足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1337 ~ ジャノメチョウ の 生きる道 ~

2015年07月11日 | 昆虫

観 察 月 日  2015.7.4.曇 26℃

観 察 場 所  厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)

 一面緑の草が生え、良く刈り込まれ芝生に見えるが、チガヤ

やススキか、イネ科の野草が生えた広場だ。

 人はこの様な景色に出会うと、思わず深呼吸をしたくなる。草

の中に足を踏み入れると優しい草と土の感触が、伝わって来る。

すると、足元からジャノメチョウが飛び立った。

 他のチョウであれば驚いて飛び立ち、高くか、遠くへ飛び去って

姿を消すであろう。所がジャノメチョウは、2~3m程、それも草丈

すれすれの低さを飛んでは、草の茂みの中へ入ってしまい静寂

が戻る。

 緑の草の根元に入り翅をたたむと、焦げ茶の翅は草の緑に融

け込んでしまうのも、自然が作り出した不思議だ。

 日当たりのいい、或る程度の広さがある草原があれば、山地で

あろうと、平地であろうと、ジャノメチョウは見られる。それは、卵、

幼虫、蛹、成虫、雌雄の出会い等、生活のすべてが成り立ってい

るのだ。彼ら彼女らが、逆に高く大きく遠くへ飛び、明るい草原を

離れたとしたら、ジャノメチョウの生命の連続性は途絶えてしま

うだろう。

 多くをコンクリートに依存した環境の中で、便利さに甘んじて暮

している自分がいる。ジャノメチョウが選んだ生き方を見ていると、

人も生き物。暮らしの中味を、暮らしの範囲を、止めどなく広げて

行く今の方向は正解なのか、考えさせられた。

みどり の広場 思わず深呼吸をしたくなる。

足を踏み込むと 草蔭にジャノメチョウが。

ゆっくりと 飛び立ち 。

2~3m先の草の中へ。

翅を閉じると 草原に溶け込む。

高く、遠くへと 飛び出さない。それが 命を継続する秘訣!

翅には ハッキリとした 蛇の目の模様が!

* これが ジャノメチョウの 旗印!


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