ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

熱い心が人間力を生む~樋口武男

2015-02-28 22:47:28 | 本の少し
熱い心が人間力を生む 複眼経営者「石橋信夫」に学ぶ
クリエーター情報なし
文藝春秋

☆☆☆

先週、黒田生々堂さんの100周年の記念セミナーの御招待をうけ、
そのときの講師の方が、この本の著者、樋口武男さん。
大和ハウス工業の現在、代表取締役会長兼CEOである。

セミナーでは、創業者であり、人生の師でもある、石橋信夫を熱っぽく語る。

講演後、その足で本町の紀伊國屋書店へ、“熱湯経営”は既に読み終わっていたので、
買い求めたのは、この“熱い心が人間力を生む”なんですが・・・

週刊文春に毎月1回、掲載中の各界の著名人との対談集。

でも、不思議なのはその対談は、どこかでいつの間にか、
師である“石橋信男”さんの話になり、
石橋さんの志し、想いを紹介される。

かぐやのお姫さん、本当の父娘でもいがみ合うほど意見の食い違いが生じるのに、
樋口さんと石橋さんは、クローンの如く、同じ思い。

裏の帯書きではないですが、そえぞれの分野で功を成す人は、
高い「志」と強い「信念」、「夢」を持っていられると、
そしてなにより「人間力」が備わっていると・・・・。

「人間力」、羨ましいかぎりの言葉の響きですが、・・・
この形のない、そして自分では確認できないものだけに、
身につけるのは、難しいものです。

厳しさと優しさの両面を持ちながら、瞬時に使いわける。
まさに、“熱い心”が“人間力”を生むんですな。


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鈴木敏文語録~緒方知行・責任編集

2015-02-26 05:06:07 | 本の少し
鈴木敏文語録―まず「仮説」と「検証」 (ノン・ブック・愛蔵版)
クリエーター情報なし
祥伝社

☆☆☆

3月から始まる新年度に、何か仕事のヒントになることはないかと
会社の書籍棚から引っぱり出して、読みだしたのが、
セブンイレブンの生みの親といわれている、鈴木敏文さんの本。

1章・売り手市場から買い手市場へ
2章・「価格」で売るな、「価値」で売れ
5章・不況は企業を磨く
6章・小売業は考える産業だ

売れない時代に市場を沸す「価値創造」への挑戦を・・・と、

裕福な社会とは、価値や価格が多彩になっていくことだし、
時代の変化に対応できるマネジメント力を養え、と。

読んでいて、なるほどと納得することばかりであるが、

何が凄いかというと、この本の初版が平成6年、
なんと今から21年前に書かれたということ・・・・・。

時代背景が同じ時なのか、真理は一つなのか。
腹に入る事柄ばかり・・・・。


この格差、変革の時代に
「経営」で一番大事なことは「自己革新」と「徹底」であると、
当たり前のことを、当たり前に実践するのみ、

まさに、今年一年、乗りきれるやる気と勇気を与えてくれる本でおます。


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第11回・久米田とんとん亭

2015-02-22 11:13:32 | 久米田とんとん亭

第11回・この青の高座も見慣れてきましたな。


良かったですな、銀瓶さんの「立ち切れ」、最高でおました。

二日続けて、ご近所での落語会。


一、笑福亭銀瓶・・・・・・・・・「子ほめ」

よろしいな、実力派が演じる、前座噺。

あちらこちら、ハナシを端折りながらも、おもしろさは満開。

とんとん亭では、いつも大ネタ、一席でしたが、
この様な、軽いネタも、是非、銀瓶さんで聴いてみたいもんでおます。


二、三遊亭小笑・・・・・・・・・「転失気

まるで、末廣か鈴本に飛び込んだ時に、聞こえてくる様な噺っぷり。

「大阪のお客さんは恐い」って、冗談で言っていると思いきや、
まあ、ご両親は鹿児島鹿屋から来られているし、
そのままアウェイの緊張感がこちらまで、伝わってくる。

でも、最後の方はエンジンガ掛かってきたと思うと、オチに。

そう思うと最初の掴みというか、マクラって大事なんですな。


三、笑福亭由瓶・・・・・・・・・「つぼ算」

こちらは、ちゃっかりしている姪っ子のマクラは、おもしろかったが、
噺に入ると、なぜか不完全燃焼・・・・・。

つまり、3円で、6円の二荷入りを買うのに、番頭やなしに
客の私たちを騙し切れてないんでしょうな。

大爆笑、「これがこっちの思う壺」と、由瓶さん、頼んまっせ。


四、笑福亭銀瓶・・・・・・・・・「立ち切れ線香」

久々の感動、良い噺、聴かせてもらいました。

おおネタ、じっくり45分。

若旦那が、親戚の席ヘ乗込んでの、啖呵。

それを諌める、番頭の迫力、重み。

蔵から出てからの、若旦那と番頭のお互いへの気遣い。

そして、女将の若旦那ヘのわだかまりと氷解。

どこをとっても、最高。


事情が解り、小糸も許してくれての三味線の音。、

地唄の「雪」・・・・奥から聞こえる音が

まるで、天国から聞こえるようで・・噺にピッタリ。


実は、銀瓶さんとの初めての出会いは、8年前の無学でのこの「立ち切れ線香」。

あれから8年、円熟味の増した、

銀瓶さんのやる、「立ち切れ線香」・・・誰よりも最高でおますな。



「第11回久米田とんとん亭〜東西落語会」
2015年2月22日(日)午後5:30開演
岸和田市・久米田大町会館

一、笑福亭銀瓶・・・・・・・・・「子ほめ」、
二、三遊亭小笑・・・・・・・・・「転失気」、
三、笑福亭由瓶・・・・・・・・・「つぼ算」
〜仲入〜
四、笑福亭銀瓶・・・・・・・・・「立ち切れ線香」



終演後、挨拶に、岸和田の市長が・・・・。


恒例のくじ引き、今回はご三人さんの色紙だけではなく、
小笑さんのお父さんが鹿児島から持って来られた、焼酎三本もプレゼント。



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第120回・和泉ワンコイン寄席

2015-02-21 10:20:16 | 和泉ワンコイン&笑福亭伯枝

大好きな呂好さんが、地元のワンコイン寄席に登場


和泉シティプラザの全貌


入場前に並んでいた部屋の前に掛けられている暖簾。
下の注意書きに注目。


いつもの舞台、名ビラは呂好さん。

一、笑福亭呂好・・・・・・・・「寿限無」

お目当ての呂好さん、登場。噺は「寿限無」、

「寿限無寿限無、五劫のすりきれ、海砂利水魚の、水行末雲行末風来末、
食う寝るところに住むところ、藪ら小路ぶら小路、パイポパイポ、
パイポのシュウリンガン、シュウリンガンのグウリンダイ、
グウリンダイのポンポコピーのポンポコナーの、長命久の、長助」
さて、呂好さん、何回、これを言ったのか。

元々、東京では口慣らしの為の前座噺だが、元々は上方の噺だったとか。

最近、ことらでも、チラホラ聞くことがことがあるが、
大阪だったら、名前を呼ぶと「長すぎるわ」とか「後にしてとか」ツッコミを入れたくなる。

大阪人の笑いのツボとは違うのか、今日のお客様の反応ももうひとつ、
案外、この「寿限無」爆笑編を聴いたことはないですな。


二、桂しん吉・・・・・・・・・・「鶴満寺」

良かったですな、「鶴満寺」、しん吉さん。

まだまだ、寒い日が続きますが、一足先に桜、花見に連れってくれました。

初めて聴いたんですが、出だしは「愛宕山」、途中からは「市助酒」。

さすが、吉朝一門、上品さもあり、寺男の権助、幇間持ちの茂八など、
登場人物でしゃばり過ぎず、それでいて活き活き。

「鉄道」おたく、だけではないんですな。

今度は、是非鳴り物入りで、しん吉さんの「鶴満寺」、聴いてみたいもんです。



三、笑福亭伯枝・・・・・・・・「へっつい盗人」

伯枝さんの落語、失礼ながら笑福亭だし、顔も笑顔は可愛いいが、
一見、いかつく、粗いのかと思いきや、どれを聴いてもスタンダード。

きっちりと、落語の世界へ誘うてくれる。

家に近い落語会でもあるので、今年は優先的にお伺いしようと、
早速、次回のチケット、受付で購入致しました。


第120回・和泉ワンコイン寄席
2015年2月21日(土)午後2:30開演
和泉シティプラザ 3階 和室

一、笑福亭呂好・・・・・・・・「寿限無」
二、桂しん吉・・・・・・・・・・「鶴満寺」
三、笑福亭伯枝・・・・・・・・「へっつい盗人」




次回「第121回和泉ワンコイン寄席」
3月21日(土・祝)午後2時半開演
笑福亭伯枝、桂春雨、旭堂南舟のお三方の出演です。



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禅の作法に学ぶ・美しい働き方とゆたかな人生~枡野俊明

2015-02-19 06:00:00 | 本の少し
禅の作法に学ぶ 美しい働き方とゆたかな人生 (朝日文庫)
クリエーター情報なし
朝日新聞出版

☆☆☆

禅の精神をお教え願う・・・・物の豊かさよりも心の豊かさを。

元々、「禅的シンプル仕事術」として書かれたものなので、
仕事において、いかに対処するべきか、そのとき心のもち方はどうあるべきか・・。

読むすすめるうちに、
稲盛和夫さんの本か、松浦弥太郎さんの本を読んでいるような・・・。

「今一度自分の心を見つめ、無心になって生活すること」
これがいかに難しいことか、
日頃、どれだけ世間や周りの人を意識しながら生きていることか。

「ケ、セラ、ラ、セラ」・・・・人生はなるようになるさ、風任せ、運任せと
肩の荷をまずは、一度降ろしてみようと思います。

人間にとって幸せって何、愛するとは、仕事とは、
禅問答のごとく、答えのないない流動的な考え。

一息ついて、本来の自分を見直す時がきてるようでおます。


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壇蜜日記

2015-02-17 06:05:04 | 本の少し
壇蜜日記 (文春文庫 た 92-1)
クリエーター情報なし
文藝春秋

☆☆☆

大好きな壇蜜さんの本。

普段、言葉を選び、丁寧に話す姿を見て、頭の良い人という印象だったが、
この本を読んで、壇蜜さんの本質がちらちらみえるほど、それ以上に
心の歪みというか、生身の声が聴こえてきて、戸惑ってしまう。


日記を見ていておもしろいのは、鬱になった様な内容はしばらく続くし、
ある日突然、躁になる訳ではなく、徐々に変わっていって、いつのまにかという状況。

日々の暮らし、日々の気持ちって、こんなものだと、改めて得心。



この日記、ご自分宛ではなく、他人に見せる、
というどこかで読者を意識したように感じるが・・・・。

この、ご自分を客観的に常にみれるというのが、壇蜜さんの本質。


でも、毎日の日記、すべて完璧なエッセイ。
それが証拠に、最後の一行、最後の言葉は、キマッテますな。



追伸・・・“黒髪の白拍子”という、壇蜜さんのブログ、見だしました。


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せんしゅう亭~上方落語競演会~

2015-02-14 22:18:18 | 浪切亭・せんしゅう亭・落語

お馴染みの浪切亭に、雀々さんが登場。

今日は、喬介さんの「道具屋」と雀々さんの「代書」あたりが聴きたいと、
嫁さんと言いながら、浪切ホールへ。

ここの、小ホールはこじんまりとして落語聞くにはキャパ敵には最適。
(もう少し、横拡がりだったら最高ですが・・・)


たっぷり2時間の熱演、競演でしたが、

まずは、一番太鼓から、喬介さんの笛も入りの、大熱演からスタート。


一、笑福亭喬介・・・・・・・・「牛ほめ」

今日は、各人たっぷり演ろうと、喬介さんも20分の持ち時間か、
学校寄席をネタにマクラをじっくりと・・・・・・・、
こんなにマクラの長い喬介さん聴いたの初めて。

噺は「牛ほめ」、手慣れたもので、おもしろさたっぷり。
普請ほめで終わるのではなく、「天角地眼一黒鹿頭耳小歯違う」と牛ほめまで。

でも、秋葉はんのお札を貼るのは、牛の穴ではなく、
また娘の悪口いう畏れのある大阪のアホの口に。

初めて、聴きましたな・・・・・まあ、色んな工夫あるんですな。


二、笑福亭たま・・・・・・・・「憧れの人間国宝」

たまさん、地味な衣装ですいませんと云いながら、
よう武将が城から脱出する時に、おなごの着物を被って逃げますが
そんなシーンを思いだすような、ど派手なお着物で登場。

泉州生まれの、たまさん、地元ネタでまずは親近感の笑いを。
岸和田より貝塚、貝塚より和泉佐野、和歌山に近づくほど田舎もの扱い。
南海線より阪和線の方が、「私ら阪和線やから」、となぜかおとなしく控えめに・・・と。

そして、得意の、ショートコントを、
最後はB29で、これ以外の終わりってあるんでしょうか。

噺は「憧れの人間国宝」、
何度聞いても師匠の「アー、アァー」の台詞の連続はおもしろい。

認定式での、三番叟も堂に入ったもの、十八番って、強いですな。


三、桂文鹿・・・・・・・・・・・・「くろしお1号」

文鹿さんも、この頃よく聴く「利き酒」かと思いきや、
土地柄も活かし、そして十八番の阪和線、きのくに線を走る「くろしお1号」

まあ、土曜とか日曜日に新幹線とか九州内の特急に乗ると、
こちらは、出張で仕事モードなんですが、・・・・遊びの小団体さんに出くわすと
まさに、この状態・・・・大きな声で、子供の自慢ばなしに、そこに居られない人の噂話し。

娘に伝言忘れたのか、冷蔵庫に入れてあるものの説明から、温め方まで説明。
いつか、クリーニング屋に出す衣服の指示まで。

それと、掛かってきた電話ですが、「今どこやと思う」から始まって「行先の案内」まで。

まあ、マナー知らずの、おばさま達は、集団になれば
パワー倍増恐いもの知らずでおます。

そんな、「くろしお1号」でおました。

四、桂雀々・・・・・・・・・・・・「代書」

「ぽーんです」、今川焼、回転焼、太鼓饅頭、あたりで悩むところは
師匠の枝雀さんを彷彿させる。

以前は、派手なところ(留五郎さんの方)で、枝雀さんが現れたんですが、
この頃は静かなところで(代書屋さんの方)で、チラチラと。

でも、嫁さん大好きな雀々さんで、それまでバッチリ起きていたのに、
「代書」の途中辺りから。うつらうつら、
あの、うるさい中で、寝れるなんて、たしたもんでおます。

まあ、あの「ポーン」という声が掛かる前には、
肘で突いて準備させておきましたが・・・。

充実の、四人で二時間の落語会。
たっぷり楽しませてもらいました・・。

また、この浪切ホールにて、二回、三回。とお願いしまっせ。


せんしゅう亭~上方落語競演会~
2015年2月14日(土)午後2:00開演
浪切ホール・小ホール

一、笑福亭喬介・・・・・・・・「牛ほめ」
二、笑福亭たま・・・・・・・・「憧れの人間国宝」
三、桂文鹿・・・・・・・・・・・・「くろしお1号」
四、桂雀々・・・・・・・・・・・・「代書」




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1億人の服のデザイン~滝沢直己

2015-02-10 06:54:32 | 本の少し
1億人の服のデザイン
クリエーター情報なし
日本経済新聞出版社

☆☆☆☆

仕事関係で買った本。

イッセイミヤケで、服づくりを究め、今やユニクロにおいて新風を吹きこんだ
デザインディレクターの滝沢直己さん。

一人を魅了するものづくりも、1億人を魅了するものづくりも。
ものづくりに対するこだわり、哲学は変わらない。

大量にものが売れなくなった日本国内、
量から質、価格から価値への変革と言われていますが、
単にメイド イン ジャパン にしたからと言って売れるものではなく、
そのものが語るストリーが必要と。

市場の価値観が大きく変わろうとしている今、
仕事において考えるヒントになりそうな
ハナシが詰まっています。

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のり平のパーッといきましょう~三木のり平

2015-02-07 15:42:49 | 本の少し
のり平のパーッといきましょう
クリエーター情報なし
小学館

☆☆☆☆☆


五つ星でおます。


三木のり平さんが、二回り近く年の離れた小田豊二さんを聞き手に、
自宅を中心に、酒を振る舞いながら語った芸談。

「僕の芸能年賦みたいには、書かないでくれよ」と、のり平さんの語りは
その場に居るような臨場感で、適度な緊張とのり平さんの気づかいの中で心地好い。


芸に関するところを拾いあげると、

笑いをとるのに、よくやる手が下ネタだと。それから肉体的欠陥を強調する。
また罰ゲームで熱湯の中に入ったりする。それも客を笑わせるかもしれない。
でも、笑いというのは、そういうものばかりではない。

人を笑わせるには、いわゆる芸のボキャブラリーというか、いわゆる「乞食袋」と言いますけど、いろんな笑いのネタがふんだんに詰まってないといけない。

漫才のネタ、落語のネタ、都々逸から民謡、踊りから狂言、新作から古典から
それをすべて乞食袋の中に入れておいたと・・・・。

ただし、一つだけ言っておくと、芸というのは試してはいけない。
計算もない。客が笑ってくれるかどうか試してみようなんていうのはプロじゃない。
一発必中のネタをいつも用意していてこそ、人を笑わせるプロなんだ・・・と。

サービスの極意と一緒、作り置きできなくて、そのとき、その瞬間が勝負だと。



気になる言葉では、

センスとナンセンス。

「せりふ」は、台詞か、科白か

歌は語れ、せりふは歌え

アドリブは思いついた時に言うな。

いい役者は、歩き方ひとつでも、芝居している。

女の話、色気話、猥談なんてのを聞きたがるのは、田舎者だっていうこと。

かぶりものをしたり、ヒゲ描いたりしてる時って、勝手におもしろいこと言ってるよ
それは、その役になれるから、やっぱりそうでなくちゃいけないよ。

のり平さんの、役者の「ニン」にあった演出法。

どれもこれも、喜劇人、三木のり平を支えた真髄。



あと、最後に載っている、奥様になった映子さんとのお二人のお手紙
ラブレターは、熱烈な恋心がストレートに書かれている。

メールやスマホでやりとりできる今とは違う、表現方法は逆に羨ましい限りでおますな。


どこを開いても、中身の濃い「のり平のパーッといきましょう」
まだ2月なのに、早くも、今年のベスト1候補の本と出会いました。


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立川談志まくらコレクション~立川談志

2015-02-05 00:11:02 | 本の少し
立川談志 まくらコレクション 談志が語った“ニッポンの業
クリエーター情報なし
竹書房

☆☆☆☆

癖のある談志さん、晩年の落語は癖があり過ぎて、案外遠ざけていたのだが、
今回、マクラ集を読むと、毒舌ながら即客席の反応をみてのフォローも入れている。

時事問題、政治、あの選挙活動など、その時々の今日の出来事をマクラに。
練った落語につなげる為のマクラではなく、思いつくままのハナシが新鮮であり
活き活きしている。

特に、楽屋噺とか、各噺家さんの辛口なる評価などは特に興味あるところ。

例えば、それぞれ高座への“上がり”を研究してますよ、とか。
協会の集まりでの、文楽師匠と圓生師匠の芸に対する違いのやりとり。

正蔵師匠は、鈴本の楽屋で浴衣着てゴロゴロしている前座に
「この野郎、てめえら、鈴本に湯治に来てるんじゃねえぞ」、粋な啖呵。

志ん生師匠は、あるパーティで「今日は、どうも悔しいくらいいい天気で」とか。
こんなちょいとしたイイ話を,後世に伝える方も少なくなっていくんですな。

上方についても、三枝、ざこば、仁鶴、小文枝、米朝、、春団治さんまで
いたって辛口で批判的だが、唯一誉めているのが文珍さん。

笑いのツボが同じ、決して直球勝負ではなく、シンカーやナックル。
ピンボールやデッドボールも視野に入れての試合術。

お二人とも、どこか好きになれないと思っていたら、共通項があったような。


落語ファンなら、必聴(必読)の談志さんの“落語まくら集”でおます。


スマホで聴ける落語三席のQRスペシャル特典付き、です。
(「源平盛衰記」「三軒長屋」「芝浜」)


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問答無用のクラシック~許光俊

2015-02-03 05:43:21 | 音楽
問答無用のクラシック
クリエーター情報なし
青弓社

☆☆☆☆

久しぶりの音楽の本。

それも、許光俊さんの辛口本。

「巨匠幻想」という項では、美人を見るとデレデレになるフルトヴェングラー、
楽員の人格を踏みにじるトスカニーニ、練習をさぼるクナッパ―ツブッシュ、
悪口三昧のクレンペラー、冷酷で人間味のないセル、金儲けに余念がないカラヤン
他人を全否定するチェリビダッケ、指揮が下手な朝比奈隆などと言いたい放題。

まあ、欠点があったからこそ、彼らは「自分」の音楽を作りあげることができた。
つまり、巨匠とは、校則を破ってばかりいる、しかしただ違反するだけではなく、
人を誘惑する才能に恵まれ、人望もある不良のようなもの。


巨匠と不良を同列に並べるなんて、許さんの独壇場。


録音の音楽と、生の音楽の違いについてでは、

生の音楽を聴くのは、官能的でもあればエロティックであり、
また神秘的な経験であると、一組の男女が異性であり他人であるがゆえに
合一を求めるように、聴き手は演奏会において他者の音楽との神秘的な合一を憧れる。

偉大な演奏とは、神のように完全で、自由自在であり、全能である。、
聴き手は、さまざまな神秘主義者が神の光に照らされて法悦を感じたように、
音楽と自分との間の垣根が取り払われ、抱擁される瞬間を待ち望んでいる。
これは前提として、聴き手と音楽が他者であることを絶対に必要としているのだ、と。

まさにそれこそが、自らは音も出さず、ただ椅子にすわっているだけの聴き手の特権だと。

まあ、聴き手の客が居ないと何もはじまらないし、同じ空間で一体化する
生の良さを言ってるのだが、許さんに掛かれば、先ほどの表現になる。

そんな、音を言葉で表現する、クラッシク界の奇才の評論集でおます。





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