足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.983 ~ 抜け殻の集まる木 ~

2011年08月16日 | 昆虫

7月10日 晴 この日はセミの鳴き声はなかった(ヒグラシ♂)

8月6日 晴 アブラゼミ、ニイニイゼミが鳴きヒグラシも鳴く(アブラゼミ、ヒグラシ)

8月14日 晴 ミンミンゼミが多くアブラゼミとツクツクホウシで賑やか。クマゼミも鳴いた。

日  2011 8、14 晴 30

所  山北町 玄倉 (丹沢湖ビジターセンター)

 

 「不思議な!抜け殻の木がありますよ」とTさんが声をかけて来た。

 ビジターセンターの裏にはそう広くはないが雑木林があり、今日は

朝からセミの大合唱だ。

 林に立つ不思議な木とは、手で握るには無理な程度の太さの木だ。

いつの頃か立ち枯れし、大人の背丈の高さで“ポッキリ”折れている。

その先端近くに、アブラゼミとヤブヤンマ?の抜け殻が付いているの

だ。

 先にセミが地中から這い出て歩き回り、立ち木を見付け登って羽化

したのだ。

 次にヤブヤンマだが、ヤゴが育っていた池との距離は約6mで、陸

へ上がってからは長い腹を引きずりながら短い足で林床を歩き、やっ

と?立ち木を見付けて登った所にセミの抜け殻があった。それに足を

確りと固定して羽化したのである。

 穴から這い出たセミの幼虫を見ると、目だけが黒々として目立つ。

それからは、近視的ではあるが周囲の景色がみえているのだろう。

 それにしても、林の中はクヌギやコナラが何本もある。それを選ば

ず目立たない細めの立ち木を選んだのは何故だろうか。

 自然の中は、不思議な事で溢れている。