徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

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ドイツ:ブレーメンで不正難民認定スキャンダル

2018年05月23日 | 社会

5月初頭から連邦移民難民庁ブレーメン外局での難民認定手続きに大量の不正があったとして騒ぎになっています。

シュピーゲルの報告によると、犯罪前科のある者やISとのつながりが疑われる者あるいは違法な運び屋なども難民保護認定を受けたらしい。ある難民認定申請者は弁護士に現金1,000ユーロを支払い、数か月後にはブレーメンで難民保護の認定を受けたようです。同様の報告が2017年夏にニュルンベルク連邦移民難民庁本部にメールで送られており、それによれば当該弁護士は事前に難民1人当たらり700ユーロを受け取り、ブレーメンへのバスツアーを手配しているとのことでした。

ブレーメン州検察は現在少なくとも1,176件の不正認定について、連邦移民難民庁ブレーメン市外局長およびヒルデスハイム出身の弁護士を始めとする容疑者6人を調査中です。

5月18日(金)、連邦移民難民庁長官ユッタ・コルトが中間報告を発表し、過去数年の容疑のかかっている弁護士が関わった難民認定4,586件を内部監査した結果、数百件(調査件数の約40%)は認定取り下げの必要があるとしました。

またユッタ・コルト長官は、ブレーメン外局で2000年以降に承認された難民保護認定の約18,000件を再調査すると宣言し、およそ3か月かかるとみられる調査に約70人の人員を投入するとのことです。

ブレーメン外局は当面難民認定の決定を下す権限が凍結され、現在ブレーメン外局で進行中の難民申請については他所に引き継ぐことになっています。ドイツでは稀に見る役所スキャンダルです。

ホルスト・ゼーホーファー内相は省内調査で済まそうとしていますが、野党は国会で査問委員会を開くことを求めています。

参照記事:

Spiegel Online, 18. Mai 2018, "Bremer Flüchtlingsbehörde winkte Schleuser und Geheimdienstler durch(ブレーメン難民当局は運び屋や諜報員の難民保護も深く考えずに判を押した)

Zeit Online, 18. Mai 2018, "Auch Schleuser soll in Bremen Asyl bekommen haben(運び屋にも難民保護か)"

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