観察月日 2020.9.13.曇 21℃
観察場所 山北町 玄倉
「アッ!“バイキンマン” がいるよ!」誰かが小声で叫んだ。
「ほんとだ、可愛いね」「何匹もいるね」「目立つ季節になった
んだね」密にならない様に寄って来た仲間が、マスクの中で
呟いた。“今年も出会えて好かった”みんな明るい満足げな
顔をしている。
ここはバス停近くの林道、もしも、通行人がこの様子を目に
し”バイキンマン“の話を聞いたら、どう反応しただろうか。
“バイキンマン”とは、“クロコノマチョウ”の幼虫で、私達仲間
の間で呼んでいる愛称なのだ。それには、その訳が、その歴
史があるのです。
クロコノマチョウは暖地性で、その後東進し神奈川県では南
部で1990年代に幼虫が発見された。その後玄倉の林道でもス
スキの葉を食べているのが目立ち、2005年秋、当時小3年の
涼子ちゃんが、幼虫を見て「バイキンマンみたい」と可愛く言っ
たのがその始まりである。取り巻いていた人達は「ほんとう」「
感じそっくり」と、“バイキンマン旋風”に巻き込まれた。私も「お
じさんは、アンパンマンは見ていないので解らないが、呼び名
そっくり」と言った覚えがある。
その涼子ちゃん、昨年小学校の先生に合格、千葉県で活躍
している。千葉県にはクロコノマチョウは棲息している。無論
幼虫もいる。郊外学習で子供たちを連れ野道を歩いた時、ス
スキの葉に、幼虫がいる可能性は高い。
その時、子供たちと一緒に「バイキンマンみたい!」と楽しそ
うに笑顔で話しているのでしょうか。
ススキの葉を食べる バイキンマン。
葉裏で休憩。
薄暗い林で休む、クロコノマチョウ成虫。
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