聖女ジャンヌと悪魔ジル

ミシェル・トゥルニエ著
榊原晃三訳
白水Ｕブックス119

MICHEL TOURNIER:GILLES ET JEANNE〓Editions Gallimard,1983



ジャンヌやジルの物語というより、聖と悪の話。聖＝ジャンヌ、悪＝ジルではなく、ジャンヌもジルも聖から悪へ、悪として火刑になったことで魂は聖になるといった感じ。錬金術士プレラッティがジャンヌはのちに聖女になるかもしれない、同じようにジルも聖者になるかもしれないといってますが、ジャンヌは聖女になったけど、ジルは悪魔のまんまですね。
しかし、このプレラッティの生涯も興味深い。終身刑になったあと脱獄しルネ・ダンジューに仕えてるとは。