ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

第1回・桂梅團治憧れの東西二人会

2013-07-21 23:23:17 | 梅団治・須磨寺落語会


前回の花緑さんに続いての東京の噺家さんとの二人会。



最高によかったですな、充実の落語会でおました。



一、桂小梅・・・・・・・・・・「平林」

小梅ちゃんの初高座も「平林」、あれから来月で丸二年。

早いもんですな、あの時も感心しましたが、真面目さは変わらないですが、
こちら側に安心感があるのか、笑いは数倍増えている。

へんな笑いではなく、定吉という性格が理解すればするほど、
じわりじわりと笑いが増えていく、小梅ちゃんの落語、

前座噺なのに常にたっぷり聴いた充実感を感じるのはなぜか、
いつも不思議な魔法をかけられたようでおます。


二、桂梅團治・・・・・・・・・・・「おごろもち盗人」

昨日は朝「もう半分」という怪談噺をし、昼は交通科学博物館で「鉄道落語」をし、
今日はここで二席、我ながらどれが本当の自分なのか呆れますな・・・と。

ほんま、九州などの落語会もありいの、プログを拝見していると“撮り鉄”は
夜中からの出勤だし、“朝ドラ”は欠かせないと・・・
いくら体があっても足りないぐらいの活躍でおますな。

この「おごろもち盗人」、梅團治さんでは初めてですが、さすが真打の演じる噺、
ドタバタ劇の中に、お店の広さ、静けさなんぞが感じるなんて、かっこ良いでおます。

「延陽伯」に「向う付け」「時うどん」なんぞ、是非梅團治師匠で聴いてみたくなりましたな。


三、林家正蔵・・・・・・・・・・・「幾代餅」

良かったですな、さすが本家本元、
上方の落語家が演じる「幾代餅」とか「紺屋高尾」とは雲泥の差。

坊ちゃんというよりは、老舗の若旦那。
笑いに餓えてなくて、それでいて周りから自然に笑いが興る。

いいな、親父さんである三平師匠とは違った道を目指してるようで、
良家の家柄の良さが、芸との相乗効果で語り口にも味が、・・・・・・・。

あと十年も、二十年もすると、昔こぶ平と言ってた時があったんだと、
自慢できる時代がもうすぐですな、九代目正蔵さんの、感動の高座でおました。


四、豊来家一輝・・・・・・・・・「太神楽曲芸」

一輝さん、このまえの豊来家板里に続いての豊来家さんの「太神楽曲芸」。

芸の内容はほぼ同じながら、芸風というか味付けがちょいと違う。

一輝さん、言葉少なく、一途に曲芸を、途中二三回、スーッとできないだけに
いかに難しいのが、ハラハラドキドキと共に伝わってくる。

そこまで、計算されての芸だったら完敗ですが・・・。

最後の、口で咥えた棒の上での茶瓶廻しは、凄い・・・・。
シンプルだけに、一点に集中、目が点になるとはこのことか。

素朴さが、全面に出た豊来家一輝さんの・「太神楽曲芸」でおました。、


五、林家正蔵・・・・・・・・・・・「松山鏡」

鏡を知らない者たちが次々起こす勘違い。

親孝行な正直者の男、それの嫉妬深い女房、夫婦喧嘩の仲裁に入った尼さん、

鏡を見て勘違いするとネタばれしている噺を更に進めるのは、辛いだろうといつも思うが、

正蔵さんのは、田舎へ行けばこんな人たちもいまだにいてると、

お伽噺の絵本を見ている様な、ほのぼの感いっぱいになりましたな・・・。


六、桂梅團治・・・・・・・・・・・「不動坊」

この会がいつも夏なので、季節に合わせると夏の噺ばかりになるので、敢て冬の噺を・・。

遊芸稼ぎ人の説明なしに噺に・・・。
で、サゲは、「さっきまで、宙に浮いとりました」だったかどうか定かではおまへん、
ああ好きな落語なのに、一週間も経つとあやふや、なさけなく記憶力も衰えましたな。

噺は、かじかんだ手が湯呑から離れ無かったり、屋根でオシッコしたり、
いたって、笑福亭っぽく、骨太「不動坊」・・・。

いつもながら、濃度高く、凝縮された、虎屋の羊羹のような梅團治さんの落語。
嫁さんは、梅團治さんの声が良いと絶賛。(よく似た南光さんは聴きづらいと)

帰りにご機嫌の嫁さんと呑んだ酒は、一段と旨おましたで。


第1回・桂梅團治憧れの東西二人会
2013年7月21日(日)午後6:30開演
天満天神繁昌亭


一、桂小梅・・・・・・・・・・「平林」
二、桂梅團治・・・・・・・・・・・「おごろもち盗人」
三、林家正蔵・・・・・・・・・・・「幾代餅」
仲入り
四、豊来家一輝・・・・・・・・・「太神楽曲芸」
五、林家正蔵・・・・・・・・・・・「松山鏡」
六、桂梅團治・・・・・・・・・・・「不動坊」
三味線・・・・中田まなみ




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