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足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No. 1429 ~ 我が家のヤマアカガエル ~

2016年08月12日 | 野生動物

観 察 月 日   2016.8.11.晴 31℃

観 察 場 所   横浜市

 我が家の裏は北側で、隣の家との間が1m幅の土地が空けてある。

そこは、オオマツヨイグサが毎夕黄色の花を付け、ヤブラン、シラン、

ツワブキ、ドクダミ等が繁茂している。

 いくら裏でも、お隣の方に悪いと思い、草刈りを始めた。すると10

cm程の生き物が飛び出し、2段~4段飛びをして、草陰に隠れる。

何匹か現われた。それが、立派なヤマアカガエルだったのである。

 我が家の庭には、ヤマアカガエルが住み着いている。それは数年

前必要あって卵塊を飼育し幼いカエルになって庭に這い出し、それ

が成長して2年前から水鉢に産卵している。

 住宅地の狭い庭で、暮しているものとばかり考えていたら、狭い横

から、裏からと、カエルは生活範囲を広げていた事まで考えが及ん

でいなかった。

草刈りに追われる様に出て来たヤマアカは、体長は大きく(目測6~

7cm程)色つやも良く健康状態良好に感じた。草の中には、オンブ

バッタも繁殖しているので、餌にしているのだろう。

 環境豊かな里山から山地に掛けて棲息しているヤマアカガエルが、

住宅地の狭い庭での生き行く姿を見て、その順応性と、逞しさに心

を打たれた国民の祝日 山の日であった。

裏の空き地は 草原だ、 草刈りを始めると・・・・・・

草の中から 2段、3段・・・跳びに。 草の陰に隠れる。

ヤマアカガエルで体長も大きく、立派だ。

幼いオンブバッタが何匹も飛び出した。

こちらは 庭。 ここが活動の場所かと思っていたら、 敷地の中を跳ねまわって・・・

メダカのいる水鉢、ここが生まれ故郷。今日も見に来ていた。

「あつい夏の日は 水の中が一番!」 水鉢の中にも入っていた。

 


No.1422  ~ テンの 糞 ~ 

2016年07月19日 | 野生動物

観 察 月 日   2016.7.7 晴 18.8~25.5℃

観 察 場 所   山中湖村 石割山山麓

 民宿の奥さんに起こされ、赤富士を写す事が出来た。今日の日の出

は4時31分、4時40分の富士が一番赤く染まった様に思えた。

 朝食後、石割り山麓に向かう。登山道に入って間もなく、道の真ん中

に大の字を書いたテンの糞が、落ちていた。

 テンと言う動物は、目立ち屋なのか、自己主張が強いのか、登山道な

ら中心に、目立つ岩の上に、手摺があればその狭い上とか、目立つ所

をトイレに選ぶ。自分のテリトリーをコマーシャルするに一番効果的な

のだろう。

 今回の糞の色彩は濃紫色で、その中に食べた果実の種が入ってい

る。テンは気付いていないだろうが、私達にとっては、今この山のこの

付近には、どんな野の果実が旬なのか知る上での有効な情報源なの

である。

 濃紫色の果汁は、ヤマグワの色素で、種もヤマグワのもの、赤紫色

の粒は、まだ未熟なもので未消化だ。

 マクロレンズで見ると、赤い小さな働きアリが集まっている。糞の中に、

ヤマグワの甘い果汁がたっぷりと残っているからだろう。アリの中に極

端に、頭の大きい兵アリがいる。働きアリの2倍の大きさ3㎜程もある。

ヒメオオズアリだ。

 そう言えば、先程YさんとUさんがヤマグワの木から、熟果を選んで“

デザート代わり”に食べていたのを思い出した。

赤く染まった。50人程のアマチュワカメラまんが。

ホオジロが囀りで 迎えてくれた。

登山道の真ん中に!

テンの糞が 大の字を書いて!

ヤマグワの種子や未熟な実、柄も。

働きアリと頭の大きな兵アリが。

道沿いに ヤマグワの木があった。


  No. 1416 ~ 6月 宮が瀬の自然 ~

2016年06月30日 | 野生動物

観 察 月 日   2016.6.15.曇小雨 19℃

観 察 場 所   清川村 宮が瀬

 林道のゲートを潜ると、すぐ頭の上で「ぎゃー」とニホンザルの鳴き声

がした。しばらくその姿を探したが、やがて遠ざかって行った。

 今年の冬には野鳥を写しに何度か来たものの、その後はご無沙汰で、

いつの間にかマタタビの葉が白く染まる季節となっていた。花が咲いて

いると必ず花を覗く事にしているが、ここのは両性花で、黄色い葯の束

の中心に、雌蕊の花柱が線状に、放射状に開出していて美しい。霧雨

の中を行くと、至近の木にサンコウチョウが飛来し、鳴き始めたが、辺り

が暗くて写真に為らなかった。

 道端にはアズマヤマアザミが成育している。葉上にはザトウムシが多く

見られ、雨を避け葉の裏にいるもの、濡れてもいいと葉の表で足を立て

ているもの等それぞれだ。葉上にはバッタの幼生も見られるが、それを

捕食しているザトウムシがいた。細くて長く弱々しい肢、小さな体、毒性は

持っていない様だがクモ同様肉食、昆虫等を捕獲するが不思議だ。今ま

でに、小蛾やヒラタアブをロボットアームの様な細い長い肢で支えながら

素早く歩行しているのを観察した事はあるが、硬いキチン質を持ち、強力

なバネと刺を持つバッタを、捕獲するのはどの様にするのか見たいものだ。

 今日は霧雨の悪天候の為か、鳥の鳴き声も少なく林道のゲートまで戻る

と、再びニホンザルの鳴き声がした。蕾を一杯に付けたクマノミズキに登っ

ている。枝に手を伸ばしているので、蕾が目当てかと思ったら、口に加えて

いるのは、クズの若い茎であった。ニホンザルの群れは、食事をしながら戻

って来たようだ。

小雨降る 小中沢林道。

いつの間にか マタタビは白の季節に。

花が咲いていた。 両性花だ。

バッタの幼生が多い。

雨を避けてか ザトウムシ。

雨にも負けず。

バッタを捕食する ザトウムシ。

再び ニホンザルの鳴き声、クズの蔓を食べて。

群れは 戻ってきたようだ。


No. 1390 ~ 続 今年のヤマアカガエル ~

2016年04月04日 | 野生動物

観 察 月 日   2016.4.4 雨後曇 19℃

観 察 場 所   横浜市

 今年のヤマアカガエルはこれで終わりだろうと、空の水連鉢に

入っていたヤマアカガエルの♂7匹、♀1匹を、庭の片隅の草む

らの中へ放した。

 そして、鉢に水を張り、アサザを植えた鉢を沈め、メダカを放し

た。「これで、カエルの鳴き声はしないだろう」と、気持ちが軽くな

った。

 それから幾日か経った4月2日の夜半、夢の中に“キャララッ、

キャララツ、クッ、クッ、”の鳴き声が聞こえ、目が覚めるとそれは

夢ではなく、雨戸越しに聞こえる現実であった。翌朝急いで庭に

出て見ると、アサザの株に2卵塊が産み付けられていた。

 そう言えば、ここのところ庭の植物の移植をしていると、ジュウ

モンジシダの中から腹部の膨れたヤマアカガエルの♀が逃げ出

したり、剪定した枝を積んだ下から“キャラッ、キャラッ”とカエル

の鳴き声がした。

 4月3日は夜半より降雨、夜中には再びヤマアカガエルの鳴き

声がして目を覚まし、翌朝4日まさか卵塊は無いだろうと、水連

鉢を覗いて見たら、再び卵塊が産み付けられ、何匹かのカエル

が水面に頭を出していた。

 山麓の水辺では、2月初旬にはヤマアカガエルの産卵が、3月

中下旬にはアズマヒキガエルの産卵が終わっている。と言うのに、

庭のヤマアカガエルの産卵はいつまで続くのだろうか。

4月に入って、庭の植物の移植をしていると、雄のヤマアカガエルが。

こちらは、お腹の膨れた雌のヤマアカガエル。

4月1日~2日ヤマアカガエルが鳴く。

4月2日アサザの株に産みつけられていた。

今朝 4月4日再び卵塊が。

★ 産卵はいつまで続くのだろうか?


No.1388  ~ プラタナスでカニムシを ~

2016年03月24日 | 野生動物

観 察 月 日   2016.3.20 曇 13℃

観 察 場 所   厚木市 七沢 (県 自然環境保全センター)

 センターにある1本のプラタナスの木は、不思議な木だ。不思議

と言うよりは不思議を誘う木だ。

 1月にはいつも参加しているWさんが、プラタナスグンバイハム

シが、樹皮の間にいるのを見付けた。

 3月の今日、グンバイハムシを見ていた小学3年生のA君が、カ

ニムシのいるのを見付け、大騒ぎになった。なにしろ、大きな2本

の鋏を持ち、しっぽこそないが、サソリそのものだ。と言っても、体

長3㎜でルーペの世界、子供の目の鋭さに感心するばかりだ。

 カニムシと言えば、普通の知識では土壌にすむ生き物で、極小さ

く“土壌動物を採集する装置”を使わなければ、見る事は難しいと

思われるが、プラタナスの樹皮とは、意外であった。

 カニムシとは総称で色々種類はあるが、体形は頭胸部と腹部か

ら出来ているが、そのくびれは無い。クモに近い種類なのだろう。

頭胸部の背面は硬く、腹面には4対の足と、1対の鋏の形をした触

肢がある。これでトビムシなど小型の虫を捕える、食肉者なのである。

 マクロレンズにストロボで撮影しようとカメラを近づけると、意外に

も歩く速度が速く、カメラの視野から離れると、小さい故に見失って

しまう。

 歩行時には、鋏角を前に伸ばし、鋏にある感覚毛で辺りを確かめ、

異常があれば後すざりをして方向を変える様は、ロボット掃除機の

動きに似て、つい、笑みがこぼれてしまった。

不思議を誘う 不思議なプラタナス。

1月は プラタナスグンバイムシを発見。

3月は 小学3年生のA君が”カニムシ”を発見。

歩くときは 鋏を前にのばして。

正面から見ると。

鋏には 長い感覚毛が。

危険があれば 後すザり。方向を変え 自由自在に動く。

★ 自然が組み立てた 精密機械だ!