足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1650 ~ 昆虫の小世界 ~

2019年06月21日 | 昆虫

観察月日  2019 6.13.晴 26℃

観察場所  秦野市 渋沢 頭高

 「頭高山方面」の道標に沿って進むと、南側はコナラ・クヌギ

中心の雑木林に変わり、軽トラ幅の道沿いと低木の藪で仕

切られた形になっている。

 「ミズイロオナガシジミかな」とUさん。藪を覗いて見ると、斜

めに突き出した細い枯れ枝の先に、青白色の後羽の地に、

淡い墨で稲妻を走らせたチョウが休んでいた。羽にしわがあ

り、今朝方羽化し、羽の固まるのを待っているのだ。

 昔の蝶愛好家や研究者は、このグループを“ゼフィルス”ギ

リシャ神話に出て来る“西風の精”を表す美しい呼び名を付け、

他の蝶とは違う愛着を持った。夢があり、心にゆとりがあった

のだろう。

 「小さな虫が葉陰で動くと思ったら、オオカマキリの子供の

集団だわ」Rさんが指さした。

 カマキリやバッタの仲間は、孵化した時から成虫と同じ体形

をしている。幼虫と言うよりも、子虫と言う方が当たっている。

「分散しないと危険だ」と隣の枝を見たら、ヨスジハエトリが

一匹捕食していた。

 次に目に付いたのは、赤と緑に輝く“アカガネサルハムシ”だ。

エビズルの植物で見掛ける昆虫だが、ハムシを好むサシガメ

の仲間が狙っている。

アカショウマは花の季節だ。花に見送られて山を降りた。

雑木林を仕切る藪は 昆虫の小世界だ。

「ミズイロオナガシジミかな」 羽化したばかりだろう。

「小さなオオカマキリの・・・・・・・」

ヨツスジハエトリに 捕まっていた。

綺麗な アカガネサルハムシだ。

シマサシガメに注意。

すがすがしい アカショウマの季節。