トリオTS-500の修理記録(その2)
オシロで3390KHzのキャリア発振を確認しようとしたが、発振していないようだ。
テスターなどで発振回路の回路定数を調査しましたが、特に問題はありません。
このことから、発振しない条件は外部要因と考えられることから、まず、真空管の交換をしましたが効果ありません。
次に、予備機から水晶発振子3390KHz交換したところ、発振することができました。
これで、SSBもキャリアがあるので完全復調することが可能となりました。
やはり、年代物の無線機の修理となると予備機を含む準備するこみとが肝要のようです。
今後の対策ですが、以下のとおりです。
当面、7MHzバンドの試験を行いましたが、各バンドでの調査が必要です。
また、エージングを行い、長時間運用が可能となるように各部品の調査を行います。
受信部がOKとなれば、送信部の確認試験をおこなうます。
最後、前回撤去したIF-AMPもどきの追加モジュール(トランジスター回路)の詳細写真を添付します。
どう考えても、トリオのメーカー純正の部品とは思われません。
いまでも、疑問です。
トリオTS-500の修理記録(その1)
平成25年8月からトリオ製トランシーバTS-500の修理を開始しました。
修理の予備機として他に2台TS-500本体を購入しましたが、3台すべてオリジナルでないことが判明しました。
今回一番改造個所が少なく、修理可能と思われる本機を選定し、修理することとしました。
何故、改造が多く存在するとかと考えると、1966年9月に販売されたトリオTS-500は、シャーシに直接部品を埋め込んだ最後のモデルで、大変改造がしやすい構造のものでした。
それ以降のTS-510からは、プリント基板による部品実装となっており、素人が簡単に改造することが困難になりました。
勿論、当時のアマチュア無線家の技術レベルも大変結構高い人が多かったことも大きな要因と思われます。
したがいまして、修復も単に行うばかりではなく、オリジナルに戻すことも必要となり修復は更に困難な作業となりました。
なお、トリオのTS-500については、VFOの使用周波数が12.240~12.840MHzを採用したため安定性に欠け世間的にはあまり評判はよくありませんでした。
まず、基本的なチェックとして電源系がショートしていないかテスターにて調べます。
200V系の給電が5~6kΩの抵抗値を示していますが、この原因がブリーダ抵抗による分圧の可能性もあり、直ちにコンデンサーのリークの可能性を疑うこともできません。
他の900V,300V,150Vに関しては、電源系のショートの可能性はありませんでした。
事前チェックがある程度OKと思ったので、電源部と本体のケーブルを接続し、電源を起動しました。
すぐに、電源部で焼ける臭いと煙が発生したため、すぐ電源OFFし、すぐに原因の調査に入りました。
45年以上経過した電解コンデンサーなど、とても怖くて本来は使用しませんが、もはや交換部品は入手できない状況なので無理やり使用することとしました。
今回の故障原因は、整流ダイオードのショートでしたので、交換作業でOKとなりました。
交換部品で対応できる故障個所でラッキーでした。
次の段階に進めると、パイロットランプや真空管のヒータ系の12Vの給電ができない状態であることが判明しました。
蛇足ですが、普通の真空管式通信機は、6V給電ですが、この時期の高級トランシーバは、米国輸出を目的として自動車の車載無線機の機能を必要していました。
勿論、トランジスターの機器以前のものですから、車のバッテリィからヒータの12Vを給電する必要がありました。
このため、真空管2本単位に直列接続し、12Vに対応させています。
ヒータ系は片方がアース接続されていることから、配線にショートがないか目視しましたが問題はありません。
また、ヒータ配線には2か所0.01μFの側路コンデンサーが入っていますが、このコンデンサーもショートしていません。
他の予備機のTS-500はヒータ電源に問題がないことから、万策つき、あきらめようとしましたが、ひょんなことから接続ケーブル端子の接触不良が判明しました。
この調査だけで6か月を無駄にしました。
また、この故障調査のため電源SWをON,OFFを何回も繰り返ししたため、SWのバネが折れた模様で部品の交換を余儀なくされました。
このような、故障修理中の事故には、心が折れそうになります。
今度は、電源ONで少しすると本体の第二MIX部(V8の6BA6)近辺で焼ける臭いと煙が発生したため、再度故障個所調査に入りました。
ここで、改造されたIF-AMPもどきの追加モジュール(トランジスター回路)が怪しいと判断し、モジュールの撤去とオリジナル回路への復元を行いました。
更に作業進めると、今度は送信部のドライバー部近辺で焼ける臭いと煙が発生しました。
この原因は、前項の追加モジュール(トランジスター回路)の電源を背面部にあるRELAY ADJ.のV/Rからとっていたようで、そこもオリジナル回路に戻したことが原因のようです。
RELAY ADJ.を適時調整したところ、正常に戻った。
やっと、焼ける臭いと煙から解放されたので、本来の調査に戻り、まずは、各真空管の電圧チェックを開始した。
最初に高周波増幅段の6BZ6のプレートを測定したら310Vもあり、回路図を確認したところ問題がないようだが、設計目的がよくわからない。
また、キャリア発振の6BA6のプレートが60Vしかなく、何らかの問題があるものと思われたが、その他の受信系の真空管の使用電圧に関しては問題がないことを確認した。
次に、第一OSC,VFOの発振をオシロで確認し、問題がないことを確認した。
なお、VFOの注入の第二MIXは、回路上は1番ピンに接続するようだが、実際は7番ピンに接続されいていた。
ここで、SSGにより7MHzの信号をアンテナ端子から注入すると、正常に受信していることが確認された。
すぐさま、簡易アンテナで正式に受信を試みると7MHzのアマチュア無線が高感度で受信できた。
ただし、AMではOKであるが、SSBとなるとキャリアが抜けているようでうまく復調できない。
オシロで3390KHzのキャリア発振を確認しようとしたが、発振していないようだ。
まだまた、修復作業は続きます。(その1 完)
以下オークション取引記録です。
■ TS-500 100W SSB トランシーバー&PS-500AC電源 ■
投稿者:管理人 投稿日:2009年 9月21日(月)21時28分44秒
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落札コメント
昭和40年代のメーカー製のアマチュア無線機のオークションによる入手をしていたら、
トリオの真空管式のSSBトランシーバであるTS-500がほしくなった。
発売当時では、高校生の身分で購入することは出来なかったため、今でも当時のカタログ
のみ所有している。近頃、時々出展されているが何れもかなり保存状態が悪化しており
そろそろ修復して保存を考える時期にきていると思う。
程度の悪いものであれば、今回の落札金額程度であろう。
このTS-500もゆっくり時間をかけて修復するこことしたい。
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現在の価格 : 15,400 円
残り時間 : 終了 (詳細な残り時間)
入札件数 : 17 (入札履歴)
詳細情報
個数 : 1
開始時の価格 : 1,000 円
落札者 : mxxxxxxx / 評価:132 (評価の詳細)
開始日時 : 9月 13日 21時 48分
終了日時 : 9月 20日 22時 39分
出品者の情報
出品者 : subaxxxxxxx (自己紹介)
評価 : 66 (評価の詳細)
商品発送元地域 : 熊本県
入札者の順位 すべての入札履歴
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入札者 / 評価 入札額 個数 最後に手動入札した時間
mxxxxxxxx / 評価:132 (評価の詳細) 最高額入札者15,400 円 1 9月 20日 22時 29分
kur***** / 評価:1154 14,900 円 1 9月 20日 22時 32分
ja6***** / 評価:147 5,000 円 1 9月 20日 21時 43分
m0_***** / 評価:6 4,900 円 1 9月 20日 20時 29分
zs1***** / 評価:57 4,100 円 1 9月 20日 20時 55分
bmw***** / 評価:612 3,675 円 1 9月 16日 12時 59分
ywh***** / 評価:76 3,200 円 1 9月 18日 23時 16分
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商品説明
TRIO TS-500 SSB トランシーバー、PS-500AC電源ユニット・スピーカーです。
長い期間物置に眠っておりました機器です。
電源は入りましたがその他は解りません。
古い機器ですので汚れ、錆び、傷など御座います写真でご判断ください。
ジャンクとして出品いたしますのでNC/NRでお願いします。
付属品 電源用ケーブル、TS-500 ,PS-500AC取扱説明書
トリオ製通信型受信機9R-4Jの修理
今から10年前ぐらいにオークションで購入しましたが、購入したこと自体で満足し、現在まで長期保管しておいたものです。
今回久しぶりに、開封し動作を確認することとしました。
本機は、前所有者により平成15年(2003)4月に整備を行ったの旨の記録が機械に貼付されておりました。
また、取引記録をみると「かなり年月がたっておりますが、是非改良を加えてください。万一、動作不良等があれば対応いたしますのでよろしくお願いします」
と大変ご丁寧な対応の文言が添えられておりました。
本機9R-4Jは1955年(昭和30年)からの販売ですから50年以上は経過した骨董品ということでしょう。
とりあえず、中身を確認するとすぐ目につくのは、スピーカとチョークトランスの追加改造が見受けられます。
電源がショートしないことを確認し、とりあえず電源を起動したところ、あっけなく受信音が聞こえてきました。
感度もそんなに悪くありませんでしたが、とりあえずIFTの再調整と各バンドのトラッキング調整を行いましたが、ほとんどずれはありませんでした。
本来なら、オリジナルに戻そうと思っておりましたが、あまりのあっけなさのため、やる気も失せ、このまま再度長期保管とすることとしました。
スター製通信型受信機SR-550の修理
平成16年(2004)7月にオークションで購入し、シャーシの錆落しなどの整備を行い現在まで保管しておいたものです。当時、正常動作していたかは判然としません。
久しぶりに、開封し動作を確認することとしましたところ、無音状態でしたので、今回本格的に整備するこことしました。
電源を入れた状態で少しエージングしていくと最初にモータボーディング現象もどきが発生し、その現象がおさまると、最後に発振状態となりました。
エージングの段階でチャンネルをカチャカチャ何度も回転させたことでコイルのロータリーSWの接点が活性化したようです。
症状をよく観察するとAM復調だけは正常のようで各放送局を受信できるようになりました。
エージングをかけることにより、電解コンデンサーが充填され、正規の機能を発揮しだしたように思われます。
本来であれば、このような電解コンデンサー類はすべて交換してもよいのですが、オリジナルにこだわるためには故障個所のみの部品交換に限定するのが基本方針です。
問題はSSB受信の場合には、発振状態で受信することができません。
故障個所が限定的なことは大変良かったのですが、本機はSSB受信に専用のプロダクト検波を採用しています。
この方式はUSB,LSBとも対応することができますが、復調はクリチカルのようです。
また、プロダクト検波には通常6BE6が使用されますが、本機には6EA8(変換3-5極管)というレアーな真空管が採用されています。
この真空管はスターのSR-600などにも採用されていますがごくなずかのようです。
故障修理のため、この特殊な真空管の確保が必要となりますが、とになく家中を探すこと1時間なんとか4本の6EA8がありました。
わずかな記憶ですが秋葉原の真空管屋で当時購入していたのでしょう。
準備は完了したので、いざ故障探索となりましたが、もちろん部品の故障も考えられますが、事前に真空管の各電圧を測定し正常値であることは確認しておりました。
異常発振の事例はあまり記憶がなく、とりあえず真空管の交換から開始するとSSBの受信が正常となり、あっけない故障修理の顛末となりました。
あと、周波数校正用の水晶(3.5Mc)が欠落していたので代用品を付加しました。
スターについては、戦後赤箱のコイル販売で有名ですが、TVキットやアマチュア無線機などのも販売していました。
残念なことにアマチュア無線部門は1969年八重洲無線に吸収されたようです。
詳細については、ANTIQUE JAPANESE RADIO/日本の古いラジオの「ラジオメーカのリストと沿革」を参考にしてください。
http://www.geocities.jp/radiomann/HomePageRadio/Radio_Company.html