徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

ドイツ情報、ヨーロッパ旅行記、書評、その他「心にうつりゆくよしなし事」

ドイツ語いろいろ~Frisuren ヘアスタイル

2019年08月03日 | ドイツ語いろいろ

私は美容関係の専門家ではないので最新トレンドやヘアカット・スタイリングの技術的な細かいところは解説できませんが、基本的な用語のドイツ語をまとめてご紹介したいと思います。

Haarlänge 髪の長さ

kurz ショート

mittellang メディアム

lang ロング

kinnlang 顎にかかる程度の長さ。ショートボブなどの長さがこれくらいですね。

schulterlang 肩にかかる程度の長さ。「セミディ」と呼ばれる長さに近いかも知れません。

Scheitel 分け目

Mittelscheitel 真ん中分け 動詞は mittig scheiteln

Seitenscheitel 横分け  動詞は seitlich scheiteln

leicht versetzter Mittelscheitel 真ん中よりやや左右どちらかにずれた分け方  動詞は leicht versetzt scheiteln

意図的でなく髪の自然な癖に任せた分け目にすることを den Scheiteln so tragen wie er natürlich fällt と言います。

 

Ponyfrisuren 前髪

美容院に行くと必ず Pony をどうするか聞かれます。前髪を下す場合は、どの辺から下すのか、その場所を Ponyansatz と言い、より頭頂に近ければ hoher Ponyansatz、額の方に近ければ tiefer Ponyansatz となります。

Gerader Pony まっすぐに(同じ長さに)カットした前髪

Runder Pony 真ん中が一番短く、脇に向かって長くなる前髪のカット

Schräger Pony 斜めにカットした前髪

Fransenpony ざっくりフリンジ風にカットした前髪

Vollpony 眉毛にかかる長さの前髪

下の写真は Gerader Vollpony

Langer Pony 眉毛よりも長い前髪

Überlanger, seitlicher Pony 長く、横に流した前髪

Micro-Pony 短くカットした前髪

 

Firsuren 髪型

Offene Frisuren 髪を下した髪型。「髪を下ろしている」は die Haare offen tragen です。

Halboffene Frisuren 基本的には髪を下ろして、一部だけ編み込みなどでまとめた髪型

 

Hochsteckfrisuren アップにしたヘアスタイル一般

Einfache (klassische) Hochsteckfrisur 単純なアップ

写真はもちろん綺麗にセットされてますけど、単純にちょっとまとめてアップにしてピンで留めれば hoch stecken したことになるので、Hochsteckfrisur です( ̄∇ ̄;)

 

Gefochtene Hochsteckfrisur 編み込みのアップ

 

Chignon シニョン

まとめてある髪の部分(バン)を der Haarknoten または der Dutt と言います。

 

Flechtfrisuren 編み込み・三つ編みヘアアレンジ

Haare flechten 髪を三つ編みにする、編み込む

Zopf 三つ編み部分(または一般に「髪の束」。この場合、ポニーテールなどは編んでない Offener Zopf に分類されます)

下のは Französischer Zopf(フレンチ三つ編み)と呼ばれています。

ショートで前や横の方だけ編むのも französisch flechten のようです。

下の写真のような編み込みの髪の束を落としていく編み方を Wasserfall-Zopf(滝型三つ編み)と言います。日本語ではどういうのか知りませんが。

 

Fischgrätenzopf フィッシュボーン

 

Gebundene Frisuren 結んだ髪型

編み込みも gebundene Frisuren の一種ですが、ここでは結ぶ binden が主体の髪型を上げます。

Pferdeschwanz ポニーテール

 

Tiefer Pferdeschwanz ロー・ポニーテール

 

Rattenschwänze / Rattenschwänzchen ツインテール。単に Pferdeschwanz の複数形 Pferdeschwänze を使うこともあります。

 

Haarschnitte ヘアカット

Bobschnitt ボブカット。単に Bob とも言います。hinten kurz, abgestuft, vorne lang 後が短く、少し段が入り、前が長くなるボブカットは Bob mit Graduierung または Graduierter Bob と言います。

 

Bupikopf ショートボブ

Bupikopf と言えば上の写真のような1920年代のショートボブと一般には理解されているのですが、mittellanger Bubikopf や langer Bubikopf など長めのボブも指すこともあります。この辺は男性には通じないかもしれません。

Stufenschnitt 段カット。たとえば後だけにに段を入れる場合は hinten abstufen と言います。髪全体に段を入れる場合は durchstufen と言います。

Fransenschnitt フィリンジカット。動詞は fransig schneiden。段カットの一種で、lässig ざっくりした印象の、髪にボリュームを持たせるカットです。

 

Shag シャグとは段をたくさんつけたフィリンジカット。Der Shagとドイツ語化してますが、英語 shag(粗毛、むく毛)からの借用語です。

 

Der "Blunt Cut" ブラントカット。ドイツでも近頃の美容用語は英語のようです。auf gleicher Länge 同じ長さに stumpf geschnitten ぱっつんと切りそろえたカットで、glatt ストレートまたは lockig / wellig ウェービーにすることができます。

 

Dauerwelle / Färben パーマ / 毛染め

Dauerwelle パーマ

Naturlocken 天然パーマ(巻き毛)

Gegenwelle ストレートパーマ。動詞は (die Haare) glätten

日本で好まれる「ゆるふわ」に相当するドイツ語は leicht lockig または leicht wellig かと思います。lockig の方が巻きが強い感じです。

Färben 染毛

Tönung ヘアマニキュア。動詞は tönen

Intensivtönung 半永久染毛

Coloration ヘアダイ(永久染毛)。動詞は colorieren

Balayage バレイヤージュ。フランス発祥の染毛テク。Balayage-Färbung、動詞は Balayage färben

 

その他

一般的に髪を Fön ドライヤーや Bürste ブラシなどで整えることを frisieren といいますが、最近のトレンドとしては英語の stylen を使います。ばっちり決めたヘアなら Perfekt durchgestyltes Haar などと言います。

fönen / trocknen ドライヤーをかける

bürsten ブラッシングする

kämmen 櫛で髪を梳く

Glätteisen / Haarglätter ストレートアイロン

Lockenstab ヘアアイロン

Haarsplay ヘアスプレイ

Haargel ヘアジェル

Shampoo シャンプー

Spülung リンス/トリートメント

Packung / Maske ヘアパック

これで一応ドイツの美容院に行ってもそこそこ希望するヘアスタイルを注文できるのではないでしょうか。少なくともあんまり最新トレンドの特別なカットとかにこだわらなければ...


書評:Ferndinand von Schirach(フェルディナント・フォン・シラッハ)著、『Schuld(罪)』(Piper)

2019年08月03日 | 書評ー小説:作者サ・タ・ナ行

Verbrechen(犯罪)』と同様『Schuld(罪)』も著者本人が刑事弁護人(Strafverteidiger)としてかかわった事件のエピソードを集めたものですが、裁かれるべき罪が裁かれていないエピソードが大半を占めます。淡々とした語り口は相変わらずで、ドラマチックな盛り上がりとか涙腺を刺激するような場面とかがないため、退屈と紙一重なのですが、エピソード自体が常軌を逸しているためについ読んでしまいます。

たとえばある男がスプラッタが趣味で、動物解体のための道具を買いそろえて狙った女性に襲い掛かろうと車を降りたところで別の車に轢かれて死んでしまうエピソード。彼が何をしようとしていたかは彼の遺品、日記、コンピュータに保存していたビデオで明らかになったとのことで、狙われていた女性は命拾いしましたが、この変態男を引いてしまった人は過失致死で懲役を食らいます。

なんだかどこをどう突っ込んでよいのやら分かりませんよね。( ´∀` )

他のエピソードでは、罪のない老人が薬物取引の罪を被せられて逮捕され、本人が無言を通したので刑が確定しそうになります。彼は妊婦の恋人が犯人であることを知っていて、彼女が安心して子供を埋めるようにその夫を庇うつもりで黙秘してたんです。結局無罪判決が出て釈放されますが、庇われた男の方は彼女と子どもを置いて出て行き、別件の暴力沙汰で逮捕されてしまいます。庇った意味がなかったですね…

そのような不条理なエピソードや虐待・強姦・いじめなどのエピソードが多いのですが、一番最後のエピソード「Geheimnisse(秘密)」では本当に目が点になりました。被害妄想に囚われた男が著者のもとを毎日訪れるようになり、自分はCIAやBNDの欲しがる秘密を握っているので狙われていると主張し続けるので、さすがにうるさくなって彼と共に精神病院に行くことを提案し、意外にも快く受けたので、2人で精神病院に行くのですが、ドクターに話をする段になって著者が事情を説明しようとしたら、被害妄想の男が Ferndinand von Schirach と名乗って著者のことを指しながら、彼が問題を抱えているようだと言うところで終わります。その後どうなったのか気になりますが、まあきっと問題なく著者は出てこられたのでしょう。このエピソードでは「罪」というほどのものは登場しませんけど、奇妙な体験談と言うところでしょうかね。

 

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書評:Ferndinand von Schirach(フェルディナント・フォン・シラッハ)著、『Verbrechen(犯罪)』(Piper)