河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

7/27(土)13時30分 NHK文化センター京都 ショパン「マズルカ」Op.59全曲、「バラード第3番」等

K.357(497a) ト長調

2007-02-28 22:20:57 | 演奏会「モーツァルトに会いたい・2」
この夏に予定している『モーツァルトに会いたい・2』、今回は、アンサンブル特集。

去年11月の『モーツァルトに会いたい』は、ソロピアノ曲(1曲自動オルガンの曲が入りました)でしたが、今年は6月に「ピアノトリオ」、7月に「4手のピアノ曲」の2回。

で、曲選びの段階なのですが、
4手のピアノ曲 K.357 ト長調(アレグロ)、これが、びっくりするほどいい曲!!

なんでこの曲を今まで知らなかったの、と思いましたが、
実はこの曲は未完で、展開部に入ってすぐのところまでしか楽譜が残されてないのです。

が、やはり!!!

この曲をこのまま眠らせておくのはもったいない、と思った人は、私一人にあらず。
19世紀の中ごろに、ヨハン・ユリウス・アンドレという人が補筆したものがあり、
また近年になって、ロバート・レヴィンさんが、補筆したものが出版されました。

ロバート・レヴィン!

どこかで聞いたことあるでしょう?

そうです、
私が去年11月末に東京文化会館で聞いて、めっちゃ興奮して日記に書きまくった、
あのおじさんです。

そうか~。
ここにつながるのね。

もちろん新全集を買ったのですから、未完の楽譜はうちにあるのですが、
やはりレヴィンさんのものを見てみたいので、今、取り寄せ中です。

楽譜はウィーン原典版ですが、日本版はまだ出版されていず、輸入版。

レヴィンさん、ありがとう。♪

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再び・モーツァルトに関係ないですが

2007-02-27 22:39:37 | ショスタコヴィッチ
3月15日の本番のため、ショスタコヴィッチの「チェロとピアノのためのソナタ」を練習中。

こんなにポピュラーなソナタなのに、なんと、私が本番で弾くのははじめて。
なんででしょうねぇ。

チェリストの所為にするのはなんですが、うちのチェリストがショスタコヴィッチの「音楽」をどこかで敬遠していたのは事実です。

ピアノトリオなどは、頼まれた演奏会で何度も弾きましたが。

ショスタコヴィッチって、やっぱり一筋縄じゃいかない、他の作曲家とは同列に考えられない面(彼の生きていた時代のソ連)が確かにありますね。


今は、チェロパートをひたすら声に出して歌いながらピアノ弾いてます。
むっちゃ取りにくい音程デス。



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モーツァルトと関係ないですが

2007-02-27 00:32:38 | モーツァルトに関係ないですが。音楽関連♪
角川書店『短歌』3月号・特集〈短歌の音読〉で、
「眼で聞く音」というタイトルの私の短文(2ページ)が掲載されました。

編集者さんの意図としては、「音読のすすめ」だったらしいのですが、
短歌の韻律について、先日経験した押韻に関すること等も含めて書きました。

ちらちらと反応いただいています。
特に最後の文章↓がウケてるようです。

「(人前で自作短歌を朗読するのは)ピアノ演奏と違って、恥ずかしい、と感じるのは、
やっぱりプロ根性が足りないのでしょうか。」

……足りないでしょうね。
少なくとも、今まで費やしたピアノの練習時間を考えると……。



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18日フェニックスホール

2007-02-21 18:37:09 | R,シュトラウスとモーツァルトのVn.ソナタ
日曜日のザ・フェニックスホールでの本番「楽 ことば 心」(主催みゆずメソン)、ほぼ満席約300名のお客様に来ていただき無事終了しました。

モーツァルトK.378のヴァイオリンソナタ(フルート版・フルート佐々木真氏)。
永田和宏氏の講演「モーツァルトの電話帳 永井陽子・夭折歌人の世界」
(休憩)
R.シュトラウス ヴァイオリンソナタ(フルート版)他。

両曲とも惚れ込んだ曲だったので、弾くのが楽しかったです。

たくさんのご来聴の皆様ありがとうございました。
さまざまな感想を聞かせていただき、また次回につなぎたいと思っています。

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明日(正確には今日)本番

2007-02-18 00:51:46 | R,シュトラウスとモーツァルトのVn.ソナタ
モーツァルトとR.シュトラウス、どちらも弾いていてほんとにうれしいです。

以下、お二人に。

いい曲書いてくれてありがとう。♪



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共通項・モーツァルトとR.シュトラウス

2007-02-16 23:09:49 | R,シュトラウスとモーツァルトのVn.ソナタ
モーツァルトとR.シュトラウスの共通項について、練習しててハタと気がついたのですが、なんというか、以下のようなことです。

私は、全くナマのおつくり(お刺身)より、たとえば、きずし(しめ鯖のこと)とか、ぐじ(アマダイのこと)はお昆布で締めてあるヤツとかが好み。
あるいは、おいし~いお出汁で炊いた野菜の炊き合わせとか。

要するに、ナマの素材そのものを食べるよりも、一手間かかったものがいいの。

だから、たとえばですが、北海道のお料理(素材勝負?)より、京都のお料理(昔は海から遠く、素材が限られていたから手間をかけた?)の方が。

それとおんなじと言っては強引かもしれませんが、モーツァルトにもR.シュトラウスにも似たような匂いを感じますねぇ。

たとえばオペラ「薔薇の騎士」。
私は、あのエンディング(濃い濃い音楽+官能のドラマが何時間も続いた最後に、お小姓がハンカチ持ってひらひらっと走って消えてゆく、あのなんとも軽い終わり方。)に何よりも魅了されるのです。

濃いからこそ軽く終わる、とか、微笑みのなかに涙が隠れてるとか、なんかそういうの。

ある意味で、人工的と言えるかもしれないけど。

そういえば、モーツァルトは、たとえばベートーヴェンと違ってほとんど「自然」に興味がなかったというような気がするのですが?(あの膨大な手紙を全部読んだわけではないので確かではありません。)

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モーツァルトとR.シュトラウス

2007-02-16 02:11:03 | R,シュトラウスとモーツァルトのVn.ソナタ
二つのヴァイオリンソナタをさらいながら、共通項をさがしています。

全然違う、といえばそうなんだけど、私の中では違和感なく二つが同居してます。

もちろん、「ウィーンのオペラ」ですが。

シュトラウスの第2楽章、白鳥って優雅に泳いでるけれど、実は水面下で足をばたばたしてる、というの(本当?)そのままやってます。

それにしても、シュトラウス弾けるの、ほんとにうれしい。

モーツァルトももちろん弾くのうれしいのだけど、モーツァルトと違ってシュトラウスって、あんまり弾く機会がないんです。



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K.378 第2テーマ

2007-02-14 23:01:34 | R,シュトラウスとモーツァルトのVn.ソナタ
2月18日日曜、ザ・フェニックスホール(大阪梅田新道)の本番で弾く、2曲のヴァイオリンソナタ。
モーツァルトとR.シュトラウス、どちらも惚れ込んでます。

この楽譜は、モーツァルトK.378の第2テーマ。
ずいぶん前の日記にこの楽譜をアップしたまま、何がすばらしいかも書かないままでした。

めっちゃ上等なこの部分、書き出すとキリがないので、今日は、その中でもとびきりの所を。

①この楽譜でいうと、2小節目のピアノソロ「ソ・ド・シ♭ーラ」の「ラ」は、「ヘ長調Ⅵの和音(短三和音)」(半拍後には「ヘ長調Ⅰの和音(長三和音!)」)。

②さらに、5小節目でヴァイオリン(今回はフルート)が入ってくると、今とまったく同じテーマ「ソ・ド・シ♭ーラ」の「ラ」が、今度は、「ト短調(!!さっきはヘ長調でした!)のⅤの和音(長三和音)」になってる。
それも、たった一個の音「ファ」に♯が付いただけで!!

つまり、
①では、「ラ」は、長調の中の短三(マイナー)和音で、
②では、「ラ」は、短調の中の長三(メジャー)和音!!

この、なんとも複雑微妙なハーモニー!!

だから、この楽譜の7小節目に入ったとき(ト短調)、ほんとにほんとにきれい。
モーツァルトさんが、ピアノのパートにPP(ピアニッシモ)と書き入れたの、すごくすごくすご~くわかります。

ト短調って、独特のうす緑色を帯びた愁いがある。
それが、ピアノ右手16分音符のピアニシモのさざなみになっているのですね。

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杉本秀太郎先生宅訪問記・5

2007-02-11 23:09:36 | 杉本秀太郎先生宅訪問記
モーツァルトのピアノコンチェルトK.503ハ長調が先生はお好き、とおっしゃる。
私は今までちゃんと弾いたことがなかったので、そこにある楽譜を見つつちらちら弾きました。

梯 剛之さんという盲目のピアニストも先生宅を訪問されたことがあるそうで、その時は、ブラームスの小曲集Op.118の最後の曲(変ホ短調)を弾かれたとのこと。

では、と、私は、同じOp.118の中から2番、イ長調を。

楽譜があったのでアンプの心配もなく、ブラームスの「espressivo」をたっぷりと弾きました。

楽器は、タッチとペダルがちょっと独特でしたし、磨ガラス+格子を隔てた向こうは綾小路通りで、車の音がけっこう入るですが、思い入れがあると関係なくなるのですね。

4ページの小曲ですが、何回弾いてもほんとうにいい曲。

先生は、低音が効いてた…とおっしゃいました。
ブラームスって、内声やバスを弾きたくなるんです、と私。


……あっという間に1時間が過ぎてしまいました。
もう失礼します、と立ち上がったところ、先生は部屋隅の壺に挿してあった枝を折りつつ「宿り木あげるわ」と、きれいな黄色い実のついたものを二本くださいました。

宿り木ってヨーロッパではクリスマスの時の縁起のいいものとかで、以前から先生がお好きなのは知っていました。
なのでとてもうれしく頂戴しました。
ほんとに黄色い実が半透明できれい。

宿り木を手に持ちながら、昼過ぎの綾小路通りを歩きました。
曇りがちの一月の空と、宿り木の黄色い実の色が印象的でした。




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杉本秀太郎先生宅訪問記・4

2007-02-10 02:16:46 | 杉本秀太郎先生宅訪問記
もう紙が茶色くなった、古いペーター版の楽譜。
ぱらぱらめくってみると、こないだ「モツ会い」で弾いた「メヌエットK.355ニ長調」(モーツァルトの曲の中では超マイナーな小曲)の楽譜が載ってる!

驚きつつそのメヌエットを弾きだすと、先生はそのメロディを口ずさまれる。

ひぇ、先生知ったはんのん?!
マニアですねぇ~。

とか言ってるうちに、奥様がお茶とお菓子を持ってきてくださる。

そのお茶の、なんとまあおいしいこと。
緑茶があんなに甘いって、今まで知らなかった。
本当にお茶っておいしくてありがたいものなのですね、という感じのお茶。

お菓子は、柚子の形してる、と思ったら、「これは、ゆべし」と教えてくださった。
杉本先生宅に生る柚子の実を使った自家製で、杉本先生のお母様がお作りになっていたものをそのまま奥様が作っていらっしゃるとか。
ゆべしにも種々あるらしいが、先生宅のは、柚子の実をくりぬいた中に、ご飯が詰めてある。
見た感じ、飯蛸の「飯」みたい。

つづく。
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杉本秀太郎先生宅訪問記・3

2007-02-08 23:18:36 | 杉本秀太郎先生宅訪問記
まず、おも~い戸(あれなんていうの?格子の引き戸)を開けて、そのあと、昔はお店だっただろう所を通って、迷いそうになりながら上がり口(名前まちごうてるかも)へ。

奥様(?)に、どうぞお上がりください、と言われたのだけどお忙しいの知ってたので、用件だけですぐ失礼します、と言ったら、さっきからお待ちかね、と言われて、恐縮。

で、上らせていただく。
さりげなく水仙が活けてある。
一月の末だったから、もうそれだけで感激。

蔵を改装した、と聞いたことありますが、アップライトピアノ(ザイラー)が置いてある洋間へ。

今回のお礼と、その事情のほか少しお話をしたあと、迷いつつも、先生、お礼と言っては失礼なんですが……、と切り出したところ、そんなんええ、ピアノさえ弾いてくれたら…、とおっしゃって、ひゃあやっぱり、と言ってしまいました。

ピアノの上には古い楽譜がたくさんあり、その中から、昨年の「モーツァルトに会いたい」で弾いた、ソナタK.280(ヘ長調)の第2楽章へ短調アダージォを。
先生のお好きな曲です。

前半後半両方リピートしてたっぷり聞いていただきました。

つづく。
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杉本秀太郎先生宅訪問記・2

2007-02-08 01:36:46 | 杉本秀太郎先生宅訪問記
杉本先生のお宅は、知る人ぞ知る「杉本家住宅」4http://www.gyoutai.com/kyoto/sugimotoke/info.htm
かの名著「洛中生息」の、あのお宅。

この21世紀によくまあ残っている、とまず驚く、京都の、古い、古いだけじゃない、その規模と質の高さに感動するおうちです。

ここを、「保存」するのではなく、日々杉本先生一家が生活したはる、というところが素晴らしい。

これは私個人の感想ですが、たとえば「二条駅」(もとJR山陰線駅舎・今は梅小路に移転)みたいに保存するのは、まぁ、壊すよりはいいけど、でも使わなかったらあかんと思います。
骨董とかも、私のうちにはヤスモンしかないけど、使わんとあかん(時々割ってオコラレマス)。

……で、そのおうちですが、祇園祭の時(おうちを公開される)に詩人の高橋睦郎さんと一度伺ったりしたことあるのですが、個人的に訪問するのははじめて。
どきどき。

つづきはあした。
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杉本秀太郎先生宅訪問記・1

2007-02-05 23:10:12 | 杉本秀太郎先生宅訪問記
「モーツァルトに会いたい・2」、徐々に詳細が決まりそうですが、まだ正式ではないので、今しばらくは発表できず残念。

先日、そのために助成金申請なるものをしたのですが、その書類に「推薦者の推薦文と印鑑」という欄があり、なななんと、あの、す、す、杉本秀太郎先生にお願いしてしまったのです!
なんというハジシラズ。
冷静に今考えると、よく厚かましいお願いをしたものだと思いますが、その時は、申請申し込み締切直前であせりまくっていたため、お電話いきなりしてしまいました。

いくらなんでもお電話でお願いするのは失礼かと思い、お会いしたい旨伝えると、「何日たらまであかんのや。新しく出る本(?)の校正と締切原稿と、なんやらの審査で東京行き…」とおっしゃる。
その「何日たら」は、申請申し込み締め切りが過ぎてしまっている日なので、こらあかんと思い、ほんなら結構です、と言いつつ、一応用件をお伝えすると、「それやったら書いたげるわ、明日1時半に家に来て」とありがたいありがたいお言葉。

で、翌日、あの、素晴らしいおうち、四条烏丸近く(芸術センターから歩いて2、3分?)のお宅に伺いました。

続きは、明日か明後日かに。
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