金属中毒

心体お金の健康を中心に。
あなたはあなたの専門家、私は私の専門家。

メモ 他

2010-03-29 21:42:07 | コードギアス
土壌問題   窒素の枯渇 浸食  
塩性家 塩分が土壌と地下水に集積していく現象。
土壌水分中の塩類の濃度が海水の2倍に達した場所もある。
ある種の塩類が作物に害を及ぼすことに加え、塩類の濃度が上がると土壌水分の浸透圧が上がり、浸透による作物の根の水分吸収が困難になる。旱魃と同じように、作物に全般的な悪影響が及ぶ。

天子様のお勉強会続き。

「宦官と官僚の対立は中華にとって伝統的と言えるほど一般的です。たまたま現政権では宦官が欲悪の限りを尽くし、さらには売国さえ行おうとしたのです。歴史を振り返れば、専横を極めた軍や官僚を抑えるため、皇帝が宦官を支援した時代もあります。」
 歴史の教師は続ける。
「例えば、先ほど大司馬がおっしゃつた鄭和の時代です」と。
天子のほほはそう聞いただけでほんのり染まる。だが、あることに気が付いて次には違う理由で赤みが増す。最初は好きな人のことを聞いたから。次には、この教師は聞いていないはずなのになぜ知っているのかという怒り。つまり星刻との会話は聞かれていたのだ。おそらくは女官兵達にも。
 星刻はそれを知っていたのだろう。だから、触れてくれなかった。

あの夜があってから、星刻は自由に内宮に入れなくなった。

天子は思う。
確かに自分は成人した。もう子供ではない。それはわかっている。でもだからといって他の男はともかく星刻まで入れないなんて。
星刻は、私の大事な人なのに

メモ 中華と竜

2010-03-23 11:24:08 | Weblog
中華と竜

中華の皇帝は竜であるとされる。きょうさんとう統治下時代は例外として、中華では5本爪の竜の意匠は皇帝にしか許されない。5本爪の竜、すなわち竜王である。
朱王朝最後の天子も幼少時から5本爪の竜の衣をまとされていた。
天子が竜王の衣を身から離したのはたった一日。星刻により誘拐された日だけである。

さて、一般的に竜は水をつかさどる。この時代の中華の水事情はどうであったのだろう。
黄河、揚子江は中華の高名な大河である。いや、高名な大河であった。

1997年の記録では北京の官庁貯水池が飲用に適さないと判断された。
この時代、中華の汚水処理率は20パーセントである。他の先進国では80パーセントを超えている。
2020年の中華の汚水処理率は推定15パーセントである。その処理の仕方も必ずしも完全ではない。蓬莱島では、汚水は処理され再び飲用に適するレベルまで浄化された。星刻はそれを指揮した扇に対する評価を大いに上げた。自国の問題を知っていればこその、扇のように無意識に律義になる男の価値を見誤らなかった

1980年代にはまだ大河は流れていたが、それでも中華が慢性的な水不足であることに変わりは無かった。この頃からすでに中華の一人当たり水量は世界平均値の25パーセントでしかなかった。地下水に頼る状態が続き、地盤沈下や海水の混入が頻発した。
1997年には黄河で河川水流の停止が230日に達した。
2020年、ジノはトリスターで中華の空を飛んだが、その記録映像にはどこまでもつづく砂礫の大地が何時間も記録されている。緑も無い、文明も無い、人の気配も無い。
はたしてこの中華という国はまだ一つの国として機能しているのかと、ジノは強い疑問を抱いた。
外国人のジノが感じたことは、星刻はとっくにより強く感じていた。

プロポーズ小作戦126

2010-03-23 10:37:39 | コードギアス
プロポーズ小作戦126
この頃生きていた人のそれなりのやり方。

ここでまた少し寄り道する。計画性とは縁が無いサイトである。


天帝八十八陵の戦いの後、さらに色々あった後、中華と黒の騎士団は同盟を結んだ。
黒の騎士団は中華を舞台に世界を同盟者としブリタニアと対抗したい。中華は腐れた自国の改革の為に黒の騎士団を利用したい。さらにはブリタニアとの対抗の為に、世界同盟は中華の為にも必要だ。
 だが、そんな理由よりも星刻を決意させたのは(黒の騎士団は天子様の味方である)という一事であった。
それが無ければこの男にとっては何もないのと同じなのだ。
天子は黒の騎士団の女性陣に懐いた。
その中でも特に近しい存在になったのはラクシャータである。

天子にとってラクシャータは物知りの学者さんである。わからないことはなんでも訊いてくる。
例えば、「よーろっぱはここが昼のとき、暗いのでしょう。星刻は危なくないかしら」
星刻は根回しのためにヨーロッパに飛んだ。その星刻が危なくないかと天子は心配している。
「暗くてもできることはあるし、昔取ったなんとかっていうじゃない」
ラクシャータはこう答えた。
天子はこの返答に満足した。実のところ「(具体的に)どうするの?」と訊かれたら答えに困るラクシャータであった。
なにしろ星刻は根回しのためとはいえ、古なじみの女達を抱きに行ったのだから。
今のところ天子は返事をもらえるだけで満足している。逆にいえば大宦官達がいかに天子に何も教えなかったかである。

大宦官の筆頭であった高亥はヨーロッパに行く時は必ず星刻を同行させた。
名目は護衛である。実は護衛以上に大事な任務があった。
それは各界の大物やそのご婦人方の相手をすること。
何の相手かは16歳未満の読者を配慮して単語にはしない。
本場の後宮で教え込まれた星刻の技はヨーロッパのご婦人達をとろかした。
一晩に三ヵ所もまわることもあったらしい。10代にしかできない体力技である。
そのおかげで星刻はヨーロッパ園の制財界に強力なパイプを持つことができた。
ルルーシュはそのあたりの事情を知らなかった。知っていたら、何かが違っていたかどうかはわからない。

この頃ヨーロッパはすでにブリタニアの攻撃を受けていた。政府関係者や財界人は地下にもぐり、まともなルートでは接触すらできない。星刻は自分の個人的ルートを利用して世界同盟を実現した。



黒の騎士団と中華の間に同盟が結ばれた夜、ラクシャータは星刻と寝室を共にしている。星刻の夜の腕前であるが、ラクシャータの手記には具体的な単語は無い。
書いてあるのは神虎と星刻に偶然では済まない“縁”を感じたこと。原語の英文ではリンクと表現されている
一方の星刻はラクシャータの寝室で祖国インドに対する彼女の思いを見た。
ラクシャータの寝室の天井はオレンジ色。壁は白。床は碧色。白い壁には珍しいタイプの時計があった。一見ただのアナログ時計なのだが、よく見ると文字盤が24個ある。つまり24時間タイプのアナログ時計である。

たいていの男はこの時計を見ても珍しがるだけだ。
それからすぐ寝台に直行する。それでなければ酒になる。
今までこの時計のこの部屋の意味に気が付いた男は誰もいなかった。
ラクシャータは星刻にも期待していなかった。しかし、星刻は気が付いた。この部屋の床と天井の色の意味と時計の意味を。それは古のインドの国旗のデザインであった。
オレンジはヒンズー教、緑はイスラム教の色。白は両者の調和や和解を示す。壁に掛けられた時計は実は車輪のデザインで24本の軸は1日の時間を表す。
この国旗が使われなくなって久しい。インドの完全独立を目指す過激派の統一インド戦線でさえもこの国旗を使っていない。過激派によればこの国旗は妥協の産物であるからだ。

すでに過去のものとなった国旗は、国が自国のあり方を受け入れてその中で最善の道を探ろうとした時代の墓標である。

天子様のお勉強をのぞき見する

2010-03-22 22:59:46 | コードギアス
天子様のお勉強をのぞき見する

人類の進化の中で中華は常に先を行っていた。農業の始まり、磁針、火薬、印刷術、航海技術。すべて中華が起源である。
 さらに15世紀の初めにはアフリカまでにも大船団(鄭和の大航海)を送っている。しかし、中華が世界のトップを走れたのはこの頃までである。この後、中華はヨーロッパにリードを奪われる。
 「中華が世界から脱落した理由は宦官でした」
星刻はテキストを机の上に置いたままゆっくりと続けた。
「宦官がお船を壊してしまったの?」
「いいえ、大船団の艦長は宦官でした」
「宦官が?」
天子の瞳にびっくりマークがうかぶ。
天子の知っている宦官は国の財産を私利私欲のためにむさぼるばかりであった。
ぶよぶよと太り甲高い声でしゃべる。
天子の知る宦官と海の男のイメージは重ならない。そもそも天子は船をあまり知らない。
天子の知る船は空飛ぶ船、斑鳩である。斑鳩と思いだしたとたんに天子の心はあの日を思い出す。

斑鳩で、星刻は。
天子の心はあの結婚式の日に戻る。
つらかった。こわかった。でも星刻が来てくれた。

天子の手は無意識に約束のかたちをとる。
重なり合った指先。
思い出しただけで天子のほほはくれないに染まる。
でも、今は天子の指先に星刻はふれない。

「天子様」
ふわりと柔らかくて暖かいものが天子の肩にかけられる。
「冷えてまいりましたので」
天子を包むのは星刻の上着。
わずかな金属臭を天子は感じる。

「天子様、お部屋にお戻りください」
バルコニーの二人に女官長が声をかける。

歴史の授業中、神虎の降下音を聞いた天子は「どうしても会いたいの」と女官長にわがままを言い、星刻を呼ばせた。
以前のような2人きりは許されない。30人もの女官兵に見張られてのお茶の時間。
天子の心は満足していない。もっと会いたい。話したい。
抱かれたい。
でも、星刻は今の状態に何も思っていないように見える。


不満なのは私だけ?好きなのもわたしだけなの?
星刻の胸を叩いて彼の思いを訊きたい。

メモ代わり

2010-03-22 15:31:52 | コードギアス
中華は世界で一番人口の多い国である。今日の中華は政治的にはともかく…(上海政府の問題がある)・・・文化的、言語的には、一つの国である。というのが国際的な認識である。
 歴史をたどると、中華は紀元前221年には政治的に統一されていた。それ以来、多少の混乱はあっても統一状態が続いている。文化面では文字システムは最初から同じ物が使われていた。(過去形なのは今日の中華ではすでに漢字識字率が2パーセントを切っているためである)

メモ代わり

2010-03-22 15:24:04 | コードギアス
戦争が文明を進化させるとはよく言われる言葉だ。例えば自動車であるが、1769年に最初に作られてから150年近く経った1905年になっても高価なおもちゃににすぎなかった。交通の主力は相変わらず馬と汽車であった。それが、第一次世界大戦でアメリカ陸軍がトラックを主力としたために、社会に自動車が浸透した。その後、50年で馬車や荷車は自動車に駆逐された。
最近の例ではナイトメアがこれに該当する。その進化や社会への浸透は自動車よりはるかに早く、最初のナイトメアと言われるガニメデから兵器としての金字塔と言われるランスロットまで20年である。

プロポーズ小作戦125

2010-03-20 14:22:37 | コードギアス
プロポーズ小作戦125
この頃生きていた人のそれなりのやり方。

ここでまた少し寄り道する。計画性とは縁が無いサイトである。

シェンマー、これが中華におけるラクシャータの正式名である。
中華の守護神である神虎を生みだした者という意味で神母、中華の読み方ではシェンマーになる。
天子に公式に認められた中華名を得て、世界の3分の1を抑える男の信任を得て、さらに英雄ゼロがラクシャータに愛機の整備を任せている・・・世間ではそう思っている。
今や科学技術界でラクシャータの意思に逆らえる者はいない。
テロリストの手伝い人から悪逆皇帝の捕虜、そして死刑囚。それが今は科学技術界の天下人。
この世をばわが世と思う望月の・・・とでも唄い出しそうなラクシャータなのだが、実際にはこのところ彼女の表情はさえない。

ラクシャータの部下である研究員達は所長の様子をいぶかしく思っていた。
チャウダー所長は何を気に病んでいるのか。
組立てが悪くて機動が安定しなかった白虎は、工場の人員を大幅に入れ替えることで解決した。(現在、白虎を造っているのは日本人ばかりである)。
こういう点は最高権力者が付いているのは対応が早くて助かる。
研究予算も潤沢だ。
来月からは白虎に続き、青竜のテストも始まる。テストパイロットの黒山羊もすでに待機している。
最高純度のサクラダイトも日本から直輸入された。
日本がサクラダイトの輸出に規制を掛けるというニュースを見たが、他の国はともかくここ蓬莱研究所だけは別枠にしたようだ。
そんなこんなで気に病むようなことは無いはずなのに。
蓬莱研究所の天下人は、鬱屈を抱えていた。それはラクシャータの生まれ育ちや、神虎の生まれにも関係する話であった。