minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

キューバ音楽旅行記6 キューバのバテリスタたち

2016年12月25日 | 
サンティアゴに行く話の前に、ハバナ(前半)で出会った凄いドラマーたち(バテリスタ)を動画つきで紹介しておきます。本当にこちらはパーカッションとドラマーの宝庫。

最初に、ちょうど私たちがセサルバンドに飛び入りした日くらいから、1週間ほど音楽大学の学生たちによるコンテストなるものが開かれていた。河野さんからスケジュール表をいただき、さらに招待券までいただいてしまった。

学生たちに混じって、プロの演奏家のライブもあるらしい。おすすめはどれですか?と河野さんに尋ねると「Oliver Baldesというドラマーがキューバで2番目に素晴らしいのでぜひご覧になっては?」ドラマー好きの私としてはぜひ見なくてはw。

Oliverのライブが夜中の11時からだったので、その前に夕方行われている「ロスハルディネス・デ・ラ・メシャ」(通称/ハルディン)で学生バンドの演奏を聴きに行くことにした。





ハルディンはテアトロナショナルというホールの横にある庭のようなスペース。ステージがセッティングされ、ベンチが適当におかれて好きなところに座って聴く。ステージ横でチキンのアサードを焼いていて、これがとても美味しかった。

学生バンドの演奏が始まった。キーボードのリーダーの男の子とドラムの デュオから始まった。とてもテクニックはあるのだが、曲がいまひとつ面白くない。テクニックばかりが目立つので音楽が楽しくないのだ。むむむ。そこにギター、ベースの若者達も加わってバンドになってきた。がんばれ〜、と見守っていると、途中でドラムの青年がマイクで誰かを呼んでいる。

黒人のキーボードとドラマーがステージにあがり、彼らの演奏の途中で交代。キーボードがソロを取り出したとたんにあたりの景色が変わった(ような気がした)。そしてドラマーのソロになったら・・・・・もう素晴らしすぎて声もでなかった。こんな凄いドラマーがいるのか?キューバ恐るべし。

大興奮の演奏後、私たちはさっそく彼らに声をかけた。ロランド・ルナpとロドニー・バレットdrだった。


ブエナビスタのピアニストとして活躍中のロランド・ルナp



ロランドに話を聞けば、ロドニーと共にこのコンテストの審査員なのだそう。彼のライブはしばらくキューバではないらしい。国家公務員だから安い仕事はしないのだろう。

「今度日本にブエナビスタで行くと思うよ。」

ロドニーの予定は?と聞くと「12/15にチューチョ・バルデスのバンドで叩く予定だ。」とのこと。わ〜、これは絶対に行きたい。なんとしてでも。

その時の映像。ロランド・ルナ
ロドニー・バレット


興奮さめやらぬまま、深夜は「ファブリカ・デ・アルテ」に向かった。会場には多くの人たちがごった返して行列をなしていた。が、私たちはいただいた招待券をちらつかせるとすぐに受付に入れてくれた。まるで水戸黄門の印籠のようだ。

そこで2セウセを払って入場(学生バンドではないので無料ではないが、200円ちょっと)。会場内もたくさんの人、人、人。中にいくつもライブ会場があって・・・動物的カンを働かせ、ずんずん奥へ入っていくとオリバーのグループが始まる直前だった。

トランペット、キーボード、ウッドベース、ギターにOliverという編成。途中でラップ、テナーが参加し、素晴らしいオリジナルばかりだった。



Olverのソロ

またまた凄いバテリスタを聴いてしまった。彼が2番目だと河野さんは言っていたが、じゃあ、一番は誰なんだろう・・・?と思っていたが、あとから聞いたら、「1番はロドニー・バレットです。」と。なんと、偶然にもこの日、1、2を争うドラマー2人を両方とも聴いてしまった訳だ。わはは〜。(つづく)


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