足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1716 ~ 玄倉だより9月 ~

2020年09月18日 | 昆虫

観察月日  2020.9.13.曇 21℃

観察場所  山北町 玄倉

 1日中晴の筈の予報が、曇りで小雨もぱらついた。

 いつもの様に、“自然情報”があったら話して貰う。Wさん

が話し始める。1番目、「先日丹沢湖で、スッポンの姿を見

た。多分今までには無かった事と思う。2番目、この前高木

の枝で餌をねだる仕草をしていた幼鳥、ヒヨドリでした。・・」

写真を示して説明する。

 林道を歩き始めると、ススキの穂が秋風を招いている。その

草叢を覗くと、しなやかに伸びた葉上で、セスジツユムシが静

かに眠っていた。頭部を下げ、腹部と伸びた羽を斜めに上げ

た体を前足と中足で支え、跳ねる道具の後足は後方へ長長と

伸ばしている。情報を集める為の触角は、力なく前に伸ばして

いる所から、眠っている事が解る。身を守る武器を持たないツ

ユムシは、草木に化ける実を身に付けたのだろう。

 「キチョウがいますよ」ことば少なにRさん。言われて覗くと、そこ

はコボタンズルのからまる藪で、葉の裏側に止まっている。と言

う事は、葉の裏面の表皮細胞に爪を掛け、6本の足で掴むよう

に体を支えている。キチョウが止まる所を観察すると、一瞬にし

て静止場所を確認し、一瞬にして静止する。時間的ずれを感じ

ない。私はいつも感心すするのだが、どうだろうか。

 それに対してヒメウラナミジャノメは、ススキの葉上にチョコンと

止まっていた。と見えても細いが、確りとした足で体を支えてい

る。翅は切れ、鱗粉は落ち、秋を感じさせる。そろそろ世代交代

の季節だ。

Wさんが自然情報を。あの幼鳥は、・・・・・・・・・。

セスジツユムシの眠り。

止まるキタキチョウ

ヒメウラナミジャノメ