minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

トレスとあそぼ。@わかくさ幼稚園

2015年06月19日 | ライブとミュージシャンたち
今日はどしゃぶりの雨でしたが、楽しみにしていた「わかくさ幼稚園」でのおんがくかいで朝から早起き。園児たちの朝は早い・・・(世間では当たり前か)。

親友のマリは大学時代に一緒にバンドをやっていた仲間でもあり、現在はスタイリストをやりながら、ご実家のお寺と幼稚園のお手伝い。園長先生(マリのお父様でえら〜いご住職。時には謎のマジシャンに変身する)と料理が抜群に上手い妹と後を継いだマリの弟、家族4人で助け合ってきりもりしている。

「前回の音楽会がとても好評だったので、今年は父兄も一緒に見学させてあげたいの。だから、2回に分けてやってもらえないかしら?」

少子化の中、ここの幼稚園は大人気。園児たちが年少、年中、年長で20人程のクラスが2クラスづつある。裏山をそのままアスレチックフィールドにしたり、タケノコ掘りをしたり、裏にある牧場の乳搾りを見学したり、近所の農家の人を巻き込んで「田植え」をしたり・・・。東京の幼稚園では考えられないほど素敵な幼稚園なのだ(私もここの幼稚園児になりたかった)。ということで、一度に全員は入りきらないので約50分のコンサートを2回に分けて演奏することになった。

昨年感じた事は「幼稚園児、恐るべし。」。手作りのパーカッションを先生たちの指導で演奏会までに完成させ、みごとなリズムでノリノリ。しかも、去年大流行した「Let it go」を先生方からリクエストされ・・・。時間もなかったので子供向けに端折っちゃおうかな、と思ったけれど、いや、やはり原曲に近いアレンジをせねば。と思い直し、完全バージョンにアレンジ。すると、みんな大声で歌い出して大喜び。あんな難しいリズムや歌をみごとに歌い上げてくれたので、こちらのほうが本当に感動ものだった。

今年もそんなキラキラ輝く幼稚園児たちと会える。ワクワクした気持ちで今日を迎え、「おんがくかい」というより、みんなで一緒に遊べたらいいな、と「トレスとあそぼ」に改名・・・。
実は最近図書館から借りて読んでいた本「学校で教えない音楽」(大友良英著)からかなり刺激を受けた事もあって、昨年よりもさらにパーカッションを鳴らす機会を多くしようと試みた。(この本、本当に素晴らしい。全国の教育関係者の方達にはぜひ読んで欲しいです。)



パーカッションを与えておくと勝手にがしゃがしゃやりだして演奏を聴かないのではないか、と昨年は先生方も心配して下さったけれど、それは取り越し苦労だった。それをふまえて、今回はもう好きなように叩いたり、リズムあそびでみんなの真似をしたり、静かにして他の人の音を聴いたり・・・。子供達が自分で判断してもらって・・・みごとに成功。やはり恐るべし幼稚園児たち。


裏山の竹林を伐採。沢山の竹で楽器も作っちゃおうという発想。もちろん、落ちているドングリもパーカッションに。


ドングリを入れたシェーカー。


竹筒に絵を描いて、みんなでポンポン。

お母様たちもいた御陰で、最後にアンコールまで飛び出し、子供達も「あんこーる、あんこーる」と意味もわからないまま、拍手喝采。いやはや感激。「鳥肌がたっちゃって、涙がでました〜。」と言って下さるお母様や先生方。



「あのイケメンのお兄ちゃんが来るのね!!と楽しみにしていた女の子●●ちゃんは楽しみにしすぎて高熱を出しちゃって来れなくなりました〜。」といきなり先生のご報告。そっか〜、小さくても女の子は見ているのだな。年齢の近いRIOはやはり幼稚園児にもモテモテのようだ。

初めて聴いた大きな生音にびっくりして泣き出しちゃう年少さんもいたけれど、バリトンのベルに手をつっこんで音の振動を感じる、というコーナーでは年長さんが全員「やりた〜い!」と手をあげたので、2人ほど体験させて「あとは終ってからね。」と約束。演奏後に楽器を片付けていたら、先生たちが「あの〜、年長さんたちが、ベルに手を突っ込ませてくれるって約束したのに。」って待っているんです。と・・・・。ありゃ〜、子供達は約束をしっかり覚えていたのだ!こっちは3分前の事をすぐ忘れてしまうのに・・・(汗)。ごめん、ごめ〜ん、と謝って、RIOの周りにみんなが全員が群がって大興奮。そのときの子供達の素直な反応、顔が可愛いったら。



「一番可愛い時期の子供達を預からせてもらえて、本当に幼稚園は素晴らしいよね〜。」とマリ。幼稚園が大好きで、100人以上の園児たちの事を一人一人名前で喚んでいつも気配りしている友人を誇りに思う。素晴らしい機会を与えてくれた幼稚園の皆様にも感謝。

今年は旧くなった幼稚園の立て直し工事で仮園舎を作成中。なんと、工事現場も子供達に見学させて一緒にペンキを塗ったり大工さんとの交流も盛ん。普通だったら「危ないから近寄るな」なのに、大工さんと子供達の素敵な交流物語。ドイツの女性建築家アンドレアさんが日本人以上に日本を愛し、マリたちと子供達の将来の事を考えつつ幼稚園造りをしているのだ。いやはや、逆転の発想、素晴らしいの一言に尽きる。






来年もこの素敵な幼稚園の新しい園舎で、楽しい演奏会をやりたいな〜。子供達の笑顔。ああ、待ち遠しい。


追伸/写真は全てマリから拝借。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿