足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.981 ~ ウラギンシジミ・ムラサキナツフジに産卵 ~

2011年08月10日 | 昆虫

雌は表翅小さな白紋(雄は橙色)

ムラサキナツフジの蕾に産卵

蕾に産みつけられた卵

孵化した幼虫は 蕾の中に食い入る

花に化けている 成長した幼虫

体の後部にある筒状突起から蜜?がでるのか ヒメアリが集まっていた

老齢幼虫は蛹化寸前になると体色が緑に変身するから不思議 この続きはOne‐shotで!

日  2011 8、5 晴 32

所  厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)

 

 ふとした事から、片隅にあったムラサキナツフジが目に止まり、

ウラギンシジミの産卵に遭遇した。1954年初版の原色日本蝶図

鑑(保育社)のウラギンシジミの頁を開けると「本種は熱帯性の蝶

で次第に北上した一種と思われる。~略~関東でも平地にさえ稀・

・・」とある。昆虫少年であった頃は、ネットに入れた事は無かった。

 それが、1970年代、1980年代漸次飛翔が見られるように

なり現在では街中を始め、山麓から少々登った所まで数多く見られ

る様になった。

 それは、農業経営の変化によりクズの需要が無くなり、林の袖群

落として繁茂し、その花穂の豊富さからウラギンシジミが急増した

一因になている。又、成虫越冬から厳冬のクリアーが難しく、近頃

の暖冬も増えた要因になった。

 秋の花咲くクズを待つことなく、今夏はムラサキナツフジに会え

た事で暮らしの様子をじっくりと観察する事が出来た。

 別名サツマサッコウにある様に、薩摩の国や南の地方では、家の

庭や垣根に茂る木本で、ウラギンシジミは夏を謳歌しているのであ

ろう。