あいててよかった！・・・と思ったら・・・

金曜の夕刻、建物表題登記の依頼があったのですが、依頼者には建物所在地の地番がよくわかっていません。今日（土曜）、依頼者宅に伺って建築確認済証等をお預かりして、登記申請の準備をしています。

土曜なので、登記情報関係の調査はできないな、と思っていたのですが、今日は「第二土曜」で、月一回の「登記情報提供サービス」の利用可能日」だとわかりました。まさに、コンビニができた頃の「開いててよかった！」という感覚です。

私がこの「登記情報提供サービス」を土曜に利用するのは初めてです。「開いててよかった」と思って使ってみたのですが、いざ使ってみると「地図情報、図面情報は使えません」というもので、はなはだ中途半端なものです。正直言って「これじゃーなぁ・・・」と思わされました。

しかも、「地図・図面は見られないのか・・・」と思ってみていたら「登記情報提供サービスの利便性の向上に関する今後の取組について」というお知らせのあることがわかりました。「土曜や休日でも図面も見られるようになる「サービスの利便性向上」があるのかな？と思って読んでみたら次のものでした。長いのですが全文引用します。

日ごろから登記情報提供サービスを御利用いただき，誠にありがとうございます。
　 さて，当協会においては，平成２６年７月に，登記情報提供サービスの更なる利便性の向上を図るための方策等を検討するに当たっての参考とするため， 「登記情報提供サービスの利便性向上のためのアンケート調査」を実施したところですが，そこで示された利用者の皆様のニーズ等を踏まえ， 今後の利便性の向上については，地番検索を始めとする各種機能の拡充等を通じた使いやすさの改善に係る方策を中心として実施していくことといたしました。
その具体的な取組として，当協会自らが，又は法務省に対する要請等を通じて，順次，次に掲げる取組等を実施する予定ですので，お知らせいたします（内容や実施時期等の詳細については，改めてお知らせいたします。）。
　〔今後実施する主な取組（予定）〕
　　　＊インターネット上で住宅地図を用いた地番検索を可能とするサービスの実施
　　　＊推奨環境の拡大（利用可能ブラウザの追加等）
　　　＊パスワード再発行の利便性向上（ＷＥＢ上でパスワードの再発行手続を可能とする等）
　　　＊マイページの利便性向上（利用履歴を用いた物件入力の簡素化を図る等）
なお，これらの施策を実施することに伴い，平成２５年３月から実施しております「登記情報提供サービスの運用拡大」（月１回土曜日にサービスを利用することができるようにするもの）については， その利用実績が著しく低調（平日の１割程度）であることなどから，平成２７年３月１４日の実施分をもって終了することとしましたので， 何卒御了承くださいますようお願いいたします。
当協会は，今後とも，利用者の皆様のニーズの把握に努め，登記情報提供サービスの更なる利便性の向上に努めて参りますので， 引き続き，利用者の皆様の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。

というものです。「今後実施する主な取り組み（予定）」が４つ示されていて、それに「伴い」（？）「月１回土曜日にサービスを利用することができるようにするもの」については、「その利用実績が著しく低調（平日の１割程度）であることなどから」終了することにした、というものです。

「開いててよかった」のコンビニが今日まで普及したのは、おそらく「月1回しか開けない」というようなことや「店は開けても商品は3分の1しかない」というようなことをせず、「毎日開けて、品揃えも変わらない」というものだったからだろうと思います。とても使い勝手の悪い「サービス拡大」をしておいて、それでは「利用実績が著しく低調」だから、と言って、（よりよいサービスを目指すのではなく）サービスをやめてしまう、というのは、いかがなものか？と思うところです。今後「利用者の皆様のニーズの把握に努め，登記情報提供サービスの更なる利便性の向上に努めて」ほしいな、と思います。