ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話を中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

噺家の卵煮ても焼いても~柳家さん喬

2017-11-30 05:04:03 | 本の少し
噺家の卵 煮ても焼いても: 落語キッチンへようこそ! (単行本)
クリエーター情報なし
筑摩書房

☆☆☆☆


柳家さん喬さんのサイン本。

今、東西で一番感動を生む噺家、さん喬さん。
そのさん喬さんの本、あまり難しい落語論ではなく、弟子たちの距離感とか、
生い立ちから現在までを追いながら、落語への思いを高座のごとく、
軽く淡々とおはなしになる。

芸術論的に書かれているとこで、気になったところ、

師匠の小さんさんがよく言っていた言葉に「芸は守・破・離だぞ」と
守るというのは、教わったものを素直に自分の中に入れてやってみること。
破るというのは、そこに何か自分で見つけたものを付け加えてみること。
離れるとは、教えてくれた先輩や師匠とは全然違う形を作り上げること、だと。
破は誰でもできる、この離ができないんです。人のおもしろいところを集めた
ても、ただの寄せ集め。すべて、元の、守・基本がきっちりしてなければ、
離れることができませんから、うわべだけの芸は、底の浅いものだと・・・。

もうひとつ、「芸人は上手も下手もなかりけり、行く先々の水に合わねば」
「その土地の人々のニーズに合わせる。自分の芸をお客様に押しつけないこと」
これが、なかなか難しい。
ご自分の芸をもちながら、そのなかでお客様に合わせる、芸の幅をもつ、
個性とは相反するもののような、難しい命題ですな・・・・。

本当の「うまい」、「上手い、巧い、美味い、旨い」・・・・
しかし、食べる側、聴く側、観る側、を忘れては「うまいもの」は提供できない。

一流シェフとも言える、さん喬さんの思い。

でも、今、さん喬さんがくりだす落語は、五つ星で、
是非、御賞味あれでおます。
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笑う子規~天野祐吉・編、南伸坊・絵

2017-11-28 04:06:08 | 本の少し
笑う子規 (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房

☆☆☆☆

この本で遠くて近き笑う子規

ほんと、遠い存在だった正岡子規が私の近くに・・・・。

こんなに、ユーモアにあふれた俳人だったとは驚き。
何でも、食べず嫌いというのはあきませんな。

子規記念博物館の館長もされていた、天野祐吉さんがユニークなコメントを
南伸坊さんが挿絵を、大人の絵本とも言える装丁に。

雑煮くうてよき初夢を忘れけり

人に貸して我に傘なし春の雨

睾丸をのせて重たき団扇哉

枝豆や三寸飛んで口に入る

猫老て鼠もとらず置炬燵

34歳で亡くなられ、真面目なイメージのある子規さん、
ユーモアたっぷりの「明るい子規」さん、「笑う子規」さん、
道後、松山の子規記念博物館、訪れたくなりましたな。


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「角座月夜はなしの会~大爆笑ラジ関寄席」

2017-11-27 21:21:21 | ラジ関寄席






一、笑福亭呂好・・・・・・・・・「寿限無」

会社が終わって駆けつけると、いつも既に開演中、
入口のカーテンの前で待たされて、中には入れてくれない。

カーテン越しに聞こえる、呂好さん、ラジオから聞こえてくるようで
お客様の笑い声もすごく新鮮。

あと、何年すれば二番手の登場になるのか、呂好さん。
ゆっくり、見たいもんですな。


二、笑福亭喬介・・・・・・・・・「祝いの壺」

「祝いの壺」といえば、吉坊さん。

そこはやはり、喬介さん落語、明るく楽しく漫画チックな爆笑編に。

繁昌亭大賞奨励賞受賞おめでとうございます。

笑いの壺のおさえ方は、天才的というか、計算された努力型か。
いづれにしても、どの噺も喬介ワールドに引きこむ。

暫くは目を離せませんで、喬介さんどの噺も、おもしろおますで。


三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「包丁間男」

これまた、今年の独演会用にネタおろししたばかりの「包丁間男」。
でも、凄いですな、もう鶴二さんの十八番といってもいいような出来。

間の小唄も上手いもんですな・・・・。

そして、女房してとの急展開、羨ましい限りですおますな。
でも、その後、辰の兄貴とはどうなったのか気になるところですな。


四、桂壱之輔・・・・・・・・・・・「竹の水仙」

「壺算」か「へっつい盗人」でもしようと思っていたそうですが、
一荷入りの、二荷入りの、壺と、喬介さんの噺とついたので、
急遽、変更「竹の水仙」へ、やはり、中堅、出番が後ろになればなるほど、
ネタの多さ、それも出来の完成度も問われますな。

壱之輔さんの「竹の水仙」、さらりとした上品な仕上がり。

よろしおましたで・・・・。


五、桂小春団治・・・・・・・・・「猿後家」

小春団治さんと言えば、創作というイメージなんですが。
このまえ聴いた「鴻池の犬」、といい、古典も味があって素敵。

特に今日の「猿後家」、御家さんの表情が最高。

落語は話芸ですが、やはり見た目のおもしろさも大事。

亡き師匠の十八番もどんどん高座に掛けて欲しいですな。


「角座月夜はなしの会~大爆笑ラジ関寄席」
2017年11月27日(月)午後6時30分開演
道頓堀・角座

一、笑福亭呂好・・・・・・・・・「寿限無」
二、笑福亭喬介・・・・・・・・・「祝いの壺(家見舞)」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「包丁間男」
仲入り
四、桂壱之輔・・・・・・・・・・・「竹の水仙」
五、桂小春団治・・・・・・・・・「猿後家」



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笑福亭呂鶴独演会

2017-11-26 22:22:22 | 落語

笑福亭呂鶴独演会


一、笑福亭呂好・・・・・・・・・「平林」

呂好さん、師匠の前からか、いつもよりおとなしめ。
「たいらばやしかひらりんか・・・いちはちじゅうのもくもく、一つと八つでとっききっき」

でも、最後に、「平林(ひらばやし)」さんに会って、
「ああ、お宅に用事はおまへんわ」と、しゅーっと降りるのかっこいいですな。


二、笑福亭呂竹・・・・・・・・・「書割盗人」

兄弟子の、呂竹さん、真面目さが着物きたような噺家さん。
さすが、長男さん・・・・師匠の真面目さの部分だけがかたまった様な。

でも、普段の崩れた呂竹さん見てみたいですな。


三、笑福亭呂鶴・・・・・・・・・「鴻池の犬」

独演会といえども、気の張ったところもなく、
淡々とした「鴻池の犬」、兄弟愛とか、運不運とか難しいところは一切なし。

でも、兄弟って、親以上に近い家族ですな・・・・。


四、桂吉坊・・・・・・・・・・・・・「鷺とり」

大好きな吉坊さんの登場。

「鷺とり」、商売根問の最初の「野菜売り」からスタート、
あの橋の上から生気を取り戻したミツバはあり、
続く「茶っ栗柿、麩」は割愛でしたが、久しぶりに聴きたかったですな。

五重の塔に掴って、「天王寺さんにヘンが・・・・」とにわかの部分も聴きたかったですな。

良い「鷺とり」・・・・いいモノが聴けて幸せ、
人間って贅沢ですな、ますます吉坊での「鷺とり」のフルバージョン
聴きたくなりましたな・・・・。


五、笑福亭呂鶴・・・・・・・・・「青菜」

気節柄、まるっきり正反対の夏のお噺を・・・と、「青菜」を。

ころ加減で、汗ばむところまではいきませんでしたな。

大好きだった仁鶴さんの「青菜」がベースにあるのか、
あんけらそう、九官鳥、もあったような・・・・。

でも、亭主につきあうてくれるこの嫁さん、ええ嫁さんですな。
あの、「遊山船」でタライに入ってくれる嫁さんといい、
遊び心のわかる、良き女房ですな。




笑福亭呂鶴独演会
2017年11月26日(日)午後1:00開演
淀屋橋朝日生命ホール

一、笑福亭呂好・・・・・・・・・「平林」
二、笑福亭呂竹・・・・・・・・・「書割盗人」
三、笑福亭呂鶴・・・・・・・・・「鴻池の犬」
仲入り
四、桂吉坊・・・・・・・・・・・・・「鷺とり」
五、笑福亭呂鶴・・・・・・・・・「青菜」

三味線・・・内海英華
太鼓・・・・・笑福亭呂竹
お茶子・・・笑福亭呂翔
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暮らしの手帖日記~松浦弥太郎

2017-11-24 04:05:06 | 本の少し
暮しの手帖日記
クリエーター情報なし
暮しの手帖社

☆☆☆☆

松浦弥太郎さんが、「暮しの手帖」に編集長として、
毎号綴った手記をまとめたものとエッセイ。

松浦さんも、読書は私と同じように、ほとんどは随筆やエッセイに費やされている。

そこで、随筆とエッセイの違いについて・・・・・

「随筆とは、本当にあった出来事を書いたもの。
エッセイとは、心のありようを書いたもの。
要するに、随筆は、こんなことがあったという話。
エッセイは、私はこう思った。こう感じたという話。
たったこれだけのことです。」

わかっているようで、わかってないこと、たくさんありますな。
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ぼくの宝物絵本~穂村弘

2017-11-22 03:04:05 | 本の少し
ぼくの宝物絵本 (河出文庫)
クリエーター情報なし
河出書房新社

☆☆☆

あの大好きな穂村弘さんが、絵本コレクターだとは・・・・。

単に子供の為の絵本と思っていたが、そこは穂村さん、
一癖も二癖も、深読みをして、格調高いものとしている。

我家にある絵本をみてみると、四冊。

「どんこう れっしゃが とまります」 鶴見正夫(ぶん)・倉石琢也(え)
かがくのとも版「きゅうきゅうばこ」山田真(ぶん)・柳生弦一郎(え)
「ウォーリーのふしぎな たび」マーティン・ハンドフォード(作・絵)・唐沢則幸(訳)
「旅の絵本」安野光雄(え)

最後の「旅の絵本」は私が買ったものですが、
「どんこう れっしゃが とまります」 は、電車好きの息子の本のよう、
残りの、「きゅうきゅうばこ」と「ウォーリー」は、
娘か誰の本なのか聞いてみなければ、でおます。

まだまだ残りの絵本、三階のロフトのパッキングの中にあったりして、
でも、整理をして表に出すより、ひっそりと置いておくのも
絵本なのかとも・・・・・思っていますが。
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ナンセンス・カタログ~谷川俊太郎+和田誠

2017-11-20 05:06:07 | 本の少し
ナンセンス・カタログ (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房

☆☆☆☆

凄い、谷川俊太郎さんって、やっぱり詩人。

この本は、言葉について、の150ものショートエッセイ集。

どの言葉についても、言葉のより選び方に感心。
最後の二行、そのまま、字数を整えれば、短歌になってしまう。


もしそんなふうに呼びかけることができたら、それが朝であろうが、
夜であろうが。一日がとても一日らしく感じられるだろうと思う。
たとえその日がじとじとと雨降りでもね。

床は人間と重力の接点なんだから、踏みしめるに足る硬さが必要だ。

皮袋に砂をつめこんだ凶器を、サンドバッグと言う。砂漠の砂嵐はしばしば
生命を奪う。無機物のくせに砂は生きもののように、いろんなところで
人間にかかわってくるな。

耳かきの無いとき、マッチの軸を使うことがあるけど、あのごつごつした
感触はいやだね。耳かきが洗練された一個の道具であることを再認識する。

とんびが輪を画いているのを見るのが好きです。子どもの手を放れた風船が空へ
消えてゆくのを見るのも好きです。たんぽぽの綿毛が風に吹かれるのを見るのも。

そりゃそうと、コンピューターは、あのうが言えないんだよね、気の毒に。

今かぞえてみたら、うちにはねじ廻しが十五本もあった。
それを全部使いこなしている自信はぼくにはない。

出した日付は、これは忘れるべきじゃないな。絵葉書は人と場所と時の
三位一体のはかなさに、いのちがあるんだから。

木漏れ陽の下では昼寝してしまうのはもったいない、
本を読むのも惜しい、そこにいるだけでいい。

季節はずれの果物や野菜も、ヴィニール・ハウスで育ったと思うと、
おひさまと無関係のような気がして、まずくなっちゃう。


詩人のわきだす言葉って、何気ない言葉なのに憧れますな。

「ナンセンス・カタログ」、どのような読まれ方をされるかは、
あなたまかせで、ございます。




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平成29年度11月文楽公演

2017-11-18 08:08:08 | 浪曲・講談・文楽・能・歌舞伎

平成29年度11月文楽公演・第2部








今日は、カトレア会の美女さんとの文楽鑑賞、楽しみでおます。


心中宵庚申(しんじゅうよいごうしん)・近松門左衛門・作

上田村の段

客席は空席がいっぱい、もう文楽人気は下火なのか、
太夫・竹本文字久太夫、三味線・鶴澤藤蔵

心中もので、しずかに幕開き。

離縁されたお千代が実家に戻ってくる、姉の皮肉たっぷりの苛め、
病の父親との再会、知らずに旅先の帰りに寄った亭主の半兵衛。

もう一度、やり直そうと、二人揃って大坂へ・・・・・・。


八百屋の段

八百屋の店先、店と家の世話で忙しくしている、主人伊右衛門の女房、
まるで落語の「小言幸兵衛」みたいに、丁稚や下女に当たり散して・・・。

なぜか、半兵衛とお千代が心中の約束を取り交わすのですが・・・
現在の私には、なぜ死ななければならないのか、
知らぬ土地で一緒に暮らすとか、あの世というのがあって、
そこで幸せになれるとの思いがあったのか、心中、腑に落ちぬ展開ですな。

道行思ひ短夜の段

といっても、近松さんの得意の心中もの。

太夫四人に、三味線五人、・・
二人の道行にしっとりと思いきや、大勢での語りを。

ああ、字幕を見ていると、いかに台詞が、五七調なのかがよく分かる。
短歌のつもりでじっくりと勉強させて貰いましたで。

「あすは未来で添ふものを別れは暫しこの世の名残」

「古へを捨てばや義理と思ふまじ、朽ちても消えぬ名こそ惜しけれ」


紅葉狩(もみじがり)・四世鶴澤重造・作曲


季節柄の風光明媚な紅葉の信州、戸隠山。
そこで繰り広げる、美男美女の宴、そして最後は熾烈な鬼女退治バトルに。

元々、能の作品が歌舞伎に、そして文楽に・・・・か。
二枚の扇子を巧みに操る姫の舞であったり、艶やか酒宴が続くが、

山の神がでてきて、山の天気は一転、姫は恐ろしい鬼女に・・・・。

最後は煙が出たりのダイナミックな立ち回り。

役者主体の、歌舞伎では、ウケル演目なんでしょうな。

心中もので重たくなった雰囲気を一掃、楽しいスペクタルで終演。

楽しい、楽しい、文楽公演でおました。

平成29年度11月文楽公演・第2部
2017年11月18日(土)午後4:00開演
国立文楽劇場

心中宵庚申(しんじゅうよいごうしん)・近松門左衛門・作
上田村の段
八百屋の段
道行思ひの段

紅葉狩(もみじがり)・四世鶴澤重造・作曲




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「借り家歌会」・・(2017.11.16)

2017-11-16 22:22:22 | 短歌

まちライブラリー@大阪府立大学

「暇活」が仕事の都合で行けないのが三か月続いたのですが、
主催者の、牛隆佑さんがもうひとつされているのがこの「借り家歌会」

大国町の@大阪府立大学のⅠ-siteなんばの“まちライブラリー”での開催ですが、
まだ、日程的には都合のつく週なので、こちらへ初参加。

丁度50回記念会とかで、16名もの方が参加。
皆さん、短歌に精通された方ばかりで、気おくれしてしまいます。


ルールはご自分の短歌を一首用意して参加。

作者名を伏せたまま一首ずつ回覧しながら、順番に感想、批評を・・・・。
これが、なかなかスリリング、自分の歌がどう感じられているか、
この言い回しでは、違った意味に捉えられ、ああ適切ではなかったとか、
反省とちよっとした喜びの繰り返しです。

自作以外でお気に入りの短歌も一つ用意。

これも、幅の広さに驚き、各方の好みも千差万別、短歌の奥の深さを痛感致しております。

そこでの歌を書き留めておきます。

ごまめ
スッキリと胃がなくなって妻映る鏡に向かっておはようという

好きな短歌
いろんなことあっても今幸せなのはいろんなことがあったからなの(佐藤真由美)






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たんぽるぽる~雪舟えま歌集

2017-11-14 05:05:05 | 本の少し
たんぽるぽる (かばんBOOKS)
クリエーター情報なし
短歌研究社

☆☆☆☆

この前の、「桜前線開架宣言」で見つけた、“雪舟えま”さんの歌集。
“雪舟”は“せっしゅう”ではなく“ゆきふね”と読むらしい。

21歳でレビュー、若草色のシュールレアリズムで「大型新人の登場」と
当時、注目されたらしい。

「たんぽるる」は二冊めとして、1996年~2010年までの作品から322首を収めています。
(ちなみに、えま、さんは1974年のお生まれ)

なかなか、一ひねりもふたひねりもある歌ばかり、


でも、気にいったのを選んでおきます。

箱買いの蜜柑二人で床にあけ 見たことないよこんな冬、 って

郵便は届かないのがふつうだと思うよ誰も悪くないのよ

愛が趣味になったら愛は死ぬね・・・テーブル拭いてテーブルで寝る

すきになる? 何を こういうことすべて 自信をもってまちがえる道

この家にくるひとは眼鏡がすごく曇るっていうそんなのしらない

たこ焼き屋の手さばきガラスにくっついて見ている 恋がかなわないの

すきですで変形しそう帰り道いつもよりていねいに歩きぬ

全身を濡れてきたひとハンカチで拭いた時間はわたしのものだ

性格が消えて心だけになって連れてくあなたの良いひとだから

製氷皿にとうとうと水わが心しらない人についてっちゃだめ

体臭が年々つよくなっていくわたしをはやく見つけてほしい

枕辺の本しおりが二枚あり君はすすんでるほうのしおり

明け方にパンと小さくつぶやけばパンが食べたいのかときかれる

寝顔みているとふしぎに音がない。 来たくて来た場所はいつも静か

君がもう眼鏡がいらなくなるようにいつか何かにおれはなります

ホットケーキ持たせて夫送りだすホットケーキは涙が拭ける

雪よ わたしがすることは運命がわたしにするかもしれぬこと

頭から足のさきまで雨に濡れしずかに聞こえだす曲がある

ずぶ濡れを悪いことと思わない街が濡れればおれも濡れるよ

いま少し正気になって父がいう団子は横に引いて食べろと

風呂あがりあなたがパジャマ着るまでの時間がのびる春なのですね

目を閉じてこの身にあたるぶんだけを雨とおもえば怖くはないわ

あられもなく油をすって茄子はいまはっきりと満たす側に回った


なんだか、不思議な、感覚、不思議な、歌、です。




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せんしゅう亭~桂かい枝

2017-11-11 11:11:11 | 浪切亭落語

せんしゅう亭~桂かい枝

本日は地元での落語会。

今、一番油の乗りきっている、かい枝さんの登場。

一、桂白鹿・・・・・・・「煮売り屋」

文鹿さんのお弟子さんで、初めての出会い。

白鹿さんの名前が辰馬さん、白鹿酒造の正式の会社名が「辰馬本家酒造」なので
文鹿さんのお弟子で、白鹿と、これしかないという名を頂く、何かご縁を感じますな。

弟子入りして丸三年、声も大きくしっかりした口調で、
師匠ゆずりの奇をてらう事もない、どっしりした高座。

「煮売り屋」、どじょう汁、くじら汁まで、じっくりと、
先行き楽しみな高座でおました。


二、桂華紋・・・・・・・「ふぐ鍋」

こちらは、高槻の初高座に出会えた、華紋さん。
あれから、まだ4年ですが凄い、最初から上手かったが、更に磨きが。

ああ、マクラで、「私の親戚にノーベル受賞者が・・・・。」
あの、今年のイギリス在住の、“カズオ・イシグロ”さんが、奥さんの遠縁に。

奥さんで三親等、華紋さんで六親等とか、でも親族にノーベル賞、受賞者とは。

噺は季節に因んでの「ふぐ鍋」、この噺最初に聴いたのが師匠の文華さん。
師匠の味そのままの一席、全てよし、身体がほこほこ温まる噺。

今後ますます、新しいネタ聴きたくなる、成長株の筆頭、華紋さんでおますな。


三、桂かい枝・・・・・「子は鎹」

この頃、地方での落語会も多く、絶好調のかい枝さん。

楽しいマクラで、たらたらと、男女の中、夫婦とは、さて何をしてくれるのかと期待。
していると、「出て行け」・・・・「この子は連れて行きます、寅ちゃん・・・・」
ああ、“子は鎹”や、良かったですな・・・。

親父の素朴さがでていて、お花さん、寅ちゃん、三人三様のバランスが良い。

途中ほろりとさせるところもアリィの、でも湿っぽくならない程度の人情噺に。

私は、かい枝さんの「子は鎹」好きですな・・・
・・・・心をほっこりと温かくしてくれた一席でおました。



せんしゅう亭~桂かい枝
2017年11月11日(土)午後2:00開演
岸和田浪切ホール・交流ホール


一、桂白鹿・・・・・・・「煮売り屋」
二、桂華紋・・・・・・・「ふぐ鍋」
三、桂かい枝・・・・・「子は鎹」
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チョコレート革命~俵万智

2017-11-09 21:47:38 | 本の少し
チョコレート革命
クリエーター情報なし
河出書房新社

☆☆☆

結構波長の合っている俵万智さんの歌集「チョコレート革命」。

「サラダ日記」(1987年)のあと「かぜのてのひら」(1991年)、
そして10年後の(1997年)に出された第3歌集。

気になった歌を

明治屋に初めて二人で行きし日の苺のジャムの一瓶終わる

眠りつつ髪をまさぐる指やさし夢の中でも私を抱くの

逢うたびに抱かれなくてもいいように一緒に暮らしてみたい七月

クーラーの風に吹かれて鳴っている風鈴の音、君の寝返り

キオスクでチューイングガムを買うようにサラリーマンが買う宝くじ

宝塚の友よりファックスに「幸運」とあり家をなくせど

年下の男に「おまえ」と呼ばれいてぬるきミルクのような幸せ

やさしすぎるキスなんかしてくれるからあなたの嘘に気づいてしまう

肉じゃがの匂い満ちればこの部屋に誰かの帰りを待ちいるごとし

別れ話を抱えて君に会いにゆくこんな日も吾は「晴れ女」なり

「結婚することになったよ」「なったんじゃなくてすることに決めたんでしょう」

スリッパの右と左を間違えたような感じに響くサヨナラ

抱きあわず語りあかせる夜ありてこれもやさしき情事と思う

缶ビールなんかじゃ酔えない夜のなか一人は寂しい二人は苦しい

シャンプーを選ぶ横顔を見ておればさしこむように「好き」と思えり

男ではなく大人の返事する君にチョコレート革命起こす
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あなたの話はなぜ「通じない」のか~山田ズーニー

2017-11-07 06:05:04 | 本の少し
あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房

☆☆☆

会社でも社員とのコミュニケーション不足を感じているこの頃、
思いが通じる為には、何が必要なのか、すがる気持ちで購入した本。

伝えたい切実な動機があるか。
伝えるだけの実績、経験があるか。
そしてそれを「伝えれる技術」があるか。


まずは、年内は一人一人と面談を・・・・・。
「あなたの話はなぜ「通じない」とは言わせぬよう」
聞き役に徹して、共感からのスタートをきります。
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笑福亭鶴二独演会

2017-11-05 20:27:14 | 笑福亭鶴二

笑福亭鶴二独演会


今回は、昼夜の二回公演。


鶴二さんの、昔の寄席の雰囲気が好きとかで、
ゲストさんは、色物さんも含めて多彩。



三十歳から始めた独演会、今回で二十回目。


本日は、笑福亭鶴二さんの独演会。
それも、昼夜の二公演で、ゲストも多彩なお方が出演。

一、桂治門・・・・・・・・・・・・・「初天神」

子供には定評のある治門さん、といっても「真田小僧」が好きなんですが。

この、「初天神」の寅ちゃんも、知恵も働くがかわいさのある子。
みたらし屋までだが、たっぷり客席温めた、好演でおました。


二、桂南天・・・・・・・・・・・・・「阿弥陀池」</stron>

今回の独演会の目玉、今上方で油の乗りきっている落語家さんの登場。
入門では鶴二さんが上だが、歳でいうと南天さんが上。
ライバルともいえる噺家さんを敢て、ゲストに。

心臓の“象”では、バク、に、アリクイまで登場、落語の楽しさではピカイチ。
あの、弟が死んだと聞いてからの友達の絶叫と、本人の慌てようは、南天ワールド。

でも「阿弥陀が行けと」、ようできた噺ですな。

三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「算段の平兵衛」

何とも、何度も何度も殺されるお庄屋さん。
演者によると、もっとドロドロしくなるのだが、そこは鶴二さん。
さらりと、次から次へと展開、でも皆困ったら、
「算段の平兵衛にでも相談せなしゃぁない」。

最後のサゲも、死因に疑問をもった役人が、平兵衛を訪れるが、
「平兵衛、良い算段はないか・・・」と、最後まで平兵衛、もてもてに。

四、内海英華・・・・・・・・・・・「女道楽」

よろいいな、英華さんの、三味線道楽。

都々逸あったり、「野崎」があったり、色っぽいですな。
お座敷芸、こじんまりとした小部屋でさしで聞いてみたいですな。


五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「七段目」

七段目、今回は、歌舞伎の場面をより忠実にされていたように。
踊りも習われている鶴二さん、八百屋お七の火の見櫓や、
三段目に七段目、どこも仕草が一段と綺麗に。

逆バージョンで、浄瑠璃、七段目「一力の場」観にって、
ああ、これやこれや、と一人納得したのを思い出します。

昼の部、とりあえず終わり。 でも、夜の部が引き続きございます。


笑福亭鶴二独演会・昼の部
2017年11月5日(日)午後1:00開演
朝日生命ホール

一、桂治門・・・・・・・・・・・・・「初天神」
二、桂南天・・・・・・・・・・・・・「阿弥陀池」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「算段の平兵衛」
仲入り
四、内海英華・・・・・・・・・・・「女道楽」
五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「七段目」
三味線・・・・入谷和女




一、笑福亭生寿・・・・・・・・・「手水廻し」

私は、生寿さんの大師匠、松喬さんの「手水廻し」が好き。
田舎の宿屋の人たちの素朴さが好き。

生寿さん、しっかりと笑福亭の手水廻しを見せてくれました。


二、林家花丸・・・・・・・・・・・「たいこ腹」

これぞ、林家の十八番。先代染丸、小染さんと脈々と受け継がれた噺。

太鼓持ちの茂八が入ってくるなり、女将、おとみさん、お梅はん、
そして最後の「ねこさん、ごきげんさん」までで、この噺の良し悪しがわかる。

さすが、林家、それも、随所に花丸さんらしさがたっぷりと。
若旦那が置いていった財布、厚いので中をみると、蒲鉾板が。
(死んだ猫の、位牌に使ったのが蒲鉾板)。

そういえば、「ふぐ鍋」でも「ちりとてちん」でも、大橋さんって出てきますな。
脈々と続く、一門の十八番、よろしおますな・・・・。


三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「包丁間男」

今回の、鶴二さんの四席の中では私の一押しはこの「包丁間男」。

モテない男が、お師匠さんを口説くところ、「出しましょう」と言いながら
水屋から佃煮、縁の下から胡瓜の古漬けを出し、
小唄を唄いながらちょっかいを出す。

男の間抜けな様が、最高におもしろい・・・・よろしいな。

鶴二さんの新しい、ネタおろしの演目、いつも新鮮で、
初々しく出来たての新鮮さもあり、よろしおますな・・・・。

また、聴いてみたいみたいネタ、増えましたで・・・・。


四、海原はるか・かなた・・「漫才」

当初は、くにお、とおる、さんだったんですが、ご病気のため代演で、
はるか、かなた、さんの登場。

大熱演、失礼ながら一芸を究めるとは凄いことなんですな・・・・。
鶴二さんの好きな、寄席の小屋の雰囲気、プンプンと匂ってきましたで。

あの、黄昏の、柳のような髪も目の前でたっぷり見せて頂きました。


五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「不動坊」

冬の噺、笑福亭の、それも私にとっては、仁鶴さんの匂いがする噺。

懐かしさも含めて、私にとっては、正統派の「不動坊」。

オチも「幽霊稼ぎ人」と解りにくいながら、昔のままのスタイルで・・・。
この様に、きっちりと残してくれる鶴二さんの落語、いたって好きですおますな。

昼夜四席、長時間に渡って、お疲れ様でございました。


笑福亭鶴二独演会・夜の部
2017年11月5日(日)午後5:00開演
朝日生命ホール

一、笑福亭生寿・・・・・・・・・「手水廻し」
二、林家花丸・・・・・・・・・・・「たいこ腹」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「包丁間男」
仲入り
四、海原はるか・かなた・・「漫才」
五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「不動坊」
三味線・・・・はやしや律子



笛・・・・・・・笑福亭松五
太鼓・・・・・笑福亭呂好
お茶子・・・東杏子



早くも次回・独演会、のお知らせ。

次回は、2018年5月5日(土)午後5:30より
日本橋国立文楽劇場にて、五十代という新たなステージを開催予定でおます。


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銀座・伊東屋 文房具 BETTER LIFE

2017-11-01 02:03:04 | 本の少し
銀座・伊東屋 文房具 BETTER LIFE
クリエーター情報なし
マガジンハウス

☆☆☆

銀座・伊東屋が選んだ逸品の文房具のあれこれ。

欲しいと思ったものは、

・鉛筆・ファーバーカステル カステル9000番 150円
・2mm芯シャープペンシル(伊東屋ヘルペチカ)700円
・定規・見やすい白黒定規 180円
・ガラスペン ・シピン ガラスペン 3600円
・気象計・パリゴ社 温湿気圧計 28,000円

全部で160点あまり見ているだけで楽しくなる
文房具って不思議な道具、いかに自分らしく使いこなすか。

でも、ご自分の商品のパンフレットが素敵な本になって、
1400円の定価で売られてるなんて、伊東屋さん、凄い。



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