河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

9/7(土)15時 京都府民ホール・アルティ シューマン「ピアノ三重奏曲第2番ヘ長調」Op.80 

シェーンベルクで言い忘れたこと

2008-02-29 22:43:34 | シェーンベルク
3月10日の「モーツァルトに会いたい③・モーツァルトマニアック」が近づいてきた。

練習しててトリハダ立つっていう感じで
モーツァルトさんの曲について書くこといっぱいあるのだけど
先日の小リサイタル「シェーンベルクを中心に」で
言い忘れたことを
今のうちに書いておかないと。

・・・・
シェーンベルクとバッハを並べて弾く、というのは
いろんな意味合いがあるけど
一つは、ポリフォニーという共通項があること。

シェーンベルクの無調音楽は
一見(一聴)無機的のようで、
実は横の線は
とてもしなやか・・・と、ここまでは話したと思う。

そのつづき。

「音」を私(達音楽家)は
モノのように感じている。
たとえば、ボールのような運動体。

ボールが地面に着いて跳ねて
それが減速して
ある一点まで上ったら
一瞬静止。

その後、下降。
加速して地面に当たる。
音ってそんな感じ。
音自体が運動する。

他の例でわかりやすくいうと、
ピアノの鍵盤は水平だが
それを縦にする、と考えればいい。

右側(高音域)を上に、
左側(低音域)を下に、立てる。

「ド~レ」よりも「ド~ミ」の方が
たくさん上に上らなければならない。
つまり、エネルギーが要る。

階段で言えば
「ド~レ」は2段、「ド~ミ」は3段。
「ド~ソ」など5段だから、一気に上るのタイヘン。

でも、その5段分のエネルギーを使って上に上ってしまったら
今度はそこにエネルギーがあるから
そのエネルギーを今度はどこかで消費できるというか。

う~ん、書くのむずかしー。

とにかく
シェーンベルクの横の線は、
大胆かつ微妙で(幅広い音程+半音)
たいへんしなやかで色っぽく
それはまったく
後期ロマン派の世界そのままなのでした。




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