南三陸町では,7月中旬からの高温により開花が遅くなると考えられ,役員らは会員ほ場の生育状況を確認しながら,どのくらい予約相対取引が可能か判断していました。普及センターからは,高温でハダニの発生が多くなるので,出荷前に防除をきちんと行うよう指導しました。リアス小菊栽培研究会では8月お盆用に約1haの作付があり,市場からは約9万本の予約が入ると見込まれています。
普及センターでは現地巡回を通じて,出荷前の小ぎくの生育状況を確認しながら,予約相対取引量の拡大に向けた小ぎく生産を支援します。
去る7月13日,栗原市一迫と大崎市古川を会場に,みやぎ農業未来塾「就農予定者~5年目コース」を開催しました。新規就農者~就農5年目までの4名が参加し,和気あいあいとした雰囲気の中,先輩方と意見交換を行いました。
最初に,栗原市一迫の(有)小山牧場(酪農)専務の小山寛記さんに座談会形式でお話をいただきました。小山さんは,塾生達に将来の目標などについて聞き取りながら,それぞれにアドバイスをいただきました。農家は自営業なので,自分のやりたいと思ったことが実現できるのが強みで,何でも新しいことに挑戦してみることが大切だということや,自分が興味を持ったことについて誰かと話をする大切さなどの経験談に塾生達はうなずきながら聞き入っていました。
2ヶ所目は大崎市古川でなすを栽培し,若手生産者5名と出荷団体「ふたば」を発足させた佐藤雅俊さんにお話を伺いました。野菜の直販や天敵を導入した省力栽培に取り組み,古川市内の飲食店と連携した消費者交流イベントを企画するなど,意欲的な取り組みに塾生達は感心している様子でした。
今回参加した塾生達はそれぞれ部門が異なりますが,少し前に就農してその分野で活躍されている先輩達と様々な話をする中で新しい目標が持てたのではないかと思います。
みやぎ農業未来塾「就農予定者~5年目コース」は,冬場に第2回を開催する予定です。
佐藤雅俊さんのハウスにて
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0228-22-9404 FAX:0228-22-5795・6144
去る7月22日(木)に,栗原市志波姫「この花さくや姫プラザ」と志波姫刈敷中沖地区の大豆ほ場を会場に,宮城県大豆研修会を開催しました。研修会は,“大豆作の効率的な管理作業のために”をサブタイトルとし,大豆の収量・品質向上のために新技術や機械除草等の紹介を行いました。
当日は,県内の大豆栽培農業者をはじめとして,関係機関・団体の担当者を含め200名を超える参加者がありました。
研修会の前半はこの花さくや姫プラザで,古川農業試験場の担当者が雑草防除を主題とした大豆作生育中・後期の管理と,総合的病害虫管理(IPM)についての講演を行ないました。
また,第38回全国豆類経営改善共励会で生産局長賞を受賞した登米市登米町の栽培方法を優良事例として,登米農業改良普及センターの担当者が発表しました。
後半は,会場を大豆の栽培ほ場に移し,主要農機メーカー4社と作業機製造会社1社による大豆の中間管理作業機の実演会を行いました。実演では,新たに開発した中耕培土機や,有芯部分耕播種機などを各社がはじめに説明し,実際にほ場で動作させ作業の様子や効果などを参加者に確認してもらいました。
研修会全体をとおして,参加者は,新たな情報や技術・機械・機種に興味を示したようで,最後まで真剣に耳を傾け自身の目で確認していました。
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0228-22-9437 FAX:0228-22-5795・6144
「くりネッ娘」は,管内の組織や団体の枠を越えて女性農業者同士の情報交換・交流を行うグループです。今回は,女性グループの活動が盛んな岩手県の中でも,特に実績のある「遠野地方Y・Y・Y推進女性の会」(以下Y・Y・Y)を訪ね,遠野伝承園(岩手県遠野市)を会場に女性の社会進出促進に向けた研修会を開催しました。
始めに,Y・Y・Yから結成の動機や結成されるまでの経過についてお話があり,その後は,これまでの会の活動や,農業委員でもある出席者の一人から日頃の活動について御説明をいただきました。
後半は,意見交換交流会とし,参加者に後継者の育成についてや会の運営の仕方などの質問や組織の課題を出してもらい,アドバイスをいただく形で互いに話し合いを進めました。
「無理をしない。できる事から始める。目標を持って前向きに」等,簡単なこと,わかっていることとは思いながらも,行動してみることの大切さを強く実感できたようです。また,「農村を元気にするためには,女性が元気で家庭が明るくなければならない,それは女性の社会進出や男女共同参画や家族経営協定につながるものである」との理解が深まったようでした。
参加者は,Y・Y・Yの皆さんの行動力やひたむきさに感心し,話に圧倒されながらも,その生き生きとした様子に元気をもらったようでした。参加者みなそれぞれに「なにか自分ができること」を考えたのではないかと思います。
普及センターでは「くりネッ娘」とともに,農業女性の社会参画を進めるための勉強の場・農業女性の交流の場等についてこれからも企画・提案して行きたいと思います。
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0228-22-9404 FAX:0228-22-5795・6144
5月28日,くりはらスプレーマム研究会による現地検討会が,大崎市田尻および遠田郡涌谷町の会員ほ場で開催されました。
当日は,県農産園芸環境課や県農業・園芸総合研究所及び美里農業改良普及センターの職員も参加し,病害虫特性と宮城県育成品種のスプレーぎくの情報提供が行われました。
特に留意するべき点として,ミカンキイロアザミウマとハダニのそれぞれの特徴や防除法の指導がありました。雑草防除を確実に行うことで病虫害の発生を抑えることができるなど,栽培環境を整備することの重要性と防除の方法について,会員に周知することができました。
出席した会員の間でも,時期を逃さない病虫害の防除や電照を切るタイミング等について活発な意見交換が行われ,栽培技術の一層の向上が期待される有意義な現地検討会となりました。
普及センターでは,県の重要振興品目であるスプレーぎくの生産拡大を図るため,県育成品種オータムプリンセス等の導入や新しい栽培技術の普及を進めています。今後も関係機関と連携をとりながら,より高品質のスプレーマムの安定生産に向けて支援していきます。
開花したスプレーぎく
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0228-22-9437 FAX:0228-22-6144