ミセスMの毎日がチャレンジ

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労災の損得。。。

2006年12月15日 | 社労士の目
 監督署での出来事。

 私が所属している労災1課は、従業員の労働災害に関して「療養の給付」「休業給付」なんかの支給に関わっている。
要するに、仕事上の事故で病院にかかった従業員の治療費や、その休んだ間の所得保障の認定をしている。

 今日頼まれた仕事は、ずっと「休業補償」を受けている人の現在の状況を調べるための「意見書」を作成すること。

 一人ずつ名前と、労働保険番号、それに受傷日を記入していく。
その中になんと、昭和50年代に受傷して未だに「休業補償」を受けている人が3人ほどいた。
ざっと計算しても、27年近くなる。
他にも、10年以上の人も結構いた。

 「休業補償」は、健康保険の「傷病手当金」のように期限がない。
病院の先生が「完治しました」とか
「これ以上治療の見込みがない」というような場合以外は、障害に該当しない限り無制限に支給される。
だから、この人のように、20年以上もの間受給することも可能になってくる。
「休業補償」を受けているということは、「療養の給付」も受けていることになる。
つまり、治療費もただという訳。

 その中のお一人は、現在85歳
要するに、定年間際で労災になり、障害にも該当しないので、ず~っと「療養給付」と「休業給付」を受けている。
この人は、当然「老齢厚生年金」も受給している。
定年で退職した後も、休業していると看做されて補償がでるということ。

 退職後快適な老後を、事故により過ごすことは出来なくなってしまったけど、金銭的には、一般の定年退職者よりもかなり優遇されている。

 これって、ちょっと考えさせられるなぁ。
本人にとっては、どうなんやろなぁ。





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