名古屋若手ギタリストの競演

昨日（21日）ミューズサロンにて『名古屋若手ギタリストの競演』と題して5人の演奏者によるコンサートが行われました。前の晩から心配していた雪にも見舞われず、大勢の人達にお出でいただきました。前日までは予約があまり多くなく心配していましたが、当日になって予約もバタバタと入り、尚且つ予約なしでなんと12名もの方々がお出でくださいました。何とかお座りいただけたのでホッと一安心しましたが、出来るだけ予約をいただけるとありがたいですね。主催者側としては折角来て頂いたのに座れなかったり、入場出来ないなんて事になると大変申し訳なく、心配しちゃうんですよ。ホント。

さて、このコンサートはタイトルこそ『名古屋若手ギタリストの競演』となっていますが、岐阜在住で中堅ギタリストとして活躍している加藤丈晴さんの呼びかけに応じて4人の若手（彼らが本当の若手です）が集まったコンサートなんです。ミューズサロンでは第一線で活躍しているいろんなプロのギタリストに出演していただいていますが、やはり若手、新進ギタリストにもどしどし出ていただき、彼らの成長に繋がればと願っている次第です。従ってこの様なコンサートを定期的に実施していきたいと思っています。その第一弾として加藤丈晴さんに仕掛け人になっていただいたと言う訳です。

私も彼らがどんな演奏をしてくれるのか大変楽しみにしていましたが、大入り満員の中、5人とも熱演を繰り広げてくれました。一人ひとりの個性が大変よく出ていましたね。
因みに演奏順とプログラムは次の通りです。
１．北川　達郎
　　序奏とロンド　　　　　　　　　　　　　　　Ｄ・アグアド
　　あるタンゴ弾きへの哀歌　　　　　　　　　　Ｍ・Ｄ・プホール
２．慶野　崇章
　　エチュードＮｏ．８　　　　　　　　　　　　 H.ヴィラ=ロボス　
エチュードＯｐ．２９－５ Ｆ・ソル
ＢＷＶ９９５よりガヴォットⅠ．Ⅱ Ｊ・Ｓ・バッハ
３．山田　陽介
　　祈りと踊り　　　　　　　　　　　　　　　　J. ロドリーゴ
　　無伴奏バイオリンソナタ第2番より　
　　　　　　　　　アレグロ　　　　　　　　　　Ｊ.Ｓ.バッハ
４．伊藤　兼治
　　セリエ・アメリカーナ　　　　　　　　　　　Ｅ・アヤラ
　　主題と変奏と終曲　　　　　　　　　　　 　　Ｍ・ポンセ
５．加藤　丈晴
　　コンポステラ組曲　　　　　　　　　　　　　Ｆ・モンポウ

皆さんがとても丁寧で且つ感情表現豊かな、でも若々しい演奏で、これからの成長に大きな期待を感じさせる演奏をしてくれました。特に印象に残ったのが山田さんの演奏でしたね。非常にダイナミックレンジの広い、スケール感の大きな演奏でした。そして加藤さんは右薬指の不調にも拘わらず、貫禄の演奏を披露してくれました。

演奏後にはいつもの打上げをサロンで行いましたが、後半には伊藤さんの銘器ヘスス・ベルサール・ガルシアを見せてもらい、また店からはホセ・ラミレス・センテナリオを持ってきて全員がその楽器の素晴らしさを絶賛しながら各人が演奏すると言うミューズならではの打上げで盛り上がりました。

そして最後に加藤さんから『また5月やろう!』と言う一言で、5月13日（土）に第2回を実施する事が決定しました。次回はメンバーが少し代わるかも知れませんが、今回出なかった若手にも出演してもらえればと思っています。是非ご期待ください！　　　　　　　　　　　山下　高博