足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1649  ~ ナナフシモドキ幼虫から ~

2019年06月20日 | 昆虫

観察月日  2019 6.13.晴 26℃

観察場所  秦野市 渋沢 頭高山

 街中の坂道を登り詰め、振り返ると、秦野の街を挟んで

丹沢の山々が連なる。湿度が高いのだろう、山の頂きは雲

に覆われている。

 頭高山への道は尾根続き、北側に丹沢、南側に遠く箱根

の連山が眺められ”鼻唄気分“になるのどかな所だ。

 南側は棚田状に畑が麓(?)まで続き、日当たり抜群、季節

が違ってもここを通る度に「ここに住んで農作業を職とした

ら、幸せだよなー」今日も呟いてしまった。

 「頭高山方面」道標に沿って一歩進むと、環境はがらりと変

わり、南面雑木林で道沿いに低木が生垣状に続く。

 「幼いナナフシがいるが、肢が足りなくて、何だか落ち着か

ないわ」と心配そうにRさん。

 見ると体長3cm程で、左後足痕跡程度で無いに等しい。

 「脚が長いから、アクシデントにあう機会が多いのか」「体は

中足で支えていて・・」「活動する時の動力源の脚なのに」「こ

んなに小さいのにこれから生きて行くのに大変だわ」右中足は、

少し前に事故にあったのか変形した足が伸びている。

 “これナナフシモドキ。触角が短いのが特徴。再生脚だね・・」

で、とかく終ってしまう観察会、私達はそうはやりたくない。

 体のしくみの精巧さ、動きのしなやかさ、命を繋ぎ行くすばら

しさ等々を、語り合いたい。

 棚田状に続く畑。

「脚が少なくて なんだか落ち着かないわ」

幼虫の食糧に アシナガバチが狙う

シマサシガメは鋭い口で。