足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No。324 ~ ヒメスギカミキリ の 産卵行動 ~

2015年05月22日 | 昆虫

観 察 月 日  2015.5.17.晴 26℃

観 察 場 所  厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)

 野外施設では、林内に陽を入れる為、崖の崩れを防ぐため等、

成長した針葉樹を何本か伐採している。その為優しい陽が入る

ようになり、今年の春はニリンソウやヤマブキソウが林床一面

に咲き、ミニ観に来た人達を喜ばせた。

 切り出した樹から取った板、皮を剥いだ丸太は、観察路の脇

にねかせてある。私は密かに、「どんなカミキリが集まるか」と思っ

ていた。切り出したばかりの材は、カミキリを集めるトラップに成

るからだ。

 5月5日のミニ観の時も、観察ポイントと意識していたがいなか

った。

 5月17日ミニ観時には、何匹ものカミキリムシが丸太の上を歩

き回っていた。頭部と胸部は黒褐色、鞘翅は赤褐色13mm程の

テツイロヒメカミキリと考えたが、その後ご教授もあり、検討した所

ヒメスギカミキリに訂正した。ヒノキの丸太の上では、単独で歩き回

っているもの、交尾行動、産卵のもの色々だ。

中でも、産卵管の長さからして何処に収納していたのか、まるで伸

縮するカメラの三脚の様に、腹端の7~9節の腹間膜を伸ばして長

い産卵管を形成しているのは、観察ポイントだろう。

 神奈川県昆虫誌を開くと、ヒメスギカミキリの記載は大変多く、“針

葉樹の材には極めて多く普通種で、色彩には変異がある”とあった。

 丹沢大山山麓でも多数の記録があるので、センターのフィールド

の樹木の枯枝等、又、補修に使用するであろう丸太についても、今

後継続して見て行きたいと思う。

成長した針葉樹を伐採  

丸太が置いてある

ヒメスギカミキリ が

交尾のもいる

どこへ 産卵しようかな

長い産卵管 にビックリしませんか!

これからが 楽しみ


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1 コメント

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Unknown (ita)
2015-05-26 00:28:24
はじめまして。
写真のカミキリはヒメスギカミキリと思われます。
杉に来るカミキリは種類が少なく、里山では
トゲヒゲトラ、ヒメスギが99%、ごくまれに
スギ、スギノアカネトラという感じです。
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