2007年5月のブログ記事一覧(2ページ目)-ミューズの日記
ミューズ音楽館からの発信情報  ミューズのHP  http://www.muse-ongakukan.com/

 



今日ケネス・ヒルのトーレスモデル630mmが入荷しました。

これがまたとってもいいんです。音を出してみて驚くほどの鳴りと弾き易さなんです。今までに彼のトーレスモデルは全て650mmか640mmだったんですが、今回はヒルさんが632mmで作ったんですね。何故632mmなの?と不思議ですよね。皆に訊かれたようで、彼もラベルには630mmと記しましたね。2mm位はいいだろうってなもんでしょう。私は今までもこのトーレスモデルは全て640mmが好きで650mmは仕入れなかったんですが、この初めての630mmはまた格別素晴らしいんです。ボディーも小さく、見た目にもとても可愛いギターなんですが、その音は標準サイズの650mmと何の遜色もなく、低音も豊かに艶っぽく朗々と鳴ってくれるんです。兎に角一度触ってみてください。

ケネス・ヒルはアメリカの製作家で元々はギタリストなんですが、先日紹介したアブリューさんの様にギター製作に興味があったようで、70年代に演奏活動の傍ら数本はギターを作っていたらしいですね。しかし、80年代に演奏活動の他にも、カルフォルニア大学サンタクルーズ校にて教鞭もとるようになると忙しくなり暫くは製作活動を中止したそうです。しかし、90年代からまた作り始め、瞬く間に製作家として脚光を浴びるようになり、96年に製作工房を立ち上げて今では多くの演奏家に使われるようになったと言う訳です。

今回のショートスケールフェアで毎日630mm,640mmに触っているとその弾き易さの虜になってしまいました。皆さんにも是非それを体験してもらいたいですね。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




こんにちは。土曜日ギターコース担当の佐々木響士朗です。

今日のブログ枠を頂きましたので、今月13日ミューズサロン、20日浜松「夢・汎ホール」チェロ&ギターデュオコンサートへご来場頂いたお客さまへのお礼(深々)を兼ねてのミニ報告です。(・・というのも、13日の当日、ミューズでは「ショートスケールフェアー 」が大好評で、たくさんのお客さんをさばいていた店長さんが、コンサートの様子を覗く時間がまったくなかったらしく、ブログでの報告ができない状態でしたので(^◇^;)、、)

今回企画したコンサートは、浜松のチェリスト藤田裕美さんとクラシックギターの共演。
すべてギター伴奏によるプログラムでした。
プログラム
・チェロソナタ5番全楽章     (ビバルディ)
・アンダンテ・カンタービレ   (チャイコフスキー)
・ブラジル風バッハ5番よりアリア(ヴィラ・ロボス)
・リベルタンゴ         (ピアソラ)
・アメリア姫の遺言/鳥の歌/哀歌
 聖母の御子/盗賊の歌/商人の娘
                (カタロニア民謡)
・コルドバ / グラナダ     (アルベニス)
・チャールダーシュ       (モンティ)
アンコール アルハンブラの想い出 /愛の夢

藤田さんのチェロと組ませてもらうは、去年の「にほんのうたコンサート」を含めて今回で3回目だったと思います。
藤田さんのコメント「ギターとチェロは楽器の違いから、音量にかなり気を使いますが、ギターの音が大好きな私は、ギターとのアンサンブルができてとても楽しかったです。特にアンコールでアルハンブラの想い出を弾きたいと言い出したのは私の方で、小さい頃、荘村清志さんのギターでこの曲を初めて聴いて以来、私の好きな曲の一つになっています。いつか私も演奏してみたいと思っていたのですが、今回、ギターと一緒に演奏できたことは、本当に嬉しかったです。最後に、コンサートに足を運んでくださいました皆様、本当にありがとうございました。}とあるように、彼女はギター弾きにとって有り難い貴重な存在です(^◇^;) その美貌もさることながら、あのチャールダーシュの速弾きをチェロでやってのける超絶技巧の持ち主でもあります。この曲の演奏後、両会場とも客席から歓声が上がってました。隣で伴奏してた私も凄いなぁと感心しながら聴いていました(;^_^A コンサート後、お客さんからは、チェロとギターの組み合わせって結構合うんですねーとの嬉しい感想をいくつか頂きました。そうなんです。わたし自身はまだまだ経験が浅いのですが、ギターって色んな楽器と合わせられる素晴らしい楽器なんですよね。チェロとは相性が良い組み合わせだと思います。って、文章がだいぶ長くなってしまったので、こ辺でm(_ _)m 最後に、ご来場頂いたみなさま、本当に本当にありがとうございました。

藤田さんのプロフィール「東京音楽大学音楽学部器楽科チェロ専攻卒業後、2000年9月より、ハンガリー政府給費奨学生としてハンガリー国立リスト音楽院に留学し、2003年9月まで研鑽を積み帰国。現在、浜松を拠点に、ソロやオーケストラの演奏活動の他、後進の指導を行っている。」

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )




こんにちは、渡辺なつ実です。

お久しぶりです。今日は暑いですねー。
寒いほうが好きな私にとってはちょっとつらいです。でもこれからもっと暑くなるのだからがまんがまん。

さて、CMや映画で流れている音楽を聴くときにつくづく思うことは、これらの音楽は聴衆への定着度がすごく高いなあということ。CMや映画で使われた曲は、その後の人気度も高いですね。
人間の脳は、何度も繰り返し聴くと、よりその曲が好きになるそうです。
また、他の事象(この場合は映像などの視覚的要素)と併せて入ってくる情報というのも、脳に定着しやすいと思います。

当たり前のことですが、CMのように30秒とか短い時間の音を繰り返し聴いたり、映画のように映像と併せて音楽が耳に入るというのは、ある一定の規則を持った音の情報(音楽)がより脳に刷り込まれやすいですよね。

後にCMや映画で流れていた音楽を聴く機会があると、必然的にその場面が浮かび上がってきたりと、聴覚と視覚の2つの要素が結びついています。
また、昔何度も聴いていた音楽を聴くと、その頃の思い出が甦ってくることもありますね。あの頃は楽しかったなぁと回想したり、逆にあまり思い出したくないことが甦ってきたり。音楽は記憶を呼び覚ます効果もありますよね。

それとは少し違いますが、映画の中でも、あるシーン(例えば何者かが襲ってくある前の不安なシーン)の中で、ヴァイオリンの音で不協和音が鳴っているとしたら・・・。映像や内容とマッチしていれば、私たちはすんなりと聴いているかも知れません。もし仮にこれがコンサートで単独で奏でられたとしたら、映画の中で流れているのを聴くのとは大分違うのではないでしょうか。映画のときと違って音という事象だけに神経が集中するわけなので。

それを考えるとCM音楽、映画音楽のように音楽を映像など他の事象と結びつけるのってその曲自体を聴衆に認知してもらうには一番確実かもしれませんね。

それでは今日はこの辺で・・・。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )




今日5月22日はミューズ音楽館の誕生日にあたります。オープンしたのが2年前の2005年5月22日(日)なので2周年のオープン記念日になります。がむしゃらにやって来たせいか、実感としては「まだ2年なんだ!」と実際の年数よりもっと長く年数が経っている様な気がしています。
今日を迎えられたのも皆さんのご支援のお陰と感謝申し上げます。地元の皆さん、業界の皆さん、そして一流のギタリストの皆さんにまで、本当にいろんな人に支えられてきました。お陰様でギター業界ではミューズ音楽館が認知されて来ており嬉しく思っています。

しかし、まだ満2歳の赤ちゃんですね。まだまだ基礎が出来ていない、足腰の固まっていない年齢です。誕生してから今までの2年間も大事な時期でしたが、これからの3年目から5年目に掛けてが本当に重要な時期だろうと思っています。初心を忘れず、軸足をぶらすことなく成長をして行きたいと思います。大袈裟な表現をすれば企業理念を貫く事です。人間ですから目が曇る事もあるでしょうし、行き先を見失う場合もあるでしょうが、常に軸をしっかり持ち続けて行きたいと思っています。

ミューズを立ち上げる時に次の様な企業理念を自分なりに作りました。
『私達は音楽する喜びを一人でも多くの人に体験してもらい、心豊かに、人生に潤いと感動を得られることを願って活動します。』
これはHPの会社情報に謳っていますが、この言葉は私なりにはギターを中心に据えながらも広く音楽する喜びと感動を多くの人に知ってもらう事を事業活動の軸に置きたいと言う気持ちで作りました。
そして次の3点も付け加えています。
1. お客さまに心から満足いただける商品とサービスを提供いたします。
2. 地域社会の音楽文化発展に貢献します。
3. お客様や一緒に働く人々と信頼関係と友情を築き、互いの向上と自己実現を目指します。

少々大袈裟だなと思われるかも知れませんが、この理念が私の道しるべと言えます。

いつもお客様にもお話している事ですが、既にギターをやっている皆さんにはより多くの刺激を受けていただき、楽しみながら上達して頂きたい、その為にいろんなコンサートや公開レッスンや講座を行っています。楽器も私自身がこれならばと思える良いギターを提供してお客様に心から喜んでいただきたい。また、まだギターを知らない人達にはギターや音楽する楽しさを知っていただきたい。その為にもっと普及活動も行いたい。音楽教室もその一環ですし、小中学校にスクールコンサートを提供していきたい。やりたい事は一杯あります。

しかし、現実にはまだまだそれらを全てこなせる体力、実力がありません。それらを一つ一つ実現していくには、それなりに成長しなければ、力をつけなければなりません。ただし、その成長過程で軸がぶれたり、行き先を見失ってはいけないと自分を戒めています。その理念に外れない商売を展開したい。
しかし、その活動を続けていくためには企業として成り立つ基礎をしっかり作らなければなりません。利益も出し、その利益を普及活動に再投資できる好循環を生み出さないといけません。倒産したらお仕舞いですからね。
その意味でもこの3年目から5年目の3年間がとっても大事な時期だと思っている次第です。是非皆さんのご支援をよろしくお願い致します。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




<あれも聴きたい、これも聴きたい> アンヘル・ロメロがやってきた その5

 大成功のうちに終了した大阪国際フェスティバルの後、一日おいて東京オペラシティにて、今度はアンヘル・ロメロと村治佳織さんお二人だけのコンサートが開かれました。ここも1600人収容の大ホール。お二人とも大阪同様「MSデジタルPAシステム」を使用。結果的には大成功のうちに終了しましたが、それでもこちらとしては随分ひやひやのし通し。お二人のうしろにセットしたスピーカーに対し、お二人の音質や音量、1st.と2nd.それにスピーカーとマイクが向き合うことによるハウリングのことを充分考慮してマイクをセットしたつもりなのに、アンヘルからは「何故佳織とオレとマイクの向きが違うんだ」とか言われるし、楽屋のモニターで見ていたら、ソロ演奏の時にマイクのあることを忘れて自分の椅子を動かしてしまうし。(無意識に舞台中央へ寄ってしまったようでしたが、見ているこちらとしては心臓が止まるかと思うくらいドキッとしました)いろいろ問題の多いアンヘルでしたが、その演奏は充分に個性的で素晴しいものでした。とくにお得意のアルベニスのアストゥーリアスはものすごい迫力。若い頃のレコードを上回る名演だったんじゃないでしょうか。

しかも今回は上の写真にあるように、アンヘルさんの6歳になるとっても可愛い女の子(ベラちゃんといいます)が奥様に手を引かれて楽屋の中をあっちへこっちへ。まるで乾電池で動いているお人形さんのような愛らしさを周囲に振りまいておりました。私も挨拶をしましたが、じっとこちらの目を見つめてくれるので、なんだかちょっとドキドキしてしまいます。そしてとってもちっちゃい手で控えめに握手もしてくれました。(手が小さいので、握手といっても私の人差し指と中指をそっと握るだけなんだけど、それがまたとっても可愛くて可愛くて)「おいくつですか?」って訊いたら奥様が「6つになります」と言われたので、「とってもお若く見えますね」と言ってあげると、ちょっとはにかんだような笑顔を見せてくれて、こちらとしてはもうロメロメロ。この写真を撮るときも、カメラを向けるとちいさいながらもちゃんとカメラの方を見て笑顔をつくってくれて、こんなにいい表情の写真が撮れました。皆さんに見せてあげられなくて残念ですが、このベラちゃんが佳織さんにとってもなついていて、楽屋では佳織さんがずっとだっこをしていたんですよ。しかもベラちゃんは佳織さんの首に手をまわしてべったりと寄りかかり。なんとも微笑ましい光景でしたね。

この日はジュリアーニの協奏的変奏曲OP.130は指が疲れて弾けないと、アンヘルさんからプログラム変更の申し出があり、いきなりヴィヴァルディのリュート協奏曲ニ長調に変更。佳織さんはほとんど初見で低音部譜表を読むことになったようです。佳織さんのソロは「魔笛の主題による変奏曲」1曲だけでしたが、いつもながらの落ち着いた表現で、しかも充分に古典の雰囲気と彼女の冴え渡るテクニックを披露する名技性を発揮した演奏で、もうすでに大家の風格すら伺わせました。デュオでは前半のD.スカルラッティのソナタと後半でのグラナドスのスペイン舞曲No,1から6までが圧巻。アンヘル・ロメロの1stギターの歌いまわしにも酔わされましたが.自在に歌う(ある意味自分勝手に歌う)アンヘルの演奏を、横にいて充分な余裕をもって支える村治佳織さんの方に大いに頼もしさを感じさせられたコンサートでもありました。そして割れるような拍手に包まれて今回のデュオコンサートは無事終了しましたが、私は大勢の関係者の方々の中でも、最もお二人に近い場所でご一緒させていただけたことに心から感謝しました。なんだか「私がこんなところに居てほんとに良かったんだろうか」という気がいたしました。コンサートが終わってからの食事会にもお招きいただき、深夜まで楽しいひと時を過ごさせていただきましたが、それも終わり、最後のお別れの時、ベラちゃんが乗った車の中から手を伸ばしてそっと握手をしてくれました。(おわり)
内生蔵 幹(うちうぞう みき)


コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )



« 前ページ 次ページ »