足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.978 ~ ハキリバチ が 人工物を利用 ~

2011年07月26日 | 昆虫

谷戸に手押し車が置いてあった

「アレ! ハチが葉を抱えて飛んでゆく!」・・・・・・

「どこへ? なにしに?」

「そこは  手押し車のハンドルの・・・・」 「葉が大きすぎて その穴には無理だよ」

「アレアレ! 無理にいれて・・・・」

「ハンドルのパイプの中で ハチは 何してるんだ?」

34秒たった時 ハチは 穴から顔を出した

また 葉を切りに行った ハチは 葉を切っては 葉を切っては・・・・運んでくる 

ケヤブハギへ戻ると 大顎で素早く円形に裁断

裁断した葉を二つ折にし 大顎と足で抱え 巣穴へ向かって再び飛び立つ

日  2011 7、17 晴 32

所  厚木市 七沢 (県自然環境保全センター)

 

「アレ! ハチが葉を抱えて飛んでいる!」 誰かが叫んだ。

 私が振り向くと、微速度撮影の1コマの様な、葉を抱えたハ

キリバチが目に写った。が、次の瞬間ハチは手押し車のハンド

ルに突き当たった。ハチの体は穴のサイズに合うが、葉が大き

過ぎたのだ。だが、ハチは構わず葉を無理矢理穴の中へ引き入

れたのである。

 

 ハンドルの握り手はプラスティックだが本体は鉄製のパイプ

だ。私が野外で見ているところでは、切り株に開いた穴とかタ

ケの筒等だが、このハチは、それと見なして人工物を利用して

いるのだ。

 葉を運び込んでから34秒、ハチは仕事を終え出て来た。バ

イプの中を見る事は出来ないが、産卵し、幼虫を育てるための

準備をしているのだ。

 

 「ハチが、葉を切っていますよ」Rさんの声がした。

手押し車のすぐ後ろにあるケヤブハギの子葉にハチは取り付い

ている。

カメラを向けてもハチは反応せず、大顎を上手に使い鋏で切る

様なスムーズな動きをしている。

 ケヤブハギの子葉には、円形に切りぬかれた模様が幾つも残

されていた。