、パリ市民の虐殺に走った。このときドイツ軍はパリを包囲したがあまり積極的に虐殺に参加しなかった。
 え、今の話のどこにドイツを嫌う理由があるの?と、疑問を持たれるかもしれない。ここはフランシスの感情の問題である。もしパリを占領しているのがギルだったらフランス人同士の虐殺にはならず、強力無比なプロイセン軍がパリ・コミューンをもっと効率的に制圧しただろうにとの想いが消えない。

 それ、甘えじゃないの。そんなふうに言われればそうだと答えるしかないが、結局は感情の問題である。
また、その後の二度の大戦もドイツは何度もヘタを打ち、だらだらと戦争を長引かせた。終戦時のフランシスはときおり自我が不安定になるほどボロボロだった。
 そんな未熟者のドイツに国を任せたことに対して、プロイセンの責任を追及する人もいるだろう。実際この後行われた、プロイセン解体は保護者監督責任を問うたのだ。子供がガラスを割ったので、子供の代わりに親が謝りに来いと強制したわけである。




 最近、お国様と国家の付き合い方は大きく変わった。それが一番わかりやすい例はフランスである。王が支配していたころは当然のようにお国様はその直接の支配下、あるいは保護下にいた。それが革命によって王がいなくなり、御国にとって上司はずっといる存在ではなくなった。革命前までフランシスは歴代の上司から家族に近い扱いを受けていた。小さいころからずっと近くにいれば情もわく。それを家族愛と呼べるほどには。
急に家族の愛を奪われた、しかも奪ったのは国民。精神に大きな穴があいたフランシス。だから革命の後、あの英雄の時代、フランシスは上司との距離感を誤った。その結果、国民の狂躁にまきこまれかけ、危うく国家解体の危機を迎えた。この経験とアジアのくにとの付き合いからフランシスは くには防波堤になるべきとの想いを抱いた。
 逆に正反対のやり方をとる者もいる。アルフレッドである。彼は常に遊んだりはしゃいだりしているようだが、その実国民の先頭に立ち、行くべき方向を示すかがり火になっている。同盟国も敵対国も引きずって行ってディズニーランドで遊ぶのも、「世界会議場にシンデレラ城を使うんだぞ」とわめくのも自国を主張する一環なのだ。
 どちらのやり方が正しいというわけではない。ただし、どちらにも共通するのはくには自国の在り方をある程度コントロールできるとの前提である。

 そして、それをもっとも実践して見せたくに
それがギルベルトであった。
あいつは自分の解体さえも、演出実行して見せたのだ。


 あの大戦の後、アメリカはいきなり「諸悪の原因、全ての責任国であるプロイセンをとっとと解体するんだzzっぞ」と強固に主張した。
フランスは当時イギリスがアメリカに知恵を付けたのだと思った。
なにしろフランスの主張はドイツ解体であったのだから。

だが、違った。アメリカにそれを教え、フランスを黙らす方法を教えた存在。
それはかっての鬼教官、プロイセン本人であった。

ギルはくにの行く末を自分で決めたのだ。

ちいさいおおきい

2012-10-29 22:40:20 | APH

小さい方が大きくなるのは少しさみしいですが、とてもうれしいですよ

ラトビアが元気になったという一般紙のニュースを読んでいきおいで。で、書いてからあちこち検索して情報の裏をとり始めた。先にするべきことなのだが、それでは勢いが消えて書けなくなる。で、気がついた。日本がIMFを通じて融資したのはラト君だったかなぁどうだったかな。あぁ、数時間たっても裏が取れない。というわけで違ったら消しに来ます。 外務省のラトビア情報で萌えました。それはまた今度に回します。



今回の世界会議はフランスで開催された。接待にはそつのないフランスは会議終了後みんなでゆっくりできるティーラウンジまで用意していた。当然、フランス自慢の華やかな菓子がテーブルに花開く。
この熱心さを会議に向けてくれればいいのにと思いながらも、ドイツは日本イタリアとともに菓子をつまんだ。
 この3人がそろうとなんとなくほこほこした空気が包む。周りの国々も3人の仲の良さは知っているから、比較的あったかく見守ってくれる。もちろん例外はある。たとえばメタボとか、味音痴とか。

 しかし、この日は意外な国が近づいてきた。バルト3国の1国。ラトビアである。
EU関係の話だろうとドイツは予測した。なんといってもドイツはヨーロッパのエンジンでEUの中核だ。会議後に相談を受けることは多い。それはいい。
 ただ、ここには日本がいる。日本はEUではない。イタリアとドイツはEUだ。
仲間はずれを見せつけるような感じになっては悪いなと思ったドイツは、ラトビアと話す間は少し席を離れようかと思った。
こんなときに兄がいてくれればうまくやってくれるのにとドイツはここにいない人のことを考えた。ドイツ国内で少し問題があったので兄はそちらに回ってくれている。
 
 ところが近寄ってきたラトビアは開口1番で、日本に話しかけた。
「ぼく少し大きくなりました。」
いつもびくびくとおびえているラトビアがまったく怯えを見せず、嬉しそうに笑っている。
「ラトビアさんががんばったからですよ。良かったですね」

あれ、とイタリアは思った。日本とラトビアは親しかったかな。経済でも文化でも歴史的にもそんなに交流は無いはずなのに。

ラトビアは少し話しただけですぐ行ってしまった。純粋に日本に自分が大きくなったことを報告したかっただけらしい。なんだか、前の学年で担任した先生に報告する小学生みたいだとイタリアは思った。

「日本はラトビアと親しかったのか?」
兄ならばもっとうまく聞くだろうと思いながらドイツは問う。いや、兄ならば今頃ラトビアも一緒にここでお茶を飲んでいるだろう。なにしろ兄は顔が広い。ヨーロッパ全域はもちろん新大陸の兄弟とも南米のまだ、御国様として公式には認められていない連中ともなんだかんだで遊んでいる。直接感謝を伝えたことは無いが、兄の「遊び」で助けられたことは多い。

「いいえ、ほんの少しですよ」
日本はいつものあいまいな笑いを浮かべている。これでは親しいのかどうかわからない。

そのドイツの表情を読んで、日本は一度置いた湯のみをまた持ち上げて、続けた。
「ほんの少し、IMFを通じて融資だけさせていただいたのです。」
あぁ、あの時かとドイツの額にしわが寄る。東側が瓦解し、バルト達も自由経済を導入した。しかし、2008年の世界金融危機で経済は混乱し景気は急降下し、国民は苦しんだ。失業率は20パーセントを超えた。
ラトビアは融資を求めた。しかし、当初融資する国は皆無だった。どの国もそんな余裕は無かった。
世界から見捨てられて、ラトビアは崩壊するかと思われ始めたころ、日本がIMFを通じて融資した。さらにEUの融資も入った。
その結果国民の我慢と頑張りが効果的に動き始め、ラトビアの景気は回復。同時に治安も回復した。今日ラトビア政府は国際社会の信頼を獲得している。

日本の融資だけが回復の理由ではないとはいえ、わざわざ話しかけに来るのだからそのタイミングに感謝しているのは事実だろう。

「ラトビアさんは同じくらいの身長の誰かに言いたかっただけだと思いますよ」
そんなものだろうかとドイツは思う。国としての感謝ではなくて、ラトビア本人の嬉しい気持ちだけだと日本は言う。
「同じくらい小さい人が大きくなるのは少しくやしいけど、嬉しいですから」
日本は湯のみを置いた。この湯のみはフランスがわざわざ用意してくれたものだ。
ドイツの前にはコーヒーがある。

「ヴぇ~。日本がいっぱいしゃべってるよ。」
イタリアが口の周りを菓子のかけらだらけにして両手を広げた。

悪友トリオ フラン・スぺ・ギル

2012-09-10 16:08:03 | APH
 悪友トリオという呼び名がある。フランシス・カリエド・ギルの事を指す言葉である。さて、3次創作2次創作ではいつもつるんでる3人だが、現実の歴史ではどうか。この3人が一緒に戦ったのはただ一度だけ、・:。

ちなみにその1回はオーストリア継承戦争。1740から1748年。

はて、作者様はただこの1度の戦いで彼らをトリオと呼んだのか
疑問があった。
で、ヨハネ様、ソロモン様を追いかける時、ふと気付いた
こいつら十字軍の祝福トリオだと。

えぇーと。世間で知られている十字軍はエルサレムばっかりですが、このエルサレムを第一の十字軍。そしてスペイン親分のレコンキスタ(国土取り戻せ運動)を第2の十字軍。で、第3の十字軍が北の十字軍。これがギル。
で、なんで祝福トリオかと言いますと、これ、十字軍に従軍するとあらゆる罪がチャラになって天国が約束されるんですね。ローマ法皇様が約束してくださったんだから。

ちなみにエルサレム十字軍はほぼフランス人です。これ、歴史の本みればすぐわかります。
使われている公用語もフランス語。

ドイツ以外にあえてキャラとしてのプロイセンを作者が出した理由。ヨーロッパ文化の根底にあるキリスト教的正義を表す要素として無視できないからではないかと思ったりする。

ま、んなことはともかくとしてギルはかわいい。私はそれだけで十分だ。

すあし12

2012-07-06 11:13:59 | APH
「私は何を間違えたのでしょうね。ポチくんはわかりますか」
くーん
夕日を写した瞳でポチくんは菊を見上げた。

思い出すのはあの日、ようやく戦乱が終わる気配が感じられる頃、迎えに行った幼い妹。
自分に妹がいるなど知らなかった。どういう存在なのか想像もつかなかった。

権力者の意向を背景に菊はむりやり神奥を開けさせた。
その手には戦乱の時代をともに生き抜いた愛刀。
もしも、自分にとって危険な存在なら、この国を混乱させるような存在なら。

そして、開いた扉の奥に彼女はいた。

外見はせいぜい3歳。ちょこんと座って、ただ見上げてくる。
国の言葉で名を尋ねても答えない。
「桜さんは「国」ではありません」
では何であるのかについて、菊は答えを持たない。
調べた限りでは桜はずっと前からそこにいた。
へたすると自分より昔から。それ以上は調べようがなくて今も分からない。

菊は彼女を妹と呼び名を与え、大切に守りぬいた。それはあの戦争の時期でさえ一切の悪いものを近づけないほどに。
ことりがヒナを育てるように国の言葉を教え、自分と同じものとして歴代の上司に認識させた。

桜は完全に菊の妹になった。