和風カステラロール。。。

　新しい顧問先の保険加入の相談で、阪急岡本に行ってきました。
初めて降りる駅です。
駅前から、顧問先の会社まで、社長が案内してくれましたが、なかなかおしゃれな町です。
レンガ造りの喫茶店や、オープンテラスのレストランなど、車一台通れるぐらいの狭い道の両側におしゃれなお店が並んでいます。

　でも、駅前から少し外れると、ちょっと高級な住宅街です。

　３時間近く社会保険や労働保険、特別加入の説明をして、駅まで送ってもらって「あ～、もう２時半かぁ、お昼どうしようかなぁ」。
中途半端やなぁ。

　・・・考えながら歩いていると、なんかとっても旧い佇まいのお店に、タイヤみたいなものが並んでいる。
何かなぁ・・・と覗いてみると、和風のロールケーキ。
それも馬鹿でかい。
四国の「一六タルト」を３倍ぐらい太くして、焼き色をつけたみたい。
お店の名前は「安政堂菓舗」、和菓子のお店です。
この岡本店以外にも、御影と甲南に２店舗あるようです。
名前どおり、安政元年（1854年）に創業。

　「和風カステラロール」というらしい。
バターやクリームを一切使わんと「みかんのジャム」をたっぷり巻いている。
ちょっとほろ苦くて、マーマレードのような感じ。

　ところでこのロールケーキ、ちょうど出来立てみたいで、暖かい。
「触らんといてねぇ」と奥から声がした。
「あっ、ごめんごめん、重たいかなぁと思って・・・」

　周りを見ると「触らんといてください」「１本売りしかしてません。切り売りはしてません」とやたらとべたべた手書きの墨字で一杯書いて張ってある。
せっかくの店構えが台無しやん。

　「そら重いで、大っきいからね」とおばちゃんがのたまう。
「重そうやなぁ・・・、２本下さい」って、私は何を言うてるんや。
「重たい言うてるのにぃ」と言いながら、１本ずつ包装して袋に入れてくれた。
買うて、文句言われたの初めてやぁ。

　ホンと、重たい。
これから、梅田を通って帰るんや。
たまらんなぁ。

　１本は、顧問先の靴屋さんに持っていこ。
１本はうちで食べよ。
靴屋の社長は、糖尿の癖に、甘いものが大好き。
前歯の欠けた笑顔が浮かんできた。

　一度事務所に帰って、車で靴屋さんへ行った。
社長は、「先生、これもって行って」・・・と日本酒２本をくれた。
まるで「わらしべ長者」みたいや。

余りの迫力に「うちでは食べきられへんなぁ、監督署に持って行こ」
半分に切ってしまって、写真に取るの忘れました。
残念。