金属中毒

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イタリア地方のニュースから転載

2010-04-17 00:52:49 | コードギアス
イタリア地方の食卓事情

――原材料費の高騰をサクラダイトの品薄による値上げが後押し

 イタリア地方の代表的な料理として世界中で愛されているピザ。大戦後の食物価格の高騰が危機的状況を続けている影響で、本場イタリアでもピザが贅沢品になっている。
 ローマ長期滞在者のCCさん(17歳)は「私が日本にいた頃は、ピザの値段はかなり手ごろだった。チーズ君と一緒によく食べたものだ。本場の味を楽しみに来たのだが、こんなに高くなってしまっては、思う存分食べられない」と話す。

 実際、民間の世論調査会社であるGPF調査研究所の調査によると、最も好んで食べる料理はなにかという質問に対して、ピザと答えるイタリア系人の割合は、ここ5年間で34.5%から8.7%に減少している。

 専門家は、穀物価格が上昇した影響でピザの生地に使う小麦も値上がりしていると指摘する。EU連合農産物・食料品市場サービス研究所によると、小麦価格はこの3年で23.2%も上昇している。また、伝統的なナポリ風ピザには欠かせないオリーブオイルとモッツァレラチーズも同様に値上がりしており、統計のある3年前の価格に比べると、オリーブオイルの価格は10.9%、モッツァレラチーズの価格は14.3%上昇した。

 イタリア地方の農業生産者組合コルディレッティのセルジオ・リーニ会長は「これは、最近のエネルギー相場の変動に主な原因がある。われわれはサクラダイトがなければ、温室や牛舎を暖めることも、機械を動かすことも、製品を輸送することもできない。しかしイタリア地方だけでなくヨーロッパは、そのサクラダイトの8割を輸入に頼っている。サクラダイトの国際価格がイタリア地方の農業に及ぼす影響は極めて大きい」と話す。

 イタリア地方統計局によれば、さまざまな食材のこうした値上がりを受けて、ピザの価格はこの3年で24%も上昇している。だが、ピザ店の経営者などが加盟する「真のナポリピッツァ協会」の会長、アントニオ・パルチェ氏は、ピザの値段の中で原材料費が占めている割合は20~25%にすぎないと指摘する。「ピザ店を経営するには、原材料費だけでなく、人件費や店舗賃貸料などのさまざまな経費が必要になる。いまこうした経費のすべてが原材料費と同じように増大しており、店の経営者はそれに対応せざるを得ない」。


日本を中心に発展したピザの大手であるピザ・ハットのオーナーは以下のように語っている。
「このまま異常な高沸が続けば、地元の味はすたれてしまう。伝統を維持するためにも思い切った手段が必要です」
その一環としてピザ・ハットはヨーロッパへの進出を計画している。しかし貿易摩擦が問題視されている現状では、この進出は南ヨーロッパ当局に認められない可能性が高い。
ピザ・ハットは今後進出予定の他の産業の為にもなると、来月予定されている扇総理の外遊に期待している。

南ヨーロッパ当局も「このような異常事態を終息させ、人々の財布を守るためには、なんらかの措置が必要だ」と指摘する。

 昨日、イタリアの主要な消費者団体は物価高騰に抗議するため、「一日小麦製品ストライキ」と称して、商店やレストランで小麦製品を一切ボイコットするよう人々に呼びかけた。大手消費者団体の代表エンツィ氏は「政府には、非常事態宣言を発令して、行政介入による物価引き下げを行ってもらいたい」と提案している。

プロポーズ小作戦最後のあたりから

2010-04-16 21:46:47 | コードギアス
プロポーズ小作戦最後のあたりから


部屋は荒れていた。カレンあたりなら廃倉庫に必要最低限の荷物を入れて住んでいるだけとすぐわかっただろう。
もし天子がもう少し世慣れていれば、この部屋の様子を見ただけで、男の今夜の行動が衝動であったと理解しただろう。大切な天子を連れてくるのに何の準備もしていないなど、星刻にはあり得ない。
 今夜、まだ数時間前に天子は愛の告白を受けた。

「あなたを愛している」
いつも低く心地よく響く星刻の声。いつも落ち着いて穏やかな優しい表情を見せる星刻。それが今夜の彼は強い力で天子を引き寄せ、震える声で言った。
「愛している」と。

そのまま抱きしめられて、それを思い出しただけで天子のほほは紅潮する。
抱きしめられたまま、ここに連れてこられた。

実のところ天子はどうやってここに連れてこられたのかはっきり覚えていない。
「愛している」
こう聞いたとたんに天子の心はとろけてしまった。
周りの様子など目に入らない。

てんしさまのお勉強会4

2010-04-11 02:11:39 | コードギアス
てんしさまのお勉強会4
中途半端で置いておかれるメモ。



この問いはむしろ問われた教師こそ気の毒であった。




地形が入り組んでいたり山岳地帯があったりすると、距離的には近くても交流することはむずかしくなります。
交流が無ければ、遺伝子的にも文化的にも異なった存在になります。
ヨーロッパに国が多いのはその為です。これは戦争を増やす弱点になりますが、利点もあります。新しい技術や思想が一つの小国で受け入れられなくても他の小国で使えます。また、他の国が新しい技術で発展しているのを見て、受け入れなかった国も新たに導入します。そうしなければ戦争で征服されますからね。




教師は天子の疑問に答えず、本来の歴史の講義に戻した。鮮やかな原色の絹をまとった女官達。その女達からの殺気が消えない。
そして、授業の終わりご自身で調べてごらんなさいと小声で付けくわえた。

天子様のお勉強会3

2010-04-09 18:26:23 | コードギアス
天子様のお勉強会3

ヨーロッパの海岸線はとても入り組んでいます。
次の歴史の時間は教師のこの言葉から始まった。
半島が5つ、スウェーデンとノルウェー、デンマーク、イベリア、イタリア、ギリシアがあった場所です。今もそうなっていますね。

侵略国家ブリタニアが消え去り、平和を希求する国家ブリタニアになってから世界は大きく変わった。安定した国である中華にいてはあまり実感は無いが、ヨーロッパは再び独立と繁栄を目指して大きく変化していた。
ミスターEUと尊称されたEU幹事長が老齢の為死亡した後、EUはちょっとしたきっかけで分裂した。
 そのきっかけと言うのは離婚問題と子供の親権問題。

歴史教師は時事問題として、ヨーロッパ分裂のきっかけになった問題を解説した。
ここで教師は天子が信じられないほど世間知らずであるのに気が付いた。
「りこん?それはなんですか?」
赤い瞳をぱちくりさせて天子は真顔で尋ねた。

天子様のお勉強会続き2

2010-04-08 22:59:06 | コードギアス
天子様のお勉強会続き2

歴史の教師は赤くなった天子様に気が付いたが、そこは大人の分別で気が付かないふりをした。
 さて、鄭和の航海ですが1405年から1433年まで7回行われています。これがこのまま続けば世界の歴史は大きく変わっていたでしょうが、現実にはヨーロッパがその後をリードしました。船団の派遣を中止したのは宮廷内の権力抗争が原因です。
国際派だった宦官達が抗争に敗れて、変わって保守派の官僚達が権力を握ります。造船所は解体され外洋航海すら禁止されました。ただ一度の権力抗争の勝敗により、中華全部が世界から撤退したのです。
 先にも言ったように中華は世界でもまれにみる、政治的に大昔から統一された国です。この場合政治的に統一されていたことが裏目に出て、その撤退が正しい決断だったのかどうかさえ検証できなくなったのです。

ここで教師は少し虎の尾を踏んでみることにした。それを考えれば1国2政府体制も利点はあるのですと付け加えた。とたんに歴史教師は強烈な殺気を感じた。隣室で警備している女官兵達である。やはり朱王朝正統政府たる朱禁城内では上海政府の話はタブーらしい。

この歴史教師は漢族の血を25%受けている。産まれたのは上海。育ったのはフランス領、大学はブリタニア。彼の恩師はシュナイゼルの教師でもあった。彼自身もクロヴィスを教えていた。もしルルーシュがブリタニアで育っていればこの教師が教えたはずである。
国際的に高名な学者だが、中華ではしょせん雑種と見られることも多い。教師としては天子の家庭教師になることで中華本国民の偏見を少しずつでも失くしていければと思っていた。しかし、こののちすぐに彼は失脚する。彼自身の責任ではない。星刻が中華人では無かったことで国内が騒動とし、そのあおりを受けて辞職させられた。その彼を素早く亡命させ、客員教授の名目で受け入れたのは扇総理。これは扇の政治判断として最高の部類に入ると言われた。



では、この頃のヨーロッパの情勢は。
歴史教師は何も気が付かないふりで話題を転じた。
海賊とも冒険家とも山師とも表現出来るイタリア人、クリストファー・コロンブス。コロンブスはフランス、ポルトガル、スペインと各国王に仕え船団の為の費用を出させようとしました。
当時、今もそうですが、ヨーロッパは統一国家ではありません。あの狭い土地に多いときには1000もの国がありました。戦争や政略やらで増滅を繰り返し、今は約50の国家があります。
ここで歴史教師は地図を2枚出した。
1枚は天子がいつも見慣れた中華の地図。もう一枚はひとまわり小さい地図でヨーロッパの地図。
世界地図を印刷するとき印刷屋が嫌がるページはヨーロッパです。
せまっくるしいところにたくさんの国を描かなければいけない。それに国名も書かなければいけない。おまけにどの国もプライドばかり高くて、どんな小国でも自分の国が入って無ければ裁判沙汰にしたり出版規制してきたりします。
歴史教師が笑い顔を見せると天子もくすくすとかわいい笑顔を見せた。
笑った拍子に肩にかけられた上着が落ちた。
天子はすぐひらおうと手を伸ばす。だが、立ち番の女官兵のほうが早かった。
立ち番というのは24時間必ず高貴な方の側にいるのが役目の役人である。
天子が16歳になった後、昔からのお役目として立ち番が付くようになった。
立ち番は形式上何も見ないし、聞かないことになっている。
しかし、実際は見えているし聞こえている。
天子としては一日中見張られていることになる。
以前に天子はこの立ち番のことをナナリーにぐちった。するとナナリーも自分も色々困っていると言い、「どうしても一人になりたいときには外に出てもらうようにおねがいしているの」と教えた。それはナナリーにとっては入浴や排せつであった。天子は星刻がいるときにそうしている。
俗に高貴の姫は羞恥心を知らないと言われる。
産まれたときから面倒見てもらうのが当たり前の生活をしているから、そこに他人がいても恥ずかしいという感情が無い。
そういう点、天子は純粋な高貴育ちであった。


「中華とは逆の道を行ったのが当時のヨーロッパです。
大航海時代。新大陸。植民地。こういうキーワードが当時のヨーロッパの状況です」
天子が少し疲れたように見えるので、教師は少し早めに切り上げた。