足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1169 ~ 不思議な 変形菌ムラサキホコリ ~

2013年07月26日 | 植物

丹沢湖ビジターセンター

kさんが手にした枯れ枝に付いていた 変形菌ムラサキホコリ

付け根は 毛のように細い多くは胞子の塊だ

細い小枝を 子実体に触れると 胞子が飛び散り空気中に広がった

観 察 月 日  2013 7.14.晴 34℃

観 察 場 所  山北町 玄倉

 今日一日の仕事も終わり帰り際に、ビジターセンター裏庭の

池の様子を見ていると、レンジャーのKさんが林の中から出て

来た。

 「こんなものがありましたよ。写真に撮りますか」と。Kさんは

30cm程の枯枝を持っていたのである。

 「ここに、刷毛状のものが付いているでしょ」と言われて見ると、

1cm程の古びてばらけた筆の穂先様なものが付いていた

 それは、“キノコでもないし、カビでもない”私の不思議そうな

顔を見ると

「ムラサキホコリの仲間です」  Kさんは変形菌に詳しいのだ。

以前にも見せてもらった事がある。

 枯れ枝についているのは子実体で揺れるとそこから胞子が出

て、風に流れて朽木や土壌など好条件な場所に落ち発芽すると、

アメーバー状の細胞が放出されるのだと言う。これらの細胞はバ

クテリア等を捕食しながら大形のアメーバー状生物に成長し、こ

れを変形体と言う。変形体は朽ち木や土壌の中に潜り込んでいる

ので、多くは私達の目には入らないが、適当な時期になると表に

出て小さなキノコの様な子実体になり胞子を飛ばすのだと言う。

 動物にも植物にも思える不思議な生物”変形菌”に興味を持ち、研

究に没頭した”南方熊楠”は余りにも有名だ、

 ところで、大形の子実体のムラサキホコリに集まり、好んで胞子を摂食する

甲虫がいると言うから、生き物はどこまでも不思議で興味深い。

 


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1 コメント

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変形菌 (渡邊 純)
2013-07-29 22:38:56
こんばんは、渡邊です。いつもお世話になりましてありがとうございます。
先日の27日(土)に、丹沢湖ビジターセンターに行ってきまして、Kさんとお会いして、先生の変形菌の写真についてお話しました。Kさん「あんな小せぇ変形菌の写真を、綺麗に撮影された先生はすげぇ~!!」といつもの調子で、驚きかつ大変喜んでいました。

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