ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

笑福亭松喬さん・ご逝去

2013-07-31 21:34:23 | 笑福亭松喬一門

病気が発覚した「笑福亭松喬ひとり舞台ファイナル」の最終日の終演後のお姿。


笑福亭の真髄を味濃く残されていた笑福亭松喬師匠

ご逝去を悼み、心からご冥福をお祈り申し上げます。

残念・・・・・。




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とるにたらないもの~江國香織

2013-07-31 01:52:41 | 本の少し
とるにたらないものもの (集英社文庫)
クリエーター情報なし
集英社

☆☆☆☆

「泳ぐのに・・・・」「泣く大人」に続いての江國香織さんの本。

江國さんの本、後、二冊机の上にあるので、8月中には読んでしまおうと。

5月から読みはじめた向田邦子さんも3冊程控えている。

他の本を挟みながらの読書だけに、この夏には終わらしたいお二人である。


さて、この本「とるにたらないもの」・・・・、でも、欠かせなくて、気になり、愛しくて、忘れられないもの。

“輪ゴム”“愛称”“食器棚”“黄色”“下敷き”“ヨーグルト”“フレンチトースト”
“書斎の匂い”“まめご”“ナイフ”“塩”“砂糖”“大笑い”など、60に渡ってこだわりを披露。


私にとっての“とるにたらないもの”とは

朝まで手つかずなのに、寝る際に枕元に置く“コーヒ”

使わずしていつも干からびてしまうカートリッジ式の“万年筆”

お気に入りの本屋の“カバー”

飲む量にあわせてのいくつもの大きさの違う“マグカップ”

今二代目の通勤に使っている“リックサック”

喧嘩したあとの翌日の“おはよう”

1週間に一度は食べたくなる“カレー”

朝用、昼用、夜用、なぜか分けている“CD”

落語家さんの“髪型”

読み終わった順に並べてある“本棚”

この頃気になる“赤色”

ヨーグルトに入れる“フルーツ”

自ら買って帰らないと食べれない“レーズントースト”

廃版で買占めたが今年いっぱいしかもたない“zebraのantique HYPER JELL“


こうして考えていくと、自分自身のちょっとしたこだわりは、
ほかのひと、すぐそばに居てる嫁さんでさえ、どうでもよい、“とるにたらないもの”ばかり。

ここは男は黙って、ビールでも飲もう・・・でおます。


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思いちがい辞典~別所実

2013-07-29 05:11:26 | 本の少し
思いちがい辞典 (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房

☆☆☆

「思いちがい」が日常的に飛び交っていると・・・。

最初開けたページが「姉さん女房」「石女(ウマズメ)」「おかちめんこ」「お転婆」
「おばさん」「女癖」へと続く。

後で出てくるのに「告白癖」「観察癖」「虚言癖」「記録癖」「勤労癖」「清潔癖」
「蒐集癖」「盗癖」「尾行癖」「放火癖」「放浪癖」と色んな癖がでてくる。

こうしてみると、癖(くせ)って、●●癖(へき)になると病的な臭いが漂い、
普段「無くて七癖」とか言ってますが、決して癖は良いことではないんですな。

よく似た言葉に「性(しょう)」、「凝り性」「心配性」「苦労性」「照れ性」「貧乏性」、
これもあまり良いのには付きませんな。

この作者の、別所さん、辞典の項目みているだけで、どんなかたかと、変な偏り癖が出てますな・・・。

「私自身、いたってナチュラルだ」と思っているのだが、
もしかしたら「思いちがい」ではとふと不安に・・なる本でおます。


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新世界・南天の会

2013-07-28 00:25:47 | 南天(こごろう)の会



今日は、南天さん目当てに、動楽亭へ。



外で並ぶの、暑いでしょうな・・・・。

開演一時間前に着くと、既に20人ぐらいのお客様が並んで
階段から玄関の柵の外まで溢れている・・・・・凄い、人気。

有難いことに、外は暑いということで、開演50分前の1時10分に開場、
ちょっとしたことですが、南天さんの気遣いがうれしいですな。


一、桂あおば・・・・・・・・・・・・・「強情灸」

いつもウケないマクラを二つ紹介と、笑いがあったので今日のお客様はあったかいと。

噺は「強情灸」、喋りはせんとあかんし、所作はいれんとあかんし、大忙しのあおばさん。

普段気にならない、身体の向き一つでも気になってくる。

でも、この噺、あの大きなもぐさをすえてからの、暑さで我慢して赤くなっていく顔。
噺家の皆さん、どうしてるんでしょうか。

気張るのか、お腹の調子の悪い時にはでけへんネタですな。


二、桂南天・・・・・・・・・・・・・・・「首提灯」

満員御礼、・・・・・中央の通路にまで座布団の補助席がでる、大入り満員。

でも、「兄さん凄いですね」ではなく、「ラジオの影響って、凄いですね」と
なぜか、素直に喜ばせてくれない・・・と。

毎月、ネタおろし、もしくは何回かしてそのあとあまりしてないようなネタを演ります。
まあ、敢て自分を追い詰めようとして企画してるんですが。

これも、途中までは演ってたんですが、敢て後半繋げました・・・。
「上燗屋、へいへいへいと、さからわず」

南天さんの酒の噺は、今迄聴いたのは「替り目」ぐらいか、

最初のこぼれた豆を食べだすまで、噺の切れ目で、南天さん手を叩いたり、膝を叩いたりで
噺の勢いをつけるのだが、酔うて二軒目か三軒目の店、まだまだ酔うてないような素面感ちらちら。

ぐだぐだ感はなしのようだが、小染さんからの伝わる「こ・れ・は・なに」ほど酔わなくても、
ノンアルコールを呑んだ、帰りのよう・・・・。

最後は、仕込杖で首を斬るんですが、酒の勢いでなければ殺人ですよね。
(いや、酒の勢いでも、殺人は殺人ですが)

噺自体も、前半と後半、別の話であるように、
今日の南天さん接着不足で大いに違和感あり。

こんな多少未完成の、南天さんの噺、聴けるのは・・・なぜか嬉しくなりました。
(好きになると、心は複雑に動きますな・・・・。)


三、桂米左・・・・・・・・・・・・・・・「骨つり」

米左さんは、「骨つり」、それも野ざらしではなく、石川五右衛門の幽霊がでてくるやつ。

米朝さんの、学者肌を引き継いだ様な話しっぷり。

途中、お囃子も入り大阪らしい賑やかな噺。

思いもかけず、こんな噺が聴けるなんて、南天さんの会、
今後とも、ゲストと共に演目も選定して欲しいですな。


四、桂南天・・・・・・・・・・・・・・・「崇徳院」

南天さんの「崇徳院」さん。

“緋塩瀬の茶帛紗”を聴き返すところでは、南天ワールド全開。

町中を「ぐるぐる、ぐるぐる、ぐるぐる、ぐるぐるぐるぐる、ぐるぐるぐるぐる、ぐるぐる」
のところは、枝雀師匠を彷彿。

でも、オチは、花瓶が鏡に当たってパラパッチャン、崇徳院さんの下の句で、
「割れても末に、買わんとぞ思う」・・・・・こういう決まり文句で収めてくれるとこなんぞも
南天さんの好きなとこでおますな。

本寸法のところと、南天さん自身の言葉で喋る、
このころ加減が絶妙なんで、はまってしまうんですな。

この新世界・南天の会、南天シェフが店頭に出すまでの試食会の様で、
ファンには堪らない、落語会でおますな・・・・。


新世界・南天の会
2013年7月27日(土)午後2:00開演
動楽亭

一、桂あおば・・・・・・・・・・・・・「強情灸」
二、桂南天・・・・・・・・・・・・・・・「首提灯」
三、桂米左・・・・・・・・・・・・・・・「骨つり」
四、桂南天・・・・・・・・・・・・・・・「崇徳院」




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泣く大人~江國香織

2013-07-25 05:08:09 | 本の少し
泣く大人 (角川文庫)
クリエーター情報なし
角川書店

☆☆☆

このまえ読んだ「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」に続いて、
今、江國香織さんの本をたて続けに読んでおります。

まずは、「泣く大人」、こちらは日常のこだわりを、趣味嗜好が同じというか、
似ているところが沢山あって、嬉しくなる。

まずは、風呂で本を読むこと、レーズンバターが大好き、朝、昼、晩と聴く音楽を分けている。
くつろぎの時間では、正しい欲望として“食欲”をあげ、お風呂場の旅と称し、“長風呂”を
安心については“犬”がいかに飼主といてるだけでいかに安心できるのかと・・・。

そして達成感のある“小さな労働”机の上の整理だとか、靴磨き、料理とかの単純作業が好き。

何も考えなくて、ただひたすらに作業をする、これってやるべきことを後回しにしながらも、
結構、ストレス解消になる・・・・逃避と解っていながらの作業、まったく同じだ。


ただ、男友達の部屋で述べられている、江國さんの男友達は、到底私には実行不可能なものばかり、

上手な“ほめ言葉”は言えないし、お酒をのんでいて先に帰ることはするな、と。

いい女は男を泣かせるが、いい男は女を泣かせたりしない。

いい男のために、女は勝手に泣くんであって、泣かされるわけではない。

そんな、我儘さがおしゃれに散りばめられている。

だましてください言葉やさしく


ああ、男は辛いなぁ。





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しをんのしおり~三浦しをん

2013-07-23 05:22:49 | 本の少し
しをんのしおり (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社

☆☆☆

三浦しをんさんの2001年~2002年にかけてのエッセイ集。

この本のタイトルは、本当ならば「人生劇場」になるはずだったとか。
担当の方ふたりと着々と「人生劇場」としてできつつあったのに、
偉いサンさんの「しをんのしおり」でいきましょう。」の一言の横槍。
あれこれ抵抗してみたけれど、「こちらの方が売れますよ」で降参。

今、みたいに売れてからだと「人生劇場」も有りかと思いますが、
初期のエッセイとしては「しをんのしおり」の方がかわいくて良かったんでは。

本のタイトル、表紙のデザイン、って大事ですよね。

私たちは、作家を知らなければ、手に取るか取らないかは、
咄嗟にそれだけの情報で判断しているんですよね。

(そのあと、買うか買わないかは、裏のミニ解説もちょっと参考にしますが)

自分の本棚を観ていると、本のもっている顔ってあるんだなと、この頃つくづく感じますな。

この本のカバー挿画は、東ちなつ、さん。

スマホにでてくる絵文字みたいで、12年前で斬新と思ったが、文庫本は7年前か・・・・。

一度好きなカバーを選んでみよう・・・・その時はやっぱり内容に影響されるんでしょうな。


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第1回・桂梅團治憧れの東西二人会

2013-07-21 23:23:17 | 梅団治・須磨寺落語会


前回の花緑さんに続いての東京の噺家さんとの二人会。



最高によかったですな、充実の落語会でおました。



一、桂小梅・・・・・・・・・・「平林」

小梅ちゃんの初高座も「平林」、あれから来月で丸二年。

早いもんですな、あの時も感心しましたが、真面目さは変わらないですが、
こちら側に安心感があるのか、笑いは数倍増えている。

へんな笑いではなく、定吉という性格が理解すればするほど、
じわりじわりと笑いが増えていく、小梅ちゃんの落語、

前座噺なのに常にたっぷり聴いた充実感を感じるのはなぜか、
いつも不思議な魔法をかけられたようでおます。


二、桂梅團治・・・・・・・・・・・「おごろもち盗人」

昨日は朝「もう半分」という怪談噺をし、昼は交通科学博物館で「鉄道落語」をし、
今日はここで二席、我ながらどれが本当の自分なのか呆れますな・・・と。

ほんま、九州などの落語会もありいの、プログを拝見していると“撮り鉄”は
夜中からの出勤だし、“朝ドラ”は欠かせないと・・・
いくら体があっても足りないぐらいの活躍でおますな。

この「おごろもち盗人」、梅團治さんでは初めてですが、さすが真打の演じる噺、
ドタバタ劇の中に、お店の広さ、静けさなんぞが感じるなんて、かっこ良いでおます。

「延陽伯」に「向う付け」「時うどん」なんぞ、是非梅團治師匠で聴いてみたくなりましたな。


三、林家正蔵・・・・・・・・・・・「幾代餅」

良かったですな、さすが本家本元、
上方の落語家が演じる「幾代餅」とか「紺屋高尾」とは雲泥の差。

坊ちゃんというよりは、老舗の若旦那。
笑いに餓えてなくて、それでいて周りから自然に笑いが興る。

いいな、親父さんである三平師匠とは違った道を目指してるようで、
良家の家柄の良さが、芸との相乗効果で語り口にも味が、・・・・・・・。

あと十年も、二十年もすると、昔こぶ平と言ってた時があったんだと、
自慢できる時代がもうすぐですな、九代目正蔵さんの、感動の高座でおました。


四、豊来家一輝・・・・・・・・・「太神楽曲芸」

一輝さん、このまえの豊来家板里に続いての豊来家さんの「太神楽曲芸」。

芸の内容はほぼ同じながら、芸風というか味付けがちょいと違う。

一輝さん、言葉少なく、一途に曲芸を、途中二三回、スーッとできないだけに
いかに難しいのが、ハラハラドキドキと共に伝わってくる。

そこまで、計算されての芸だったら完敗ですが・・・。

最後の、口で咥えた棒の上での茶瓶廻しは、凄い・・・・。
シンプルだけに、一点に集中、目が点になるとはこのことか。

素朴さが、全面に出た豊来家一輝さんの・「太神楽曲芸」でおました。、


五、林家正蔵・・・・・・・・・・・「松山鏡」

鏡を知らない者たちが次々起こす勘違い。

親孝行な正直者の男、それの嫉妬深い女房、夫婦喧嘩の仲裁に入った尼さん、

鏡を見て勘違いするとネタばれしている噺を更に進めるのは、辛いだろうといつも思うが、

正蔵さんのは、田舎へ行けばこんな人たちもいまだにいてると、

お伽噺の絵本を見ている様な、ほのぼの感いっぱいになりましたな・・・。


六、桂梅團治・・・・・・・・・・・「不動坊」

この会がいつも夏なので、季節に合わせると夏の噺ばかりになるので、敢て冬の噺を・・。

遊芸稼ぎ人の説明なしに噺に・・・。
で、サゲは、「さっきまで、宙に浮いとりました」だったかどうか定かではおまへん、
ああ好きな落語なのに、一週間も経つとあやふや、なさけなく記憶力も衰えましたな。

噺は、かじかんだ手が湯呑から離れ無かったり、屋根でオシッコしたり、
いたって、笑福亭っぽく、骨太「不動坊」・・・。

いつもながら、濃度高く、凝縮された、虎屋の羊羹のような梅團治さんの落語。
嫁さんは、梅團治さんの声が良いと絶賛。(よく似た南光さんは聴きづらいと)

帰りにご機嫌の嫁さんと呑んだ酒は、一段と旨おましたで。


第1回・桂梅團治憧れの東西二人会
2013年7月21日(日)午後6:30開演
天満天神繁昌亭


一、桂小梅・・・・・・・・・・「平林」
二、桂梅團治・・・・・・・・・・・「おごろもち盗人」
三、林家正蔵・・・・・・・・・・・「幾代餅」
仲入り
四、豊来家一輝・・・・・・・・・「太神楽曲芸」
五、林家正蔵・・・・・・・・・・・「松山鏡」
六、桂梅團治・・・・・・・・・・・「不動坊」
三味線・・・・中田まなみ




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桂春蝶らくご会〈特別版〉

2013-07-20 21:13:04 | 落語

和泉市南部リージョンセンター5周年記念

外では、物産展として各地のラーメン、燻製のハムやスィート屋さんがいっぱい。
イベントとして、猿回しがこれがなかなか楽しい。
よくぞ覚えているのか、単に指図に記号のごとく動いているのか、
感心も得心、ひとつの舞台になっている・・・・。

会場は前に見た時とは違い、六列め以降は雛壇に。

ああ、そのまえに、和太鼓の演奏、
これもワークショップとか普段お稽古している可愛い子供達も参加。

演目は、今日は縁日がでているので、雀々さんは「がまの油」、恵子さんは夏だから「両国花火」
紋四郎さんは前座で「つる」、由瓶さんは「いらち俥」か「強情灸」、春蝶さんは「紙入れ」あたりかと
嫁さんに話していたら、なんと三つ的中・・・・・・なかなか鋭い、自画自賛でおます。




一、桂紋四郎・・・・・・・・・・・・・・「つる」

マクラもなしに直ぐに、落語にこのまえ前半聞き逃した「つる」
しっかりとした口調と基本に忠実、好感。

小三治師匠が言っていたように、噺自体が面白くできているので、
きっちり演じるだけで、十分笑いはとれると。

お弟子さんの高座のあり方を見ていると、師匠の落語への姿勢が案外窺えますな。



二、笑福亭由瓶・・・・・・・・・・・・「手水廻し」

でてきて、マクラとはこんなことを喋りながら、どんなネタをしようかと探ってるんですと、
突然、慌てて舞台を降りて引っ込む。

手拭を忘れてたようで、ネタに入らなかって良かったと、そういう問題ではなく、
武士が刀を腰に刺さず、果たし合いにいくようなもの、家に忘れてきたのは聞いたことがありますが、
持たずに高座に上がったのは初めてですな・・・・・。

気をとり直して、落語は田舎の宿屋でのハナシ、由瓶さんの訛りっぽさもこの噺においては気にならず。

田舎宿屋の亭主と板場の自然のままの素朴さがでていて、この噺ののほほんさの味付けに・・。
いつも熱演、力投型の由瓶さんですが、今日のようにちょっとカーブも交えた高座の方が
こちらも力が抜けて楽しめましたな。


三、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・「がまの油」

バスガイドの添乗員の仕事で、台湾の旅行客と遭遇したときのマクラ・・・。
猿回しのハナシから、大道芸の「がまの油」へ。

でざこば師匠も登場させながら酔人の癖をはさみなが後半ヘ、
でも酔ってからの立て弁のところは、案外スーッとしていて、雀々さんらしさは薄いか・・・。

東京へ拠点を移した雀々さんを、二週連続で聴けるなんてよろしおますな・・・。



四、春野恵子・・・・・・・・・・・・・・「両国夫婦花火」

そんなに浪曲は聴いてはいないんですが、印象に残っている演目の一つ。

落語の「火事息子」ではないが、家業と息子そして嫁、、それぞれの立場が思いとは違う言葉に・・。
途中、親父っさんの言葉にほろり、浪曲節回しといい科白といい、日本人の琴線にしみますな。

最後は、ハッピィエンド、両国に高く上がった夫婦の花火。
七夕の日に相応しい演目に、大満足でおましたで・・・・。



五、桂春蝶・・・・・・・・・・・・・・・・「山内一豊と千代」

これも、夫婦愛の物語。

地語りが多く講談からの噺とは聞いてはいるが、春蝶さんの十八番の一つ。

馬が喋りスローモションが入ったり、見せ場たっぷりの良く練られた噺になっている。

この頃、他人さんとかぶらないネタ(演目)をもっている強みというのを、
東京の演芸場なんかを見ていると、つくづく感じますな。

十八番(オハコ)って周りが認める、すなわちその人の強みなんですな・・・。



桂春蝶らくご会〈特別版〉
2013年7月15日(月・祝)午後2時開演
和泉市南部リージョンセンター

一、桂紋四郎・・・・・・・・・・・・・・「つる」
二、笑福亭由瓶・・・・・・・・・・・・「手水廻し」
三、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・「がまの油」
仲入り
四、春野恵子・・・・・・・・・・・・・・「両国夫婦花火」
五、桂春蝶・・・・・・・・・・・・・・・・「山内一豊と千代」



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昭和元禄落語心中・第4巻~雲田はるこ

2013-07-20 04:53:07 | 本の少し
昭和元禄落語心中(4) (KCx ITAN)
クリエーター情報なし
講談社

☆☆☆☆

またしても、続いての落語漫画。

こちらは、格調高く、そして絵柄も美しい。

昭和の落語界に現れた、“菊比古”と“助六”、八雲と助六篇として展開。

先ほどの「どうらく息子」が笑福亭なら、こちらは米朝一門というより、
やはり東京の文楽や円生の粋さがただよう。

落語の噺の中身より、噺家いや芸人としてのいきざまをえぐる。

次の第5巻は、来春発売とか、

このゆったりと流れる空気感も案外漫画の楽しみの一つですな。


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どうらく息子・第7集~尾瀬あきら

2013-07-18 04:05:06 | 本の少し
どうらく息子 7 (ビッグ コミックス)
クリエーター情報なし
小学館

☆☆☆


“銅ら壱”の下に更に前座見習いの“しょう坊”がそのしくじりは、すなわち“銅ら壱”の責任。

それと“銅ら美”姐さんが二つ目にスピード昇進。

前巻に続いて、“走馬亭夢六”師匠の本格的復帰、末廣亭の10日間の寄席に出演。

ハナシは続きますが、楽屋内の話もいっぱい、おもしろいですな。


今回の登場演目は少なめで、

“ちやはふる”“鰍沢”の二つですか・・・・・・・。


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どうらく息子・第6集~尾瀬あきら

2013-07-17 21:37:35 | 本の少し
どうらく息子 6 (ビッグ コミックス)
クリエーター情報なし
小学館

☆☆☆

“銅ら壱”がまたまた、修行の毎日。

大先輩で酒でしくじって、高座を遠のいている“走馬亭夢六”師匠の復活噺。

“惜春亭銅ら美”と先輩の“加賀家ありす”がライバル心を抱きながらも女噺家としての落語に励む。

前座研鑽会と称して、若手噺家を鍛えるのかいたぶるのか、そこに参加する“銅ら美”。

噺とすれば、第46から第54までの9話分、盛りだくさんで落語好きにはたまらん展開の連続ですな。


今回登場演目

“道灌”“動物園”“寿限無”“やかん”“たがや”“あくび指南”“夢の酒”
“王子の狐”“金明竹”“味噌豆”“牛ほめ”“看板の一”でおました。


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日本語の作法~外山滋比古

2013-07-16 05:31:39 | 本の少し
日本語の作法
クリエーター情報なし
日経BP社

☆☆☆☆

日本語のもっている美しさ、特徴をわかり易く説いている。

特に戦後、敬語は封建時代の象徴のように誤解され、家庭でも学校でも教えなくなった。

家庭でおこなう躾けをしなくなったと同じくして、
敬語、親を敬う気持ちもどこかへいってしまったようだ。

この本、読みながら、なるほど、なるほどと納得して読んでいたのだが、
今プログを書きはじめようとして、一度外山滋比呂さんの他の本を読んだのではないかとふと思い、
探してみるとありました、文庫本「日本語の作法」が、・・・えぇ、同じではないか。

表紙のイメージは残っているんで、デザインが同じなのはまず買うことはないんですが、
BOOKOFFなんかで、単行本の安いのを買う時は要注意ですな。

二回読んだというのは事実なので、完読しても気が付かないというのは、
健忘症がはじまっているのか、逆にちょっと不安。

でも、何回、読んでも楽しい本であるのは間違いありませんな。


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第三回・笑福亭遊喬独演会

2013-07-15 10:50:16 | 笑福亭松喬一門

笑福亭遊喬さん独演会。





「へっつい幽霊」、最高でおました。
ノーテンの熊の博打うちの気性がはっきりとでていて好演。
師匠よりも骨太で、数段おもしろいかも。


一部、補助席まででた満員御礼の会場。

コアな笑福亭ファンのお顔もチラチラ見うけるが、全体はいたって上品なお客様。



一、桂小梅・・・・・・・・・・・・・・「転失気」

久し振りの小梅さんの高座。

まだまだ、学生さんっぽさが残る顔立ちだが、落語の方はどっしりとして好演。

小僧の珍念の表情にも余裕が、一カ所噛んだところがあったが得意のブレーキを踏んだような
スローへのシフトダウンにて、すぐに盛り返す。後ろの女性の方の緊張と笑いの空気でわかる。

それにしても、前座にして「平林」「子ほめ」「時うどん」ではなく
小梅さんの持ちネタとも言える「転失気」があるのは、
各落語会の前座としてのネタとしては重宝してるでしょうな。(さすが梅団治師匠)

「十徳」「牛ほめ」「犬の目」などネタに入っているんでしょうか。
私は早く、子狸がでてくる「狸賽」を聴いてみたいですな。


二、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・「堪忍袋」

先週までの北海道の仕事のハナシ。師匠の替りに、右喬さん、喬楽さんの三人で北海道巡業へ。
大地の広さと、人が住んでないのと、車での移動にどんなに時間がかかるとか。
メンバーを考えると、マクラ以外にも失礼ながらさぞ珍道中だったんでしょうな。

師匠が体調悪い中、こうして今迄培った贔屓さん主催の地方落語会の弟子への引き継ぎも大切ですな。

噺は遊喬さん十八番の「堪忍袋」、さすが慣れているというか、
適度に力が抜けていて、夫婦喧嘩も仲の良さが全面に出て、いつも以上に心地よい。

堪忍袋に最後「今日来たお客さん、第4回独演会も必ず来てや・・・」の叫びに大きな拍手。
全員参加まちがいなしでっしゃろ・・・。


三、桂春若・・・・・・・・・・・・・・「三十石」

ベテランさんの中では、粋さがあって好きな噺家さんの一人。

マクラ替りにジョークを一つ、二つと。
「動物チームと虫チームのサッカー」とか「ワールドカップでの空席」は最高。
ちょっと捻った、ブラックユーモアの一歩手前の粋さがありますな。

噺は「三十石」、船宿のところからじっくりと、
乗船名簿で「ピーターに、おすぎにピーコ、マツコデラックスにカバちゃん」と今流行のゲイ人を登場。

いくつ何十になっても新しいものにチャレンジなんですな。

ただ船中での、大阪に着いてからの、ノロケの部分がなかったのは残念。

櫓を漕ぎながら、この三十石は(五代目)文枝師匠につけていただきましたが、
櫓の扇子の持ち方が文枝師匠はこう、好きな談志師匠はこうで、私は丁度この中間でと
細かい解説も入る。

やれ~~ 伏見 中書島なぁ~ 泥島なぁれどよぉ~(よ~~い)
   なぜに 撞木まちゃな 薮の中よ (やれさよいよい よ~~い)

やれ~~ 淀の町にもなぁ~ 過ぎたるものはよぉ~ (よ~~い)
   お城櫓にな 水車よ  (やれさよいよい よ~~い)

と舟唄、下座からよい声で聞こえてきたのは、三喬さんとか・・・・。

どぶんちょ、どぶんちょ、と夢の通い路、ゆったりとした時間が過ぎ、中入りへ。


四、豊来家板里・・・・・・・・・・「太神楽曲芸」

板里さんの太神楽、明るくて、爽やかさがあって大好き。

三本の棒のバランス芸。棒とまりとのおじゃみ芸。傘を使っての回す芸。
今日の板里さん、決まるところで決まらず、逆に難しさが伝わる。

でも、人柄の良さで、できた時の観客の喜びはそれ以上に倍増。

色もんさんの芸、どなたさんも愉しいですな。


五、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・「へっつい幽霊」

良かったですな、ふだん聴いていたら作ぼんの登場が息抜きで好きなんですが、
遊喬さんの「へっつい幽霊」、まさに脳天の熊五郎の博打好きが前面にでて、秀逸。

この熊五郎、博打、賭け事が好きであって、案外金には無頓着。
作ぼんとこへ行って、300円都合つけてくるがネコババする訳でもなく、
幽霊に返すと、この男気の気風の良さが、遊喬さんと相まってスックリ腹に入る。

良い噺を聴いたという充実感でいっぱい。

遊喬さんの十八番と呼んで間違いなしの「へっつい幽霊」の高座でおました。


メンバーといい、お客さまといい、とっても素敵な遊喬さんの独演会、お開きでおます。



第三回・笑福亭遊喬独演会
2013年7月13日(土)午後6:30開演
天満天神繁昌亭

一、桂小梅・・・・・・・・・・・・・・「転失気」
二、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・「堪忍袋」
三、桂春若・・・・・・・・・・・・・・「三十石」
仲入り
四、豊来家板里・・・・・・・・・・「太神楽曲芸」
五、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・「へっつい幽霊」


13ー25-124


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コメント (2)
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シノダ課長のごはん絵日記~篠田直樹

2013-07-11 05:16:07 | 本の少し
シノダ課長のごはん絵日記 (一般書)
クリエーター情報なし
ポプラ社

☆☆☆☆☆

こんなにじっくり読んだ本も珍しい。

旅行会社で営業課長を務めるサラリーマン、篠田直樹さんが、博多へ転勤した27才、
1990年から「食生活が乱れないように」「地元ならではの食を楽しみたい」
という思いで23年間、毎日の食事を大学ノートに書きとめたごはん絵日記。

名古屋出身なので、味噌煮こみやきしめんもでてくるが、かつ丼、ラーメン、回る寿司など
高級レストランだけではなく、日頃口にするごはんが嬉しい。

絵が美味しそうで、じっくり見ながら、間に書かれた小さな字の説明を読む、
なるほどと思いながら、再度絵の細かいところを・・・・・見開きのページを、何分見ているのか。

ほんと、5月25日に買ってベットの横に置いて毎日寝る時にながめていたんだけれど、
読了までに、一カ月以上経ってしまった。

嫌で長引くのではなく、おもしろくてこんなに長期に渡って読んだ本は珍しい。

シノダさんがあげる「うまいもの7か条」

一、素材のよさ・・・・旬のもの、地元のもの、自然な食材が一番。
二、エスプリ・・・・・・奇をてらったものより、オーソドックスな精神で作られたもの。
三、がっつり・・・・・・おいしいものはがっつり食べたい。
四、驚き・・・・・・・・・・想像を超える味に出会うとうれしくなる。
五、料理人・・・・・・・・作り手の姿が見える店が好きだ。
六、身の丈・・・・・・・・千円のものなら千円の感動があればよい。
七、体調・・・・・・・・・・一番大切なのは、体の調子や空腹具合。

外食10倍の法則と、本当にうまいものを食べようとすると、
最も廉価なものの10倍、値が張る」ということで、ハンバーガーをあげておられるが、
1000円近くするハンバーガーは一切口にしたことがないんので、
近々、挑戦してみようと思っています。

是非、男の方に読んでいただきたい、食の図鑑でおます。


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私を変えた一言~原田宗典

2013-07-09 05:35:46 | 本の少し
私を変えた一言 (集英社文庫)
クリエーター情報なし
集英社

☆☆

「私を変えた一言。」

読書ログで、気になって“最近いいねをした本”にいれておいて
本屋で見つけて早速購入・・・・・・初めて原田宗典さん。
こういう出会いでもなければ、一生読まなかったであろう本。

著名人の言葉だけではなく、長良川の鵜匠の言葉であったり、
ガソリンスタンドのご主人さんの言葉のように身近でふとしたこでの一言が載っている。

“どうだ、元気か?”・・・・・・三女、辰子への武者小路実篤の一言

“好きなことをやってごらん 必ず成功するから”・・・・・祖父 原田馥栄の一言

さて、私にとっての一言は・・・・・

“ケセラ、、セラ、なるようになる”は人生訓のようになっているが、誰かに言われた訳ではないし、

衝撃だった言葉はあるが、それによって私を変えたかと言われると、はてな・・・・。

まあ、しばらく、じっくり考えてみますわ。

追加、この本の表紙、なかなかお洒落で好きでおます。
ふきだしの部分に言葉がはいるんでしょうが、下のふきだしは
何度見ても、ワンちゃんが向こうを向いて座っているように見えてしまいます。




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