河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

7/27(土)13時30分 NHK文化センター京都 ショパン「マズルカ」Op.59全曲、「バラード第3番」等

歌の運命

2007-12-28 21:45:55 | 短歌
今日12月28日の朝日新聞(大阪本社発行)夕刊文化面
「単眼複眼」で、拙歌

  笛はかるく右手にかかげたましひの旅に出たまま帰りては来ず

(「文藝春秋」2007年9月号掲載「笛をかかげて・悼、河合隼雄さん」より)

がちょこっと取り上げられた。

この歌は、
まず「短歌現代」9月号に吉川(宏志)クンが取り上げ、
この12月の角川書店「短歌年鑑」で篠弘氏がそのことについて厳しい意見を書き、
そして今回の朝日新聞、と、
書かれた内容はともかく
何回か取り上げられた歌になった。

その歌がいいとか良くない、ということを越えて
話題になる歌、というのがあって
それはもうその歌の運命、
としか言いようのないものと感じる。

この一連七首は
発表した場が「文藝春秋」という
歌壇とは異なる場だったせいか
その反応も大きかったが、

思えば
締切二日前に河合先生が突如逝去、
私は
それ以前に用意していた何首かを急遽差し替え
この一連を書いたのだけれど

それも
なんというか、河合先生のお力を
とても感じる。
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とりあえず列挙

2007-12-24 23:03:43 | モーツァルトに会いたい・3
冬休みに入り、レッスンなどが少なくなった分
自らやらなければならない事の多さに
ちょっとたじろぎ気味。

とりあえずここに書くことによって
気分を切り替えます。

①さらう曲。

●ソロ作品
☆モーツァルト
・前奏曲(カプリッチォ)K.284a  ハ長調
・ロンド K.511            イ短調
・指の練習 K.626b/48      ハ長調
・アレグロ(ソナタ楽章) K.312  ト短調 
・ピアノソナタ K.533+494   ヘ長調

☆シェーンベルク
・6つの小品 Op.19
・組曲 Op.25

☆ベルク
・ソナタ Op.1

☆バッハ
・フランス組曲第4番 変ホ長調

☆ブラームス
・間奏曲 Op.119-1

●室内楽
☆プロコフィエフ 
・ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番

☆モーツァルト
・ピアノとヴァイオリンのためのソナタ K.304 ト長調

(その他ベートーヴェンVn.ソナタ10番とR.シュトラウスVn.ソナタなど。)

②原稿

☆短歌の韻律に関する小論(塔)

☆作品月集評(塔)

③下調べ

☆シューベルトに関して

………
とりあえず、締切が過ぎた小論を書くべく
今読んでいるのが
『短歌と日本人』という6巻シリーズ(岩波書店)の中の
「韻律から短歌の本質を問う」(馬場あき子編)。

馬場あき子という人、やっぱり凄い。

お能にも造詣が深いこと プラス
記紀万葉から王朝文学など
古典の、幅広く奥深い知識 プラス
現代短歌の長年の実作者
としての発言が
とっても刺激的。

その文章や発言(鼎談)に
ぐいぐい惹かれる。

と書きつつ
今夜がクリスマスイヴであったことに
やっと気がつく。

私はクリスチャンじゃないので
関係ないのですが。
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チラシスタート

2007-12-22 13:07:18 | モーツァルトに会いたい・3
来年の「モーツァルトに会いたい③」のチラシが先日できあがり
5人のチェロの時から撒きはじめた。

さすが谷川俊太郎さんの人気のせいか
チケットすでに売れ始めてるみたい。

演奏会詳細は http://music.geocities.jp/misakn95/

ここにも一応載せます↓。

2008年3月10日(月)午後7時《モーツァルトに会いたい・3》
「モーツァルト・マニアック」

■ピアノ・河野美砂子   
■朗読・谷川俊太郎

■ 京都芸術センター(四条烏丸24番出口より徒歩5分・室町通り錦上ル東側) 
電話 075-213-1000

■演奏曲目   
モーツァルト作曲
 前奏曲(カプリッチォ)K.284a  ハ長調(1777年)
 ロンド K.511 イ短調(1787年)
 指の練習 K.626b/48 ハ長調(1788~9年?)
 アレグロ(ソナタ楽章) K.312  ト短調(1790年) 
 ピアノソナタ K.533+494   ヘ長調(1786~88年)  他
  
「モーツァルトに会いたい」シリーズ3回目の今回は、モーツァルトの作品の中でも意外な面に光をあてます。
いわゆる〈モーツァルトらしさ〉とは異なった曲や、演奏されることの少ない、けれど魅力に満ちたピアノソロ作品を中心としたプログラムです。

谷川俊太郎さんは、その長年の詩作のなかで、詩集「モーツァルトを聞く人」(1995年)があることからもわかるように、モーツアルティアンとしても長いキャリアをお持ちです。
言葉を生み出すプロとしての朗読やお話は聞き逃せません。
↓谷川さんとの交流などを書いたエッセイがお読み頂けます。
http://music.geocities.jp/misakn95/
           
もと京都市立明倫小学校の歴史ある空間と、そこに伝わる約100年前の楽器、ペトロフの響きとともに、新しい音楽会の形をお楽しみください。
          
■前売り券
一般 3000円/学生1500円 (当日各500円増) 全自由席・定員200名
      
■申込・問い合わせ  コンサートモーツァルト
※受け付け次第、振込用紙同封のうえチケットをお送りします。
 ・電話 075-432-9070 (月~金曜日・10時~5時、土曜日・10時~12時)
 ・ファクス 050-1359-4384
 ・メール conmoz69@ybb.ne.jp
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どとーの日々

2007-12-21 03:25:09 | 短歌
一ヶ月延ばしにしてもらった「塔」の原稿(短歌の評論)。
22日締切なのに
なんの目途もたたず。

汗って(!)ます。

それより前の20日が期限の「塔」の10首。

今回はどう考えても無理っぽいので
「欠詠」という
短歌結社内では禁忌の(でも私は常習犯)作戦で行くつもりが

今夜、夜中になって
立て続けに10首近くを書き付ける。

明日の朝見たら(客観的に見られるのです)
あかんかもしれんけど
いつもとまったく違う歌10首、

たまにはええんとちゃうかなー。

こういう歌は
今夜このとき
しかできひんのです。
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5人のチェロ

2007-12-17 23:42:04 | モーツァルト関連
「5人のチェロアンサンブル」の本番
15日土曜アルティ、16日日曜やまなみホールを
2日続けて聞く。
両日とも満員御礼。

本番あとの打ち上げ飲み会にも両日参加。
ちょっとしんどいわ(笑汗)。

上村昇、河野文昭、林裕、藤森亮一、上森祥平の5人のみなさん。

バッハ/ブランデンブルク協奏曲 第6番
オッフェンバッハ/ジャクリーヌの涙
バラキレフ/ロマンス
藤森亮一/組曲
ショスタコーヴィチ/24のプレリュードとフーガ より

というプログラム。

たいへん質の高い演奏で
とっても楽しかった。
それぞれの曲と、その演奏に関して
さまざまな感想をもつ。

飲み会では
チェリストの皆さんにホダされて
いらんことまで言うてしもた(汗)。

以下、冷静な報告。

バッハとショスタコは、編曲ものになるが
さすが、曲のデキがすばらしい。

チェロのみで演奏するバッハは、
聞いている方はほんとに楽しいけれど
実は、弾く方はタイヘンだとか…。
ときどきカタくなりかけるのを
曲の素晴らしさがカバーしてくれた?

ショスタコは、原曲はピアノソロの曲。
2曲のプレリュードとフーガと
1曲のプレリュードが演奏された。

特に最後の
「ニ短調のプレリュードとフーガ」は
圧倒的な音楽のテンションの高さと
その緊張感の連続の長さに
強い印象がのこった。

バッハとショスタコの間の曲、
オッフェンバッハとバラキレフは
それぞれロマンティックな小品。

休憩のあとに今回「初演」された
藤森クンの「組曲」。
いわゆる作曲家が作曲する曲ではないのが
かえって新鮮。

一曲目「プレチュール」(プレリュードのもじり)
二曲目「モシアン」(メシアンのもじり)
三曲目「チューダコダンス」。

ほんとはもっとたくさん作るはずが
時間切れで3曲になったとか。

「プレチュール」は
横に並んでいる5人の中で
真ん中の上村さんが長いバスの音を弾き、
両端の二人づつが
シンメトリカルに細かい音符を交互に弾く、
というステレオ効果的なもの。

5人のチェロ、という現場感覚が生んだ
おもしろい視点の曲だった。
どこか無機的なサイボーグ藤森(笑)の面目躍如。

「モシアン」は
私が最初に聞いた時は
ショスタコの音楽のように聞こえたけど
実はメシアンの「世の終わりのための四重奏曲」に
影響されたものだった。

藤森クンはショスタコのクヮルテットを
たしか多数弾いたはるので
どこかでショスタコっぽくなるのね。

いきなりドラマティックに始まるのが
印象的。
ぶあつい和音や
一定の歩みのリズムなど
すばらしい。

1曲目の
或る意味で無機的な曲に対して
対極にある。

3曲目は軽いもの。
この「チューダコ」で全曲で終わる、という
そのテレが良い。

でもせっかくのあの2曲目を生かすために
その前後に
あともう何曲か、ぜひ欲しい。

…打ち上げでは
5Vc.と1Pf.の6人ともがよく飲むので
ついついクイクイいってしまい、
いっぱいしゃべりました。

演奏会終わったあとに
あーでもないこーでもないって言うの
わたし大好きです。
歌会のあとの飲み会もいっしょですが。

5Vc.のオリジナルの曲はほとんどない
ということを考えつつ
今日ろくの散歩しながら思いついたのだけど

来年の「5人のチェロ」では
ぜひモーツァルトの「4手のためのソナタK.497 ヘ長調」を。

今年の7月に「モーツァルトに会いたい②」で弾いて
ホントに惚れた曲です。


なかなか素晴らしかった2日間でしたー。
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「モーツァルトに会いたい」を英訳すると?

2007-12-12 22:37:19 | モーツァルトに会いたい・3
7日金曜日は「塩見裕子ヴァイオリンリサイタル」本番。

私の愛するベートーヴェンVn.ソナタ10番と
R.シュトラウスVn.ソナタを
アルティで弾けたのはほんとに嬉しかった。

この1年の
「モーツァルトに会いたい」シリーズの経験が
とても生きてる、と言って下さった方があって

土曜日は
短歌関係の会。

その後、
締切を一週間も過ぎた原稿書き

プラス
来年演奏会(複数)のプログラミング試行錯誤と
チラシ作成。

今日は学校で
ピアノデュオの試験。

思えばこの一ヶ月あまり
ほんとーに過密スケジュールだった。

8回ほどの本番。

その中には
源氏物語について話すことから
ブラームスについての講演会なども。

こうやって
仕事がそのまま勉強になるっていうのは
ありがたいことです。

今日
「モーツァルトに会いたい③」のチラシ作成で
デザイナーさんが英語の副題を出してこられたので

英語のニュアンスとしてどういうものがいいのか
(want to see Mozart では変よねぇ)
かつてお世話になったKim先生に相談しようと
ECC(英会話学校)に電話したところ

すぐに
そこにいるネイティヴの先生方にも聞いてみる、
とのこと。

折り返しの電話では
「conversations with Mozart」という案が
とてもいい感じ、とのこと。

さっそく、それ、いただき。

ECCの先生方、ありがとー。
たすかりましたー。


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ヘンレ原典版編集者のおせっかい

2007-12-07 00:00:42 | ベートーヴェン
本番を明日に控えて
今日になってまた
ベートーヴェンの楽譜から
さまざまなこと発見。

10番のヴァイオリンソナタOp.96について、
今まで書いてきたこと以外に

・音域によってカラーが異なること
(提示部と再現部の違い…これはこのソナタだけではないけど)
・ヘンレ原典版編集者のおせっかい
(括弧付きでスタッカートやスラーなどさまざまな記号が書いてあるけど、要注意!)

など
メモっておきたいことがたくさん。

ですが
リヒャルト・シュトラウスもあることだし
(弾いてて恍惚となるとこアリ・・・シ・ア・ワ・セ)
もう寝ます。

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作品と演奏の質のバランス

2007-12-05 01:45:53 | ベートーヴェン
ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ10番Op.96

本番を3日後に控えて
持っていたCDを聴く。

なかで
グリュミオー+ハスキルがすばらしい。

何がって、
ひとことで言うの難しいけど
作品の質と演奏の質のバランスというのか……。

先日の日記で書いていたように
この曲はやっぱり
どちらかというと理屈っぽい。

いや、理屈っぽいという所を越えて
ものすごく深い音楽なのだけど。

でも彼らの演奏は
ものすご~く感覚的。

というより、
感覚的に見えて
実はすご~く「音楽的な理屈」に裏打ちされてるんだけど
そんな素振りはつゆ見せず
ものすごく
その時かぎりの演奏の喜びを限りなく享受。

作品がどっちかというと理屈っぽいとき
演奏が感覚的(理屈っぽくない)っていうの
さいこー。

それに関して
書くこといっぱいあるけど
明日朝から
本番前最後の練習があるので
もう寝ます。
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知らんかった!

2007-12-03 01:20:06 | モーツァルトに会いたい・3
昨日終わった本番のあと
締め切り過ぎた原稿、
7日本番などを抱えながら

来年3月の「モーツァルトに会いたい③」のための
プログラミング苦心中。

そのなかで
晩年のソナタK.533(第3楽章はK.494)ヘ長調を
弾くことにしていたので
CDをあらためて聞く。

す・す・すご~い!!

この曲
なんでかあんまり演奏会では取り上げられないけど
なんてすごい曲なんだ!

モーツァルトさん、
晩年の人気凋落+ビンボー生活のなかで
こういう曲書いてたのね。

私が
この曲の凄さを
なんとしてもお客さんに伝えるからね。
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備忘録

2007-12-01 00:00:16 | モーツァルトに関係ないですが。音楽関連♪
昨日木曜日は
京都市のイヴェント「源氏物語プレ千年紀」のシンポジウムに
ゲストとして参加。

明日土曜日は
宇治教会でVn.の塩見裕子さんと本番。

疲れ気味で
今日はすこし昼寝しました。
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