2008年2月26日のブログ記事一覧-ミューズの日記
ミューズ音楽館からの発信情報  ミューズのHP  http://www.muse-ongakukan.com/

 



先日の土曜日(2/23)は浜松ギター鑑賞友の会の第33回鑑賞会でジャズギターの渡辺香津美さんにソロコンサートをやって頂きました。この友の会は平成12年5月に発足して平均4回/年のペースでプロギタリストのコンサートをやって頂いていますが、ジャズギタリストの登場は初めてです。しかもクラシックギターやフラメンコギターなどナイロン弦のギターを中心としてやっていますので今回のように多くのプログラムをスチール弦でやって頂いたのは初めての事です。

渡辺香津美さんもソロコンサートは珍しいのですが、4本のギターを持参されて、持ち替えながらの素晴らしい香津美ワールドを楽しませて頂きました。
因みに4本のギターを紹介しますと、
1.川田一高のエレアコ(四国、ナイロン弦)
 (当然特注品でピックアップシステムはテディーズギターのT.F.セットアップシステム)
2.長島かおるのエレアコ(熊本、スチール弦)
3.ジャズギター(Dave Rivera、USA、アーチド・トップ)
4.Ovationの12弦ギター(USA、スチール弦)

プログラムは下記の通り()内の番号は使用ギターの番号。
・エリナ・リグビー/ジョン・レノン/ポール・マッカートニー(1)
・ニュアージュ~マイナー・スウィング/ジャンゴ・ラインハルト(1)
・サンバ・デ。アストロノウウツ/バーデン・パウエル(1)
・スリービュー・オブ・ア・シークレット/ジャコ・パストリアス(2)
・天国の階段/ジミー・ヘンドリックス/ロバート・プラント(2)
・マイルストーンズ/マイルス・デイビス(2)
・ステラ・バイ・スターライト/ビクター・ヤング(3)
・チュニジアの夜/ディジー・ガレスピー(3)
・子守唄~妻の悲しみ/ガルシア・ロルカ編(1)
・血の逃亡/渡辺香津美(1)
・セレブラシオン・ブランカ/渡辺香津美(2)
・ジャミング・イベリコ/渡辺香津美(4)

プログラムの内5曲が最新CDの「ギタールネッサンス」シリーズ第4弾の「響き」に収録されているものですが、それが当夜のプログラムのコンセプトになっていましたね。一言で言うとスペインでしょうか。ビートルズのエリナ・リグビーのどこがスペインだと思われるかも知れませんが、演奏の途中でフラメンコ的な奏法がちらほら顔を覗かせているんです。それをオープニングに持ってきています。
このCD「響き」は、昨年森山未来主演で話題を集めたガルシア・ロルカのスペイン戯曲『血の婚礼』に使われた楽曲6曲が、言うなれば通奏低音になっているんですね。当夜のプログラムの最後4曲はその『血の婚礼』用に香津美さんが書かれた曲なんです。

演奏は素晴らしいの一言に尽きます。決まったパターンにはまったアドリブで退屈な演奏をする2流のギタリストとは違い、香津美ワールドがどんどん展開していきます。フレーズと言い、リズムと言い、超一流ギタリストの、時には小気味良く、時には圧倒されるテクニックと迫力で聴衆は引き込まれていきます。
今回のコンサートは、ギターの持つ表現力と無限の可能性を改めて思い知らされた感じです。
また4本の全く違うギターを持ち替えて、弾きこなすその技量も、クラシックギタリストから見ると驚くべき事です。ピックを持ちながらm,aも使ったり、p,iを使うときにはピックをmに挟んだり、それは見ていても「あれ、ピックはどこ行ったの?」と思ってしまいます。
こう言う演奏を聴くとクラシック・ギタリストも演奏の幅が広がるのではないかと思います。ただし、香津美さんのソロコンサートはなかなかありませんが・・・。

浜松ギター鑑賞友の会にあなたもよろしければご入会下さい。今年のスケジュールは下記の通りです。
5月17日 益田正洋
8月30日 坪川真理子
11月1日 沖 仁
2月21日 尾尻雅弘
詳細は「浜松ギター鑑賞友の会」で検索下さい。私も副会長をしていますので不明な点があればお気軽にメール下さい。
また、坪川さんと沖さんはこの翌日にミューズでもやっていただきますので、お楽しみに・・・。







コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )