観 察 月 日 2015.7.4.曇 26℃
観 察 場 所 厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)
一面緑の草が生え、良く刈り込まれ芝生に見えるが、チガヤ
やススキか、イネ科の野草が生えた広場だ。
人はこの様な景色に出会うと、思わず深呼吸をしたくなる。草
の中に足を踏み入れると優しい草と土の感触が、伝わって来る。
すると、足元からジャノメチョウが飛び立った。
他のチョウであれば驚いて飛び立ち、高くか、遠くへ飛び去って
姿を消すであろう。所がジャノメチョウは、2~3m程、それも草丈
すれすれの低さを飛んでは、草の茂みの中へ入ってしまい静寂
が戻る。
緑の草の根元に入り翅をたたむと、焦げ茶の翅は草の緑に融
け込んでしまうのも、自然が作り出した不思議だ。
日当たりのいい、或る程度の広さがある草原があれば、山地で
あろうと、平地であろうと、ジャノメチョウは見られる。それは、卵、
幼虫、蛹、成虫、雌雄の出会い等、生活のすべてが成り立ってい
るのだ。彼ら彼女らが、逆に高く大きく遠くへ飛び、明るい草原を
離れたとしたら、ジャノメチョウの生命の連続性は途絶えてしま
うだろう。
多くをコンクリートに依存した環境の中で、便利さに甘んじて暮
している自分がいる。ジャノメチョウが選んだ生き方を見ていると、
人も生き物。暮らしの中味を、暮らしの範囲を、止めどなく広げて
行く今の方向は正解なのか、考えさせられた。
みどり の広場 思わず深呼吸をしたくなる。
足を踏み込むと 草蔭にジャノメチョウが。
ゆっくりと 飛び立ち 。
2~3m先の草の中へ。
翅を閉じると 草原に溶け込む。
高く、遠くへと 飛び出さない。それが 命を継続する秘訣!
翅には ハッキリとした 蛇の目の模様が!
* これが ジャノメチョウの 旗印!
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