ロビー正面に、在りし日の春駒さんのお写真。
国立文楽劇場・昨年はお元気に30回記念の会を同じ会場で・・・・。
文楽劇場ではいつも貼り出されるスケジュール表。
一、桂紋四郎・・・・・・・・・「千早ふる」
良ろしいなぁ。
紋四郎さんの溌剌とした、若さのエネルギーを感じさせながらも、
噺本来のおもしろさを、伝えてくれる。
多少、体のオーバーアクション気味なのは、師匠春蝶さん譲りか。
千早の説明をしながら、それを客にも感じさせない話術。
困り果てた末に隠居さんが、大ボラでつくりあげた在原業平の「千早ふる」の解釈。
百人一首、同じようなパターンで残るのは99首、
どなたか、一首ぐらい、改作に挑戦して欲しいですな。
二、桂春蝶・・・・・・・・・・・「地獄八景(前半)」
春駒さん、お父さんでもある先代の春蝶さんとは、三代目春團治師匠との兄弟弟子。
仲が良くて、週に2、3回の割りに、家に来ていたんですが、酔っては
殺す、殺せ、の大喧嘩・・・・そんな、春駒さんの想い出を。
追悼ということで、それにちなんだ噺というのもなんですが・・「地獄八景」の前半の部分を。
メイド(冥土)喫茶や、四天王の落語会や、現代の地獄を演出。
話題も新しい分、笑いも新しい。
地獄も、新しい人がドンドン入ってきて、日々変わっていってるんでしょうな。
三、桂きん枝・・・・・・・・・「看板の一」
春駒さんと、きん枝さん、共に昭和26年生まれの成城工業高校の同期生。
落ケンをつくり、その時は春駒さんが先輩格。
卒業後、しばらくサラリーマンをしていたが、きん枝さんがパンダで売れだしてるのを見て
落語への思いが沸々と湧きだし、追いかけて落語界へ。
縦社会の落語の世界で2年程先輩なのに、逢えば“立入”と呼び捨てに。
芝居が好きで、一人芝居の延長に落語が・・・・などと思い出はなしを。
きん枝さん、持ちネタが少ないので、この頃出番が後になることが多く、
話せるネタ、落語に困っていますが・・・と
朝から「狸賽」か「看板の一」あたりとは思っていましたが・・やはり「看板の一」。
ストライクなろうとボールになろうと投げっぱなしの噺っぷりの
きん枝さんの「看板の一」、味がありますな。(誉め言葉でおます)
四、北 京一・・・・・・・・・・「パントマイム」
キタ キョウイチ この方も春駒さん、きん枝さんと同じ高校の同級生。
名前から、解るように師匠は、ゼンジー北京さん。
「パントマイム」という不思議な芸。
今は、東京で活躍されているのか、何か浅草演芸場での色物さんの匂いが。
パントマイムで、あるマジシャンの一日を演じられたが、
動きよりも、言葉だけの落語に映像的拡がりを感じるのは落語ファンの性か。
「パントマイム」とは新しい出会いなのに、なぜか古く感じてしまう、
コントや“がまるちょば” と違って、一人で演じるパントマイムの限界なのか・・。
五、桂きん枝、北京一、桂春蝶、竹沢敦史(劇団往来主催者)?
緞帳が上がると、八の字型に並べられた床几に四人が・・・。
最近は「劇団往来」にも参加されて役者としても活躍されていた春駒さん。
前回の独演会もこの国立文楽劇場で開催されていて、翌年もと抑えたら
去年の暮、12月31日に亡くなられて・・・・
この会、どうしようかとは思ったんですが、仲の良いものが集まって追悼ということで
今日の会を催させていただきましたと・・・・。
本名が「宮本」、「立入」「久墨」と本名で思い出話を語る方々、
一周忌の法事に集まった親友さんの語らい、そのもの。
昔の学生時代の友達って、良いもんですな。
六、笑福亭福笑・・・・・・・「葬儀屋さん」
まぁ、こんな会なので何をしようかと・・・・。
人が亡くなると淋しいですが、その後には葬儀が・・・
そのなかで起きる、家族のもめ事を・・・・・「葬儀屋さん」
この「葬儀屋さん」、主役は逆のご遺族さん。
父親を亡くた悲しみの中、各人の思いが交錯する、福笑さんの代表作。
最高におもしろい・・・・。
でも「葬儀屋」と呼び捨てにせず「葬儀屋さん」と
このさんづけ、よろしおますな。
追悼・桂春駒の会
2014年10月24日(金)午後6:30開演
国立文楽劇場
一、桂紋四郎・・・・・・・・・「千早ふる」
二、桂春蝶・・・・・・・・・・・「地獄八景(前半)」
三、桂きん枝・・・・・・・・・「看板の一」
仲入り
四、北 京一・・・・・・・・・・「パントマイム」
五、桂きん枝、北京一、桂春蝶、竹沢敦史(劇団往来主催者)?
六、笑福亭福笑・・・・・・・「葬儀屋さん」
三味線・・・・内海英華
にほんブログ村に参加中。
クリックで応援、よろしくでおます。
↓↓↓
にほんブログ村
にほんブログ村
ごまめが最近読んだ本です。
レビューは“読書ログ”にて見ることができます。
気になる本を、クリックしてください・・・・。