MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

リセット

2009年01月21日 | 音楽教室
音楽教室へ習いにくる生徒さんの中には
『前に習っていたことがあります
という方が 結構いらっしゃいます。

また始めたい、という気持ちはとても嬉しいことですが
いざ再開するとして、どこから始めるか。

これがエレクトーンとなると、ややこしく、
ピアノなら『バイエルは終わっています』とか
『ソナチネ弾いていました』と聞けば、
ああ だいたいこのくらいまでは理解しているな、
と わかるのですが、エレクトーンだと
それこそグレードを持っていないと
ピアノほど一般的な教本があまりないのでわかりにくい。

何しろ同じ曲でも いろんなレベルの楽譜が出ていますから
「『となりのトトロ』を弾きました」と言われても
それが 7級アレンジのトトロだったのか
サポート演奏付き、初級アレンジのトトロだったのか
(↑補助的な伴奏やハーモニーなどが入って豪華になる)
よく確認しないと えらいことになります。

ごくごく初級のことしか習っていないのに
発表会用には 頑張って難しめの曲を弾いていて
そこで、先生を変わった場合。
最後に弾いた曲はこれです、と その難しい曲を見て
じゃあ、このくらいのレベルね、
と テキストを選び、いざレッスンを始めてみると
あれも知らない、これも知らない。あれ?となります。
        
先日移動でやってきた生徒さんも、そんな1人で
私の前の先生が、このくらいねと用意した本は
その子にとっては 難し過ぎた。
それで1年くらい、無理にレッスンしていたものだから
だんだん練習しなくなってしまったらしいのです。

どこからなら、無理なく自分で練習できるのか。
基本的なことから一つ一つチェックしてみると
今使っているテキストより、3つくらい前の段階でした。

とりあえず、今使っているテキストはお休み。
違うシリーズのテキストを用意して、
(繰り返していることを意識させないため)
基本を きちんとやり直すことにしました。

自力で無理なくできる力が付いてきたら
今の本に帰ってくるからね

と、約束して。

ごんべさんの あかちゃん

2009年01月20日 | Weblog

先週の土曜から、調子が今ひとつだったのですが
どうやら、風邪をひきかけているようです。

兆候:
ものすごく首から肩にかけて凝る
のどが がさがさする
胸(気管支)が もやもやする

熱も咳も出ていませんが、このまま放っておくと
間違いなく、風邪の症状が出てきてしまう。

発表会前の今の時期、出てもらっては困ります

対策:
漢方薬(葛根湯)を飲む
レッスン室の空気をこまめに入れ替える
殺菌効果のあるラベンダーの精油入りルームスプレーをまく
プラス、
肩凝りと呼吸器付近の背中の凝りを取るために
首から背中にべったりと 湿布

そういえば、こんな歌がありましたね。

ゴンベさんの赤ちゃんが風邪ひいた
ゴンベさんの赤ちゃんが風邪ひいた
ゴンベさんの赤ちゃんが風邪ひいた
そこで あわてて湿布した


子供の時、振りつきで歌ったような。
(思えば、どこで覚えたのだろう…)

湿布がほてりや こわばりを取ってくれるので
すごーく楽になりました。
効くんだなあ、湿布。

湿布は外からは見えないけれど
匂いはするので
「足首を捻挫して湿布を貼っている」事にしておきました。

おかげさまで、1日で復活。


練習貯金

2009年01月19日 | バイオリン
今年2回目のバイオリンレッスン。

前回は、発表会に弾く曲の前半を見ていただき
今回で、後半を聴いていただきました。

先生、前回のレッスンで
これを 暗譜で弾ききると格好いいですよ~
と おっしゃっていましたが
今回のレッスン後
できたら暗譜でね。できそうでしょ?いけます いけます

…まあ、バイオリンは基本 単旋律ですし
 練習時間さえ取れれば、できますが。

問題は、その弾く時間が ピアノとエレクトーンの間を縫って
どのくらい取れるかなのですよね・・・

昨年、発表会に弾く候補の曲として
2つ挙げていただいた曲のうち1曲を
発表会用に弾いているわけですが
結局 もう一曲の方も、通常レッスンの課題となってしまい
発表会の曲、2つやっている状態です。
そして そちらの曲もまた
最近、とみに音楽的な指示が細かく出るように。

最近の先生は、乗ってくると要求が増えるので

バイオリン以外の練習時間確保のために
『一曲の前半だけ』という課題をもらって
たとえ全曲練習してしまったとしても
やってある事は内緒です。

練習貯金です。

食わず嫌いの理由

2009年01月18日 | Weblog

エレクトーンを弾き始めてから30年。
ピアノを弾くようになってから20年強。
ピアノに関してはスタートが遅かったこともあって
まだ弾いていないけれど、弾いておいた方がいい
そんな曲が たくさんあるのですが

たとえ仕事として 音楽を教える立場であっても
この人の曲は好きとか、嫌いとか
これは得意だけど、これは苦手とか
そういう好き嫌いは普通にあります。

今は大好きなバッハも、弾き始めた当初は
 慣れないポリフォニー音楽に四苦八苦しましたし

純粋で美しいモーツァルトは
 理解の低かった昔「どれも同じような曲でつまらない。」
 なんて思っていましたし

技術が拙かった時代のショパンは、なかなか弾きこなせず
 『これは何かの嫌がらせですか』なんて逆恨みしていました。

  ↑ 現在は全部好きですよ?

とはいえ、未だ シューマンは
どうも気持ちが入りにくくて苦手なのですが…

作曲家の生い立ちとか、エピソードを知って
『あ、この人苦手だ
と思ってしまうと、駄目なようです。

メンデルスゾーンも そんな作曲家の1人。
学生時代、教授から
『このメンデルスゾーンはね、
生活に苦労した人が多い作曲家の中では
稀にみる 恵まれた境遇にいた人物だよ。』
お金持ちの家に生まれて、高い教養も身につけて
音楽の才能にも満ち溢れて~

そんな話を聞いてしまうと、どうも共感しにくく…

考えてみると、そんな恵まれた境遇にいながら
ちゃんと成功した、という事は
さぼることなく努力もしたわけでしょうし
それはそれで、強靭な自制心とか精神力がいるだろうなあ
と、今では尊敬しております。

そのようなわけで
しばらく敬遠していたメンデルスゾーン、
そろそろ もう一度弾き込んでみようと思います。
何から弾こう?

小さい手

2009年01月17日 | 音楽教室
        
去年の秋から、ピアノのレッスンに来ている4才のMちゃん。
現在、最年少の生徒さんです。

私のクラスでは、ほとんどの子の導入に
バスティンの「ピアノパーティー」シリーズを使います。
最初のレッスンでいろいろやってみて、
このMちゃんも、「パーティー」が向いていそうだったので
これを使うことになりました。

『ピアノパーティー』は、A・B・C・Dの4課程からなり
Aの本では、まず初めに 黒鍵のみを使って演奏します。

黒鍵3つの場所を 握りこぶしで弾いたり
黒鍵2つの場所を 二本指で弾いたりして
【黒鍵には 2つと3つの場所がある事】を理解してから
白鍵の場所を覚えていくシステムなのですが

手の小さいMちゃんにとって
握りこぶしでは、3つの黒鍵を押さえきることはできないし
黒鍵に 1本ずつ指を置く、という動作は
かなり指を広げないと無理があるのですね。

同じ場所で、ゆっくりと弾くぶんには問題ないのですが
どんどん 高さを変えて移動して弾く曲になると
瞬時に指を広げることができなくて
指が黒鍵から 滑り落ちてしまう。
本人には、どう弾けばいいかわかっているのに上手くいかない。

適用の対象年齢3才から、とある本なのですが
アメリカのお子さんは、手も丈夫で大きいのかしら。
手が小さくて、指もひょろひょろの4才児にはつらいよね。
        
もう少ししたら、白鍵の曲が出てきます。
ラ、シ、ド、までは、白鍵の場所も教えてある。
白鍵2つを把握する、ということは
ドレミの場所を見つけるためです。
それならば。

ドレミの場所を先に教えてしまい、
白鍵の「ド・レ」で、同じ曲を弾いてもらいました。
聴こえてくる曲は同じ。
白鍵だとすき間がなく隣同士なので 指も落ちない。
ついでに「ドレミ」の場所も 先取りで覚えられる。
…一石三鳥。

テキストにはガイドブックが付いていますが
必ずしもガイド通りにすることはないなあ。

最近、よく感じることです。

使う人は限られる

2009年01月16日 | Weblog

天気予報によりますと
大阪で ここ数日続いている寒波は 今日までで
これからしばらくは 暖かさが戻ってくるのだとか。

というわけで、本当は
暖かくなってから お出かけしたかったのですが
急ぎで欲しい楽譜とデータがあったため
寒い中、楽譜を扱っている楽器店へ行ってきました。
        
目的の楽譜を見つけ、データも購入して
さあ帰ろう、という時 目に留まったのは、
棚に並べられたレッスンシール。

そういえば、もうすぐシールが切れそうだったっけ。
2・3枚買って帰ろうかな、と 見渡すと
ディズニーとかスヌーピーとか、
カラフルでファンシーなシールに混じって
一部、違和感のあるエリアが。

作曲家肖像シールでした。
学校の音楽室に並べられているような
有名な作曲家の肖像画が シールになっているのです。
油絵の色彩ですから、そこだけ異様に渋い色合い。
バロック・古典・ロマン派の作曲家9人シリーズと
国民楽派が加わった16人シリーズの2種類。

・・・これ、レッスングッズとして使える。

こういうシールを喜んで収集しそうな
マニアックな生徒さんの顔も浮かびます。

迷ったあげく、9人シリーズの方を購入。
(こっちの肖像画の方が好みだったので)
寒い中、がんばって出てきた甲斐がありました。

来週のレッスンが楽しみです。


そういうもの。

2009年01月15日 | 音楽教室

昨年、教室へやってきた『手強い生徒』さん。

レッスンに来た当初は、
話は聞かない、自分のやりたい事だけする
(そしてそのやりたい事は
 今のところ ピアノではないので弾かない)
何を言っても「わからへん・いやや・知らん」で返す
目を合わせない・挨拶もしない
『うん、これぞ最強』と思ったものですが

現在
一応、こちらの話は聞いてくれて、
「わからへん・知らん」といいつつも考えている模様。
積極的とは お世辞にも言えないけれど
「やってみるか」という感じで ピアノを弾いてくれる。
そして
終わった後、こちらの顔を ちゃんと見て
笑顔で「さようなら」と言ってくれるように。
(↑大進歩。)

いえ、冗談ではなく 本当に大進歩なのですよ。


…そして 新年明けて現在
更に強力な新人生徒さんが いらしているのですが。

これは 私を先生として成長させるために
徐々に手強い生徒さんを遣わしているという
神様の お計らいなのか

どんなに手強い生徒さんであっても
時間が過ぎてしまえば いつしか問題も解決して
笑い話で済んでしまうものなのか


・・・たぶん、後者。

そもそもが

2009年01月14日 | Weblog

東京に住んでいる友人が
こちら(大阪)へ遊びに来まして
ランチをご一緒して 何となく街を歩いている時
ふと 彼女が
「ねえ、作曲家の中で 嫌いっていうか、
 この人とは付き合えないなー という人物は誰?
と 話をふってきました。

そういえば、先日 違う場所で同じ様な話題を聞いたなあ。
        

リストは…男前でスターなお方だから、一緒に遊ぶ分には楽しいかも。
     でも、プライベートでじっくりは無理。

ショパン…性格は悪くないけれど、神経質そうだし、
     よほど面倒見のいいおかあちゃんタイプでないと
    「やってられん」と別れるだろうなー。

モーツァルト…明るいし、決して悪い人じゃないのだけど
       下ネタ好きなので、ちょっと付き合いきれない

ベートーヴェン…瞬時に「無理。」と友人に言い切られた
       性格は悪くないと思うのですが。

ハイドン…『パパ・ハイドン』とあだ名されたほど
     面倒見のよい、いいおじさんのイメージなのですが
     友人いわく、「あまり知らないからなあ」。

サティ… 変人過ぎて絶対に無理、というか
    この人と付き合える人間はいるのだろうか。(by友人)

ブラームス…性格良いと思うよー、と私のおすすめ。
      じっくり付き合うと味わい深いと思われる。

まあ、何だかんだ言って、二人とも
「音楽は素敵だけど、美しいのだけれど、
 ドビュッシーとだけは 絶対にやっていけないよね
と意見が一致いたしました。

そもそも 一つの道を極めきった人種、
誰が苦手か、というより
偉大な作曲家には親友になれそうもない人の方が多い
かな、と。

自転車愛用者です。

2009年01月13日 | Weblog

何しろ、車の運転免許を取るのが遅かったもので
基本 移動手段は、公共交通機関か自転車か歩き。

中でも 自転車、大活躍です。
バスだと、かえって遠回りになる場所も
最短ルートで行けて、渋滞知らず。
空気も汚さず、エコロジー。
重たい本(楽譜類)も、カゴに入れてしまえば楽々運べます。
もっとも雨になると
傘さして、荷物も肩にかけて、となるので大変ですが。

と いうわけで 車の免許を取ってしまった今でも
2~3kmくらいの距離なら 自転車で移動が基本。

ただ、自転車を がっしがっしと こぐ姿
「ピアノの先生としてどうだろう。」
と 思わないでもない。
ピアノの先生だから 自転車に乗っちゃいけない
なんてことは無いでしょうが

音楽教室の方からは、
「なるべく先生のイメージを損なわないように」
「あまり 生活感を見せないでほしい」

という事を 遠まわし~に言われます。
(だったら交通費ください、と思いますけどね)

まあ そんなわけで
自転車に乗る時も、きちんと おしゃれして
品よく運転するよう心がけております。

先日のレッスン。
とても やんちゃな小学1年生の男の子が
レッスン後 いつになく 神妙な顔をして
「先生、あの~ 一つ気になることがあります。
 聞いてもいいですか?」

???
いつもなら 大阪弁で だーっとしゃべる子が
改まった言葉づかいで、珍しい。
何でしょう?

「先生、もしかして自転車乗りますか?」

…レッスンに向かう途中を見られたらしいです。

ありそうな なさそうな

2009年01月12日 | Weblog

他人の『夢』ネタが面白いことは珍しい

ので、なるべく夢の話はしない方なのですが、
あまりにも インパクトが強かったので。
        
ピアノにはピアノの、エレクトーンにはエレクトーンの
それぞれ いい面があるので、
それを生かせるようなレッスンをしなくては
と 常々思ってはいるのですが
最近 その事を考えることが多く、
それについて書こうかな、と思っていましたら

ピアノのリサイタルを聴きに行く夢を見ました。

「自分が弾く立場(となって焦る)」という夢はよく見るものの
「演奏を聴く夢」は 初めてです。
他人の演奏を聴く夢、という時点で 既に珍しいのですが
その ピアノが

間違いなく アコースティックのピアノなのに
中を開けると 電子回路が縦横無尽に 組み込まれ
エレクトーンの A.B.C.
(オートベースコード:リズムと連動して自動伴奏する機能)
アカンパニメント(自動的に装飾された伴奏をつける機能)
機能が 付いているのですよ。(詳細

で、そのピアニストさんは
JAZZなどを パワフルに演奏されるのです。
1人なのに、その特別なピアノの機能を使って
3人でしているかのような演奏を。

実際のところ
アンサンブルピアノとか、ピアノプレーヤーとか
記録されたデータを再現して、それに合わせ演奏できる
という ピアノは 既にあるのですけれどね。
即興的に、伴奏をサポートするようなピアノはありません。
少なくとも、アコースティックでは。

ヤマハなら、作れそうな気がする…。

作れそうだけど、作ったら 誰が使うかな~。
と 目覚めて しばし、考え込んだのでした。