2007年8月のブログ記事一覧(2ページ目)-ミューズの日記
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今日は『この曲、もっと知りたいな?!』シリーズの第2回目が高岡誠さんにより実施されました。今回取り上げられた曲は「アルハンブラの思い出」。第1回目は「禁じられた遊び」でしたから、これでギターの名曲中の名曲2曲が紹介されたことになります。

暑い中、またお盆休みの頭であるにも拘わらず、高岡先生の人気もあり、またアルハンブラの思い出の魅力も手伝ってか、大勢の方に参加頂きました。

第1部は解説編として、イスラム風の曲の演奏からスタート。そしてイスラム教徒によるスペイン統治、キリスト教徒による国土回復(レコンキスタ)のお話。またウードによるイスラム音楽の音源を聴き、タレガ作曲のムーア人の踊りの生演奏。映像でアルハンブラ宮殿を紹介、中庭で噴水から常に流れる水の音までテープで紹介して、タレガはトレモロでこの水の流れる音を表現したかったと解説。このお話でアルハンブラ宮殿とその曲の背景への理解が随分と深まりました。
その後タレガについても少し紹介があり、アルハンブラの思い出のソロ演奏で第1部を終了。

第2部は実技・演奏編として、サグレラス編のギター・デュオによるアルハンブラの演奏を佐々木響士朗さんの賛助出演でスタート。意外とこの二重奏は演奏されませんが、トレモロの二重奏もなかなかいいもんです。そして練習するに当たって、作品のイメージ、トレモロ奏法の練習方法、セゴビア、イエペス、ローデス、安倍保夫の聴き比べなどを紹介。阿部保夫さんのアルハンブラが結構美しかったです。
その他、タレガの珍しい作品として「国民的主題による変奏曲」「2つのギターの為のマズルカ」「2つのギターの為のワルツ」を演奏して、最後にギター・トリオによる「アルハンブラの思い出」/佐野正隆編を林田さんの参加を得て披露して幕を閉じました。この三重奏はマンドリン奏法でのトレモロを使うため、pamiのトレモロが出来なくても楽しめます。なかなか美しいですよ。

大変好評なので今後もこのシリーズを続けられればと思いますが、「この曲を取り上げて欲しい」と皆さんからのリクエストをお待ちしています。

また、最後にお知らせですが、明日8/13(月)~8/17(金)までお盆休みを頂きますのでご了承下さい。私もお墓参りや普段やり残している事をこの休みにさせていただきます。皆さんも良いお休みを!

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和声学あれこれ(15)最終回
転調 その6 半音階的転調(IV型)とその他V型

 今迄転調の方法を何種類か示して来ましたが、まだまだ色々な手法があります。
これら全てを説明できる程勉強もしておりませんし、さらに煩雑になり基本的な説
明という主旨から外れますので、詳しく述べるのは差し控えます。データだけ載せ
ておきますので興味のある方は専門書で研究される事をお勧めします。

さて、転調には大きく分けて三種類に分類されます。(1)に先行調・後続調に共通な
和音を利用した方法で、その共通和音は両調の変化音を含まない固有和音で構成さ
れていますので全音階的転調といいます。II型参照。

(2)に転出和音の1音または2音に♯や♭を付けて変化(変質)させ、転入和音と
する手法があります。これを半音階的転調といいます。IV型→図1
これもロマン派以降良く使われています。ギター界で云えばコスト・メルツあたり
です。遠隔調にもスムーズに転調でき、意外性や急激な・心理的な色彩感を演出し
ます。この半音階的な手法に似た方法に準固有和音(モル諸和音—長調における同
主短調からのIVやIIの借用和音)を使った方法もあります。

さらに(3)エンハーモニック(異名同音)転調があります。ヴィラ・ロボスなどの
現代作曲家に多く見受けられます。一番よく使われているのは減七の和音で、運指
から見ても、また減七の性格上使い易い為かよく使われます。一種類の減七が十種
類の調の減七と全く同じ響きですので、→図2

これを利用して転調するわけです。
この三種類以外にもその他のV型としてナポリの和音を使った転調や反復進行(図
3)を使った手法もあります。

以上で転調についての簡単な説明を終わります。実際の例をギター曲から示すとい
いのですが結構な紙面を使ってしまいますので省略します。昔発刊された小舟幸次
郎先生の和声学の本には沢山の事例が出ていますので、持っている方は参考にされ
るといいでしょう。もっと詳しく調べたい方は専門書にあたってください。その時
必ずギターで音を出して確認したり、例を他の調に書き換えてみるのが覚える一番
の近道です。

以上、今回でこの「和声学あれこれ」の投稿を終わります。十五回にわたり和声学
についてのおおまかな解説をしてきました。(和声外音については未解説ですが)
和声学を学ぶ事は編曲や作曲をめざす方は必ず通らなくてはならない道ですが、ギ
ターの演奏をめざす方には絶対的に必要な知識ではないかも知れません。たとえて
云えば車の運転技術を習得して快適なドライブを楽しむのを目的とするなら車のエ
ンジンや構造・諸元や車種についての知識は知らなくてもいいかも知れません。(私もほとんど知りません)せいぜい交通規則ぐらい知っておけばいいのでしょうが、F1のレーサーになろうとするなら、それらは必須となるように、もし将来プロの演奏家をめざすなら和声学・対位法・楽典・音楽史・形式・音響学・ジャンル別の音楽や他楽器の事やその他諸々の知識は欠かせませんし、また、書く(作曲・編曲)・弾く(演奏)・聴く(観賞・批評)の三つの音楽のあり方を楽しむなら常にたゆまぬ知識の習得努力が必要です。
演奏行為は文化系で、このような理論・学問は理数系かも知れません。貴方は偏っ
ていませんか?まあ、バランスよく習得すればいいのでしょう。その為の入門編と
しての解説のつもりでした。これがきっかけで和声学に興味もっていただければ嬉
しいかぎりです。

今までに掲載した日を列記します。さかのぼって参考にしたい方はご利用下さい。
第1回1/19 2回1/24 3回2/1 4回2/6 5回2/20 6回3/3 7回3/29 8回4/6
9回5/10 10回6/21 11回6/27 12回7/5 13回7/11 14回8/1
           
最後にこれから和声学の習得をめざす方の為の文献を一部紹介いたします。

1. インターネットで・・・フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」を検索   
・・楽典入門・http://www.yamaha.co.jp/edu/play/gakufu/1st/index.html   
・・「創作田園地帯」・http://www.denen.org/wasei/contents.xhtml    
・ ・「伝統和声」・http://www5d.biglobe.ne.jp/~sak/dentou/
・ ・音楽用語辞典・http://www.jeugia.co.jp/~aanmusic/dic/
等々。これらは真摯なHPで信頼おけます。他に和声用語で検索すればいろいろ
出ます。ポピュラー系の理論が多いのが羨ましいですね。

2. 本なら:和声 理論と実習 I 〜III 音楽之友社 
    演奏者のためのギター和声学 小舟幸次郎著 全音楽譜出版社(昭和41年第3版で絶版?入手は難しいかな。)
その他 多数あります。いきなり本格的な教科書で勉強するのは難しくて疲れ果て
長続きしないかもしれませんので、まずはインターネットで音楽用語を検索して
覚えるか(これ結構無料で楽しめて役にたちます)、または簡単で全般が見渡せる
本から始めるのが長続きするコツです。
                       
                             服部修司



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こんにちは、渡辺なつ実です。

毎日暑いですねぇ。

なんだかここ数年は、夏に蝉の鳴き声がずっとしているような気がします。
特に街路樹の並んだ住宅街だと、帰り道にワシャワシャ、そして夜中に窓を開けてもワシャワシャ、余計に暑く感じてしまいますね。

それはさておき、皆さんは自分の気分によってその時聴く曲を変える事があると思いますが、どんな時にどんな曲を聴かれるのでしょうか?

例えば楽しいときはテンポの速いうきうきした曲、悲しいときにはしっとりした曲、または逆に元気が出るような明るい曲を聴く、とかあると思います。
私もそんな風に気分によって聴く曲が変わったりしますが。

最近は、疲れたときや元気のないときに聴いているのは、なんと!郡上踊りの唄を収録したCDです。
太鼓や笛、三味線などと、延々と続く唄が収録されているのですが、あれを聴いていると不思議と元気が沸いてくるのです。
なんででしょう、太鼓のお腹に響くような音に気分が奮い立たせられるのと同時に、唄の内容をよく聴いていると、その当時の人々の生活がいかに大変だったかというのがストレートに伝わってくるからでしょうか?しかも大変な日々の中で年に一度お祭りをして気分転換をしていたんだなー、と思えるのです。

昔の人も大変だったんだなー、と思うと自分も頑張ろうと思えるのです。
皆さんもご自分の出身地のお祭りの録音CDなどがあったら一度お試し下さい。

それではさようなら。








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皆さんお久しぶりです、和泉です
しばらく登場しないうちにすっかり夏になりましたね~!
熱中症などにはくれぐれもご注意を

さて日々ミューズ音楽館の外から見えないカウンター内(笑)で
パソコンかちかちやっている私ですが、
実は私にはもう一つの顔があるのデス
なぁんて言うと大げさですが、
私は「ミューズクリエート」のお仕事もしています

ミューズクリエートは演奏会のマネジメントをしている部門で
HPにもマネジメントをしているコンサート情報が載っているので
一度見てみてくださいね

クリエートの仕事の中に「プレイガイド回り」というのがあるんですけど、
これはチラシやチケットを持って「コレ置いてくださ~い」と市内プレイガイドを
回ることです

この時の格好というか見た目がですね、
私にはどうしてもイベント帰りの「オタク」に思えるんですよっ(笑)
小さい旅行カバンをガラガラひいて肩には何本もポスターが覗いている
トートバッグをかけているわけです。
そのカバンの中身はコスプレ衣装か

ね?見えないこともないでしょう?
でそういう時に限って卒業以来会ってない同級生に会ったりして
(あっオタクを否定している訳でも嫌がっている訳でもありませんからね)
私はオタクではないと、そういうことです。

なんだか話がずれてしまいましたが、
こんな感じで楽しくミューズクリエートのお仕事もしています。
秋は演奏会ラッシュなので今からチラシを置いて回っている訳ですね。
ピアノ、フルート、声楽・・・ etc
たくさんの演奏会が予定されていますので、
HPをチェックして気になる演奏会があったら是非足をお運びください

それでは、また



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昨日の8/5(日)に中部日本ギター協会主催の標記コンサートがあり、主催者側の一員として朝から行って来ました。
アマチュアコンサートと言うタイトルではあるものの、学生部門と一般部門に分かれて審査が行われ、優秀賞、奨励賞、敢闘賞が送られるというコンクール的要素を兼ね備えたコンサートなんです。私も副会長と言う事で審査に加わりました。

今年で23回目となる訳ですから大したものです。今年は学生部門10名、一般部門12名の計22名が参加されて、緊張しながらも一生懸命な演奏が繰り広げられました。この一生懸命と言うのがいいですね。今年は小学4年生から60歳代のシニアまでが参加されましたが、その情熱と真剣さに感動を覚えます。「あぁ、この人にも敢闘賞をあげたいな」と思う人が何人もいました。
ただもう少し参加が増えるともっと盛り上がるんですけどね。でも今年も大阪から参加された女性が奨励賞を獲得されました。遠方から参加していただけるのは嬉しいものです。地元の愛好者ももっともっと参加して下さい。

さて、その審査結果は次の通りでした。
<学生部門>
優秀賞 鈴木元康(大2)練習曲第2番(ヴィラ=ロボス)
            スペインセレナーデ(マラツ)
奨励賞 谷田部壮人(中1)エチュードop35-13(ソル)
             エチュードop31-20(ソル)
             11月のある日(ブローウェル)
敢闘賞 西尾太希(中1) スペイン風セレナーデ(フェレール)
            エチュードop31-3(ソル)
<一般部門>
優秀賞 鷲見雄司  さくらの主題と変奏(横尾幸弘)
奨励賞 藤田貴代  南のソナチネ 第2・第3楽章(ポンセ)
敢闘賞 山岡雄介  アラビア風奇想曲(タレガ)
            マリア(タレガ)

また、このアマチュアギターコンサートは中部日本ギター協会のグレード認定試験も兼ねていますので、参加者の内5名が6級、5級、4級、1級を受験されました。1級を受けた方は昨年も受験されましたが、今年も残念ながら合格には至りませんでした。やはり1級は難しいですね。

全体の印象はきちっと弾く事に気を捕われ過ぎて音楽になっていない人、その逆に自由に歌おうとして音楽が崩れてしまう人が多いですね。音楽にはその曲のテンポ感と歌わせ方がありますから、大事にしたいですね。
一般の部で優秀賞を獲得した鷲見さんの演奏に対して、酒井会長は「技術的に無理の無い曲で完成度の高い演奏をされたのが評価されました。」とコメント。この点も大事な点ですね。来年はもっと多くの方が、より完成度の高い演奏をしていただくことを祈っています。






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