河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

9/7(土)15時 京都府民ホール・アルティ シューマン「ピアノ三重奏曲第2番ヘ長調」Op.80 

怪しい場所が好きな犬

2007-09-26 23:04:28 | 
講演会「ショパンを知りたい」のあと、
複数の原稿締切や歌会、歌集批評会、生徒のレッスン等
疾風怒涛とまでは行かないにしても
けっこうじたばたする日々だった。

わが黒犬ろくの散歩は毎日かかせないけど
時間のない時は
私の都合に合わせてさっさと帰ることも。

その罪滅ぼしとして
久しぶりに時間の余裕ある今日は
ろくちゃんの行きたいとこへ
私がお供しました。

まず船岡山。
萩や芒、蓼など、もう秋草の季節です。

でもグラウンドなどは
午前中なので幼稚園児の集団が多く
小さい子がどうも苦手なろくちゃん、
昼でも薄暗く茸がよく生えてる道を通って
そそくさと下山。

それからが長かった。

ふらふらあっち行ったりこっち行ったり
そこここの匂いを嗅ぎながら
西陣の街なかを
おおむね南東に進む。

西陣は、
一時よりも機(はた)の音が聞こえるようになってきました。

一軒一軒、小さなお家がほとんどですが
植木鉢をたくさん並べているお家がけっこう多く
歩いてて飽きません。

出たところが
安居院(あぐい)=西法寺。

紫式部の亡霊を供養するという
能「源氏供養」で有名らしい。
毎年4月には法要があるとか。

先日、源氏物語の講演を聞く機会があって
この安居院のお話がでてきたのでびっくりしました。

それからまたぶらぶら
ろくに任せて歩いてたら、

うらぶれたお社、
紫野斎院の跡である
櫟谷(いちいだに)七野神社に出ました。

ここは神社といっても神主さんがいるわけでなく
ただお社と
大きな樹の2,3本がある程度で
まわりは住宅密集地。

すぐそばが駐車場になってたり
廃屋がなだれかかってたりする、
ちょっと怪しい感じの場所ですが。

木札の解説によると、
代々賀茂の斎宮が居住されていた場所で
歌会なども盛んに行われていたとか。

以下はこのあたりの解説抜粋。

この地域は、平安遷都以前は賀茂の神領だったが、
平安時代に紫野斎院(跡地が七野社)が移され、
大宮通は雲林院を経て賀茂の社に通じる幹線道路として
貴族の往来で賑わった。
 
後期には、今宮御旅所や水火天満宮も見られ、
大宮寺之内辺に比叡山の東塔竹林院の里坊として
安居院が建立されて修行僧や僧兵で賑わい、
安居院流の唱導が一世を風靡した。(以下略)


実は、
ろくは散歩するとき
好き勝手に歩かせると
すぐにこのお社に来たがるのです。

いつもは、西の方から歩いてきて
この斎院跡に来るのですが、

今日はまず安居院に行って
そこから歩いてきたので
普段とは違う道を
反対の方角から歩いてました。

このあたりの道は知ってるはずやけど
ここは初めてやなぁ、と思って歩いてたら
とても意外な感じで
はらり、と斎院跡に出てしまいました。

知らなかったものが
つながったみたいな。

ろく、
よう知ってるんやねー。

この場所って
なんか土地のオーラみたいなものが
やっぱりあるんでしょか?

コメント
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