半夏生の日のハンゲショウ
6月半ばの頃のハンゲショウ
つぼみ
花弁がないからだろう、雄蕊の約が雌蕊を包み、守っている。
雄蕊の約の花粉が、雌蕊の柱頭についている。
雄蕊の役目は終わった
ルリマルノミハムシが雄蕊を食べる。
白く変化したのは、葉の表だけ。
観 察 月 日 2011 7、2 晴 31℃
観 察 場 所 瀬谷区 瀬谷
雑節の半夏生の日だ。庭のハンゲショウを改めて見たら、
上部の緑の葉が美しく白く化粧をしていた。
“何故”白くなったのであろうか。その何故には二つの
事項が考えられる。
一つはメカニズムだろう。植物の色素に“白”は無いと
言はれる。それは、葉の緑色の色素“クロロフィルム”が
分解し消滅した事で、太陽光は細胞の隙間で乱反射し、私
達の目には白く見えるのだと言う。
他の一つは、その時期に花が咲く事である。ハンゲショ
ウは、花が咲いても目立たない。花には、虫の目?を引く
花弁も無ければ、色もない。そこで、上部の葉を白く変化
させ、昆虫に対するコマーシャルメッセージを発している
のである。
だが不思議な事に、ハンゲショウの花に昆虫は、殆どや
って来ない。
精々来るのは、ヒラタアブかハエの類である。花には蜜は
用意してない様で、花粉を目当ての昆虫なのである。それ
でも、ハンゲショウにとっては、送粉してくれる良いお客
さんなのだ。反面、蕾から花への経過を見ると、殆どを自
家受粉で種を継続している植物と思える。
花穂を見ていると、5㎜程のルリマルノミハムシが来て
いた。まだ開いていない雄蕊の約を次々と食べていた。
困り者だ。