WEBマスターの読書日記

「木戸さんがこんなマメだったなんて」と大方の予想を裏切って続いているブログ。本、映画、感じたことなどをメモしています。

『秋色(上)(下)』(著者:平岩 弓枝)

2016-07-03 20:19:39 | 本と雑誌

7月に入り、いちだんと蒸し暑くなった。夜、エアコンの冷房で26度に設定しているのだが、昨日は夕方にジョギングして筋肉をほぐし、バスタブに浸かったら、体が熱くて熱くて眠れない。1時間ほどベッドで寝っ転がりながら読書して、湯あがりの体を冷ましたのに、新陳代謝が良いのか、それとも夏風邪か、汗が滝のように流れる。東京の夜は外で30度を超えていたらしく、湿気もひどく高い。これぞ日本の夏だ。

平岩弓枝さんの著書は好きでほぼ全部読んでいる。出てくる女性の主人公がいつも、なんともいえない奥ゆかしさと清涼感があっていい。美人で料理がうまくてアイロンがけもプロ並み。そして出しゃばらず、品が良く、かすかな影があって、盛夏にさしかかる季節が到来するとなぜか、夏バテ対策のように読みたくなる。

翌日の今日は、毎回欠かさない上野浅草フィルの定期演奏会。2年前、最初に聴いたときは完成度の高さにびっくりしたが、今回はいっそう堂々として艶があるレスピーギ。サン=サーンスの崇高なパイプオルガンと、気持ちよくバリバリ鳴らすオーケストラの交響曲3番も非常によかった。昨晩の暑さでささくれた副交感神経が深くリラックス。しかし外に出るとまだ日盛りで、アスファルトとビルの間から吹く風がものすごい熱気である。本の秋景色にしばしのあいだ逃避。