金属中毒

心体お金の健康を中心に。
あなたはあなたの専門家、私は私の専門家。

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2011-04-27 15:52:19 | Weblog
悲劇は個人の物。
全体に存在する悲劇は単なる現象になる。

私が不幸なのは周りが私より幸福だからである。

世界が広がった事によって幸福は遠ざかる。
だってどこかに私より幸福な人がいることがわかったしまう。

ぼくとけっこんしてくにになろう20110417

2011-04-18 02:27:40 | APH

3章タイトルうっかりきけない

「だから携帯もつながらないんだってば。ブログも更新されてないし、トーニョにも連絡してない。」
アーサーが最初に連絡してきたのは10日ほど前。あの時もいきなりのいやみと怒鳴り声から始まったが今回も同様。
と言うよりもこいつが俺に私的に連絡をとるときに、友好的に始まることなど無かったのだからいつも通りと言うべきか。
「そういうそっちはどうなの。ピーターと連絡ついたの」
アーサーが息を吸い込む間に短い質問を返してやる。
うっと声にならない返答が聞こえた。
あぁそうよね。シーランドと連絡がついていればおにいさんにこんな電話なんてしてこないよね。
次の反応が予測できるからフランシスは電話を耳から外した。
ばかぁという最初の声が聞こえてからえんえん15分。アルフレッドだのかわいいだのかわいかっただのという声が受話器を1メートル離してもがんがん聞こえてくる。そんな声を聞きながらフランシスは古なじみのことを考える。

馬鹿な子ほどかわいいっていうけどそういう意味ではアーサーがお兄さんにとって一番かわいい子だね。
海を隔てたあの子は愛情を与えられることに慣れてなくてで、与えることに不器用で、自分が愛されていないと信じ込んでいて。
ピーターに対して親としても兄としても自信が持てなくて。たぶんアルフレッドの時の失敗を引きずっているのだろう。

不発弾です

2011-04-07 21:20:54 | Weblog
バイト先でふと耳慣れない言葉を聞いた。ごく普通の単語なのに日常では遣うことの無い言葉。
この言葉は10代の女の子の口からでていた。
戦争をまったく知らない世代。


事実は何のことは無い。盗難防止タグが故障していて、反応しなかったのを簡単に表現したに過ぎない。それが故障ですではなく、ちょっとひねった言い方になっただけ。
それでも湾岸戦争を自世代の戦争と認識している世代を少しどきりとさせる力があった。

ぼくとけっこんして2011/4/6

2011-04-07 00:28:29 | APH
僕と結婚して国になろう
[chapter2:章連絡不能]

2011/4/6

フランシスの部屋から

 ドーバーを隔てた腐れ縁の古なじみから文句といやみだらけの電話がかかってきたのは3日前。
その話題は≪美幼児攻め、聖職者受け≫こういう新聞記事だった。
なんだ、それは。菊のところのうすいきらきらした本の題名か。はたまた眉毛の国のエロ本か。
フランシスの返答に眉毛はさらにヒートアップして記事の内容を読み上げた。
記事の内容はかなり具体的でえげつないものだった。それを経済紙でも読むように淡々と読むアーサーの声に、フランシスは逆にアーサーの怒りの大きさを感じた。
 口ではなんだかんだ言いつつアーサーは(自分の家族)を深く愛している。それが強く表れるのは家族が誰かに害された時である。特にシーランドは一人前の国ではないため、(俺が保護する)という気持ちが強い。
 ことに今回の記事のシーランド本人の名誉を汚すような形の攻撃は、アーサーの怒りを強く呼んだ。

 今のところアーサーはその記事の新聞社に具体的な行動を起こしていない。だが逆にそれは恐ろしい。フランシスにはわかる。この記事を載せた新聞社は社長以下全社員、今後の社会生活で光が当たることはない。おそらく具体的な抗議はなにひとつされないまま彼らは社会的に抹殺される。
 
 公式の抗議がされないのは迂闊にそうするとかえってこの不愉快な記事の内容を世間に広めることになるためである。それはシーランドのためにならない。そしてもうひとつ理由がある。イギリスのような一流の国が記事を問題視することによって記事の内容が事実として走り出してしまう可能性がある。いまのところはイエローゴシップ誌のエロ記事だが、記事の内容は切り口を変えればとんでもない国際問題に化けるのだ。
 つまり、シーランドがプロイセンに求婚している。それはイギリス連邦の一部・・・みたいなものであるシーランドが、ドイツのもう一つの国体にしてロシアの飛び地の化身でもあるプロイセンと同君連合を組むということになる。具体的にどういう連合になるかはわからないが、どういう形であってもロシア・ドイツ・イギリスを中心とした政治問題になるだろう。
(そうなったら巻き込まれて一番迷惑受けるのはおにーさんなのよね)
フランシスにとっては頭の痛いことになる。

 イギリスもさすがに自重してくれて、とにかくシーランドに連絡してそういう話が少しでもあったのかを確認しようとしている。ところがシーランドと連絡がとれないのだ。

 そしてフランシスはもう一人の当事者であるギルベルトに連絡をとろうとしているのだが、これも連絡不能であった。


ぼくとけっこんして

2011-04-03 22:13:06 | APH
ぼくとけっこんしてくにになろう
[イギリスからの電話] 

「フランシスてめぇ、相変わらずカレンダーも買えないのか。エイプリルフールはとっくに過ぎたぜ」
フランシスに最初にその話題を運んできたのは、ドーバー海峡を挟んだ隣人だった。
2011年4月3日 エイプリルフールはもう終わっていた。

 国体には国内の様々な情報が渡される。新聞だけでも20誌以上が毎日届けられる。
それでも国体の目に触れない情報はある。それにフランシスはそんなに丹念に新聞を読むほうではない。自国のことでありながら、会議の時に他国に何気なく話題にされて「へー,いまそうなっているのか」と返答した事も多い。だから今回もそういう話題だろうとフランシスは思った。わざわざアーサーが電話してきたところを見るとイギリスに関係することだろう。